ライブの告知ポスターに残された”謎のバツ印”(時事通信より)
「ちょうどその時間は外にいました。このあたりは土日になると静かなんですが、ここまで叫び声などは聞こえなかった。警察にも『午前中に黒づくめの男を見なかったか』と聞かれましたが、『意識していなかったのでわかりません』と答えた。
ひとつ覚えているといえば、事件が起きるちょっと前の時間に、あのビルの下に女性が1人立っていたことです。周りに男性はいなかったですが、あの女性が被害に遭った方だったのかもしれません」
ライブハウスがあったのは、雑居ビルの地下1階。犯人は女性がビルに入った直後、後ろをつけるようにして近づいたとされている。
近隣で工事をしていた別の男性が当時の様子を語る。
「『キャー』という悲鳴が聞こえたけど、響き渡ったという感じではないね。もう少しくぐもったというか、遠くから聞こえたように感じた。だからまさか、すぐそこで殺人未遂事件があったとも思わなかったの。私はそのあとすぐに現場を離れてしまったのだけど、別の同僚は事件現場にドバッと血のあとがついているのを目にしたみたいだよ。相当、大けがだったんでしょう」
告知ポスターによれば、この日は女性の2人組ユニットと、ゲストのボーカリスト計3名による音楽ライブが開催される予定だった。ポスターには店名が記載されているのも確認できる。
「主演のデュオグループは少なくとも2年前から、定期的に赤坂でライブをしていた。頻度は低かったようですが、SNSなどでライブの告知も行っており、現場のライブハウスはファンにとっては“馴染みの場”だったとみられます」(キー局社会部記者)
被害者が犯人について「面識はない」と語っている一方、現場の様子や犯行の態様からは殺意や計画性も感じられる。はたして、誰がなんのために犯行に及んだのか──。捜査は現在も続いている。
