中国のSNSで広まった動画。左が金井正彰・外務省アジア大洋州局長、右が劉勁松・中国外務省アジア局長(中国国営テレビ電子版より、時事通信フォト)
中国外務省アジア局長・劉氏とは
そんな状況のなかで拡散された“両手ポケットイン”動画は、日本でも波紋を広げることに。
「実際は、金井氏が通訳の方に耳を傾ける場面が切り取られた映像だったようです。しかし、その一瞬の映像が拡散されたことで、日本では金井氏について『毅然とした態度を取り、立場を強く示すべきだ』との不満が噴出。
さらに、劉氏がポケットを両手に突っ込んでいる態度を指して、『無礼だ』『品位がない』と指摘する声も多いです」(同前)
しかし、前出・大手紙国際部記者によると、劉氏は「普段から公式な場でポケットに手を入れるようなことはしない、真面目な方。それに会見ではよくあの青年服を着ています」とのこと。劉氏は、中国外交部でアジア(一部中東を含む)圏を中心にキャリアを積み重ねてきた高官。2018年には駐アフガニスタン大使に任命され、中国の「一帯一路」構想のなかで、重要な役割を果たしてきた。
「今年は中国人民抗日戦争勝利80周年であり、外務省アジア部長として劉氏もさまざまなイベントに出席している。立場上、毅然とした態度で会議に臨んでいるのは間違いないでしょう。
現地メディアはポケットに手を入れたままだったことについて『寒くて握手をするには不便だからでは』とも報じている。たしかにここ数日、北京の冷え込みはすごく、最低気温は1℃前後ではあります」(同前)
