トイレ使用をめぐって揉めることも多い(写真提供/イメージマート)
人間が危険や攻撃に対して無防備になる瞬間として睡眠時がよくあげられるが、それと同じくらい、トイレで用を足しているときも同じくらい不用心な状態と言えるのではないか。だからトイレは安心して使えるべきで、とくに女性用トイレは安全を確保すべき場所といえるだろう。ところが、現実にはトイレをめぐるトラブルが飲食店などでたびたび起きている。ライターの宮添優氏が、女性用トイレの存在をないがしろにする迷惑客の存在についてレポートする。
* * *
年末年始、職場や親しい人たちと集い、会食する機会も多い。コロナ禍の影響はもはやほとんど感じられず、繁華街も居酒屋も、どこも酔客で溢れかえっている。店にとっては「うれしい悲鳴」かもしれないが、特にこの時期、そして近年起きやすいトラブルがあるという。東京・新橋の居酒屋店長が打ち明ける。
「お店が混みだすと、当然トイレに行くお客さんも増えます。忘年会ですから、皆さんとてもよくお飲みになる。そうなるとトイレが足りなくなります。うちの店は大きくなく、男女ともにトイレはひとつずつ。そして待てない男性が、女性用に入ってしまいトラブルになる」(居酒屋店長)
酔った男性が間違って女性用トイレに、という事例もないわけではない。女性が間違って男性トイレに、という場合もある。しかし、このトラブルは、男性側が意図的に「女性用」を利用することで起きていると断言する。
「女性用トイレから出てこられた男性客に注意したところ、なぜ男性用の小便器がないのか、トイレも少ない、と逆に文句を言われてしまいますが、我慢できないからといって、男性用トイレを使う女性客はほぼいないんです」(居酒屋店長)
男性にも「座って用をたして」とポスター掲示
この「トイレトラブル」は、定期的にマスコミ等でも取り上げられている。コンビニのトイレも、最近では「男女用」と「女性用」に分かれている店舗が増えたが、ここでも男性客からのクレームが絶えないと、現役の千葉県内のコンビニオーナーが言う。
「女性は、便座に着座したり衣服を整えたり、男性よりやはり時間がかかります。だから、男女用と女性用に分けているのですが、なぜ女性用が多いのか、差別だとおっしゃるお客さんが一定数います」(コンビニオーナー)
