全額返還したあともネットに名前が残り続けている(イメージ)
女性や家業関係のSNSにも「税金泥棒」「金を返せ」というメッセージが届き、家族が戦慄したと振り返る。
「結局、家族からお金を借りて弟はお金を返しました。そうすれば、ネットから名前が消えると思ったんです。でも甘かった。経産省のサイトからは確かに名前が消えました。ですが、経産省HPの情報を引用したまとめサイトなどの情報は消えず、その情報を元に嫌がらせをしてくる人たちが次々と現れたんです。私や家族全員がSNSを一斉にやめて、家業のホームページも畳みました」(福岡県在住の看護師)
それからまもなく3年が経とうとしているが、ふと思い出したようにSNSで「エゴサ」してみると、今もなお、弟の名前や家業について「泥棒である」といった第三者の書き込みを見つけることができるという。
「もちろん悪いのは弟です。でも、罪を償ったとしても理解してもらえないというのは本当につらいです。その後、就職しようと面接までたどり着けても不正の件がすぐにばれ、まともな仕事にもつけていない」(福岡県在住の看護師)
今も経産省HPには、「持続化給付金の不正受給者」として数百人に及ぶ名前と居住地が公表されている。確かに、国民が未曽有のウイルスに翻弄される中、火事場泥棒のような卑劣さで、国民の血税をだまし取った罪は重い。しかし、国の「公表」という晒し首により、働いて返金することもままならない状況なのだとしたら、与えられた罰が重すぎて更生の道が険しすぎる気もする。
