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《15年ぶりに映画出演》菊川怜インタビュー 三児の子育てを中心とした生活の中、肉体的にハードでも「これまでのイメージを覆すような役にも挑戦していきたい」と意気込み

ものづくりの現場がやっぱり好きだと菊川怜は言う

ものづくりの現場がやっぱり好きだと菊川怜は言う

「本格的なグラビア撮影はいつぶりだろう。懐かしく新鮮でした」。撮影を終えた菊川怜は生き生きと微笑んだ。最近は15年ぶりの映画など女優業も再開し、「久々の台本にあがきつつ(苦笑)、お芝居の現場に胸が高鳴りました」と語る。

 公開中の主演映画『種まく旅人~醪のささやき~』は、第一次産業を応援する「種まく旅人」シリーズの最新作。兵庫・淡路島で日本酒と酒米の山田錦をつくる人々を描き、菊川は日本酒産業の実態を探るべく現地へ赴く、農林水産省官僚の神崎理恵を演じている。

「日本酒オタクの理恵さんは気持ちに忠実で、信じる道をまい進するタイプ。相手の懐へストレートに飛び込んで人々の“心に種まく”魅力的な女性だと思いました。でも私自身は、彼女ほど他人の心のひだには触れられないかなぁ。自分が関わることに責任を感じて、踏み込むことには躊躇しちゃいますね」

 自身とかけ離れた役だからこそ、演じる面白さも増したと振り返った。

 現在は三児の子育てを中心とした生活を送り、台詞を覚えるなど仕事の準備は早朝にこなす。肉体的にハードな面もあるが、ものづくりの現場がやっぱり好きだと言う。

「心理的にゾ~ッとするような悪人役とか、ふりきったコメディとか。これまでの“菊川怜”のイメージを覆すような役にも挑戦していきたいです」

 極悪人を演じる際は感情を引きずって「普段も悪い顔になっちゃうかも」と笑う。そんな後味も楽しんで“新しい自分”を見てみたいと語った。

【プロフィール】
菊川怜(きくかわ・れい)/1978年生まれ、埼玉県出身。東京大学工学部建築学科卒業。1997年、大学在学中にスカウトされてモデルデビュー、1999年に女優デビュー。『情報プレゼンター とくダネ!』(フジテレビ系)サブ司会、『真相報道 バンキシャ!』(日本テレビ系)でキャスターなどマルチに活躍。主演映画『種まく旅人~醪のささやき~』が全国公開中。

写真は「WebLEON 美しい人」(主婦と生活社)より
撮影/野口貴司 取材・文/渡部美也 プロデュース/Kaori Oguri

※週刊ポスト2025年10月31日号

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