引退後は不動産業界に転職した小野剛氏
「元プロ野球選手をドライバーとして派遣する会社を作りたい」
かつて自身もプロ野球界から転身し、不動産会社に加えて総合商社を立ち上げた元投手・小野剛(巨人や埼玉西武で活躍)は、今後元プロ野球選手の活躍が期待できる業種として、こんな話もしていた。
「長距離トラックや宅配業者のドライバー不足が社会問題になっていますよね。元野球選手は体力もあるし、軒並み運転能力も高い。ピンポンを押して荷物を届ける際には、グラウンドと同様、爽やかな挨拶ができる。元プロ野球選手をドライバーとして派遣する会社を作りたいとさえ思います」
引退後にコーチ業や解説の仕事に就けるのは、実績を残したごく一部の野球人だけだ。だが、それ以外の転職先となる一般企業は、それぞれの理由で彼らを欲している。
(了。第1回から読む)
【プロフィール】
柳川悠二(やながわ・ゆうじ)/1976年、宮崎県生まれ。ノンフィクションライター。法政大学在学中からスポーツ取材を開始し、主にスポーツ総合誌、週刊誌に寄稿。2016年に『永遠のPL学園』で第23回小学館ノンフィクション大賞を受賞。他の著書に『甲子園と令和の怪物』がある
※週刊ポスト2025年12月19日号
