岩手県ではクマ出没情報を公開し人身被害に遭わないよう注意をよびかけている(岩手県HPより)
これまで北海道のヒグマの恐怖は語られても、ツキノワグマはそれほどでなかったように思う。当初は話題性があるから大げさに報じているのだろうとネット界隈でも語られていたが、いまや「クマやばい」「ツキノワやばい」が本気で語られ始めている。
「あいつら(クマ)は秋になると冬ごもりの準備のために降りて来る。人間のいるところにも餌はあるからな」
これまでツキノワグマが人里に現れるのは冬ごもりのために畑の作物を拝借したり、ゴミを漁ったり、あとはうっかり住宅街に入ってしまったとかのレベルだった。
実際、これまでそうしたニュースを目にしたことは多いと思う。山の中の餌が不足しているとか、開発で行動範囲が狭められたとか、長くツキノワグマの保護と共に報じられてきた。
しかし男性によれば「それとは違う」と首を振る。
「いよいよ人間の味を憶えたんじゃないか。ツキノワそのものが人間を食べるほうが美味しいし手っ取り早いと憶えた、じゃなきゃこんなに人間を狙って襲うなんて俺には考えられねえ」
重ねるがあくまで彼の意見、しかしそういう説をとなえる専門家は複数ある。決して煽りでなく「人食いグマ」に警鐘を鳴らす研究者も。
「ツキノワは利口だ。人間が弱くて美味しいと知った親から子へ伝わるんじゃねえかな。その繰り返しでとんでもねえツキノワになった、そういうのがいっぱい出てくるようになった。しょせんクマに比べりゃ人間は弱いからな。餌が足りないとかより人間の肉のが美味しいってね。(ツキノワグマは)賢いから、自分にとって良いこともしつこく憶えてるんだ」
