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渡邊渚さんが綴る「PTSDになった後に気づいたワーク・ライフ・バランスの大切さ」「トップの人間が価値観を他者に押しつけないで…」

渡邊渚さんの最新インタビュー

渡邊渚さんの最新インタビュー

 昨年8月末にフジテレビを退社した元アナウンサーの渡邊渚さん(28)。2020年の入社後、多くの人気番組を担当したが、2023年7月に体調不良を理由に休業を発表。退社後に、SNSでPTSD(心的外傷後ストレス障害)であったことを公表した。約1年の闘病期間を経て、再び前に踏み出し、NEWSポストセブンのエッセイ連載『ひたむきに咲く』も好評だ。この10月には完全受注販売の2026年カレンダーも発売。そんな渡邊さんが、最近読んだ詩集から考える「現代社会での働き方」について綴ります。

 * * *
 読書の秋。毎日仕事でバタバタしていて、ようやくできた休日。寒さが増し、ベッドから抜け出せないぬくぬくしたい朝に、若松英輔さんの『幸福論』(亜紀書房)をみなさんにぜひ読んでほしい。

 批評家・随筆家である若松英輔さんの文章は全部好きだ。特に彼の紡ぐ詩は、短い言葉の一つ一つに、やさしさと思いやりと、寂しさが感じられる。空虚さを知っているからこそ生み出された、やさしさと思いやりが込められている気がする。

 また、個人的には、若松さんと同じ新潟県出身、加えて同じ大学を卒業しているということに妙な親近感を覚えている。

 若松さんの詩集で、私が最も印象に残っているのが『幸福論』にある、〈多忙な人〉というタイトルの詩だ。これを初めて読んだ時、自分が今まさに感じていたことと一緒だと深く共感した。現代社会の中で生き抜くために必死で働く皆さんに読んでほしい。

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