性転換手術において、和田耕治医師との運命的な「出会い」を果たしたはるな
人の数だけ正解がある
──現代は“多様性”がキーワードです。
私が手術を受けた時代は、社会に私たちのことをわかってほしいなんていう発想がなかった。だから「性同一性障害」や「LGBTQ」という言葉が出てきた時、ちょっと待って、何それって。私は自分を「障害」だと思ったことはないし、「LGBTQ」のどこもは当てはまらない。多様性といわれる今のほうが、逆にムズムズすることが増えた気がします。
──整形や性別適合手術の情報も増えました。
情報過多な時代だけど、自分が見たことだけが全てじゃないことは、忘れてはいけないなと思います。たとえば私に限っていえば、ホルモン注射もほとんどしたことがないんです。病院で調べてもらったら、もともと女性ホルモンが多い体みたい。よく、そういう手術をするとメンテナンスが大変なのでは? という話があるけど、私はメンテも何もせずに今まで来て、超健康。
あくまでも「その人はそうかもしれない」という例でしかないということで、人の数だけ正解があるんですよね。だから私も、はるな愛は「はるな愛」。だって、今後はるな愛が男の人と恋愛するとは限らないもの。一緒に余生を送るパートナーは、女性かもしれない。自分の物差しで、他人を測って見ないでほしいなと思います。
