施術する個室はシングルサイズのマットレスが1枚、床に直で敷かれていた
◆日本は“最大の市場”
「タイで働くセックスワーカーの女性は、現地の風俗関係者や知人などのいわゆる“ブローカー”を通じて、日本に渡航しているとみられます。1980〜1990年代には『日本の飲食店で働かないか』などと騙されて強制売春の被害に遭う事案が問題となっていましたが、昨今では自らの意思で渡航してくる人が多い。彼女らは観光客として入国し、査証(ビザ)が免除されている約2週間、不法就労しているようです。
一方で今回のように、母親によってタイから連れてこられた少女が店に置き去りにされ、自らの意思に反して働かされるケースは珍しいように感じます。一方で、現地報道によると、2022年までの過去10年間で、タイの女性や子供が年間1万〜1万5000人も売春のため日本に人身取引されているとの調査結果が報告されており、日本は“最大の市場”ともいわれている。明らかになっていない被害も相当数あるのかもしれません」
朝日新聞の報道によると、少女は「私が働かなければ家族が生活できなくなると思った」と話しており、この店を辞めた8月以降も、母親から紹介された都内の店で働かされていたという。これ以上の被害を出さないためにも、事件の真相究明や実態解明が待たれる──。
