被害者に日常的に暴力を振るい、売春を強要させていた(飲食店サイトより、現在は削除済み)
待遇は「ギリ死なない程度」
「お客さんが引けないと、ギャラ0円のバーですからね。彼女は当時からネットカフェ代とかの最低限のお金をもらって、その日暮らしみたいな感じだった。でも私が辞める頃には、もっと厳しくなっていたみたいです。怖くて聞けませんでしたけど、本当に“ギリ死なない程度”くらい
荷物や服もろくに持っていなかったと思います。洋服とかも店長さんたちが、被害者の女の子に貸してあげていたのかな。思い返すと、いつもおなじ服を着ていました」
この元同僚はあるとき、そんな被害女性を見かねて声をかけたという。返ってきたのは、意外な答えだった。
「営業前や閉店後は決まって非常階段のところでめそめそ泣いていました。辞める少し前、あまりに号泣していたのでコンビニへ誘い、お菓子や飲み物を買ってあげて話を聞いたんです。彼女はただ、『つらい』とだけ言いました。だから私は、『ほかで働いたらどう?』って返した。
すると、『店長さんが拾ってくれた恩があるから』みたいな話をしはじめて……。『身寄りも仕事もなくて、可愛くない私を雇ってくれた』『厳しくしてくれているのも、私のことを思ってくれているから』というように話していました。なんかDVを受けている子みたいだなってその時は思いましたね。罵られすぎて、“洗脳状態”のようになってしまっていたのかもしれません。女の子の弱さに味を占めた鈴木容疑者たちが、エスカレートした結果が管理売春だったんだと思う」
女性の気持ちを逆手に取り、売春まで強要した鈴木容疑者ら。人間を“奴隷”のように扱ったその罪は重い──。
(了)