男性のお団子ヘア「マンバンヘア」(写真提供/イメージマート)
どんなファッションに身を包もうが、ヘアスタイルにしようが、それはきわめて個人的な領域の話なので他人がとやかく言うことではない。今は多様性の時代なのだから……という建前はあれど、その装いは人の目に触れれば意味を持ち、装う人自身の下心がにじみ出て、周囲を困惑させることもある。ライターの宮添優氏が、中高年にも愛好者が増えつつある男性(Man)のお団子(Bun)ヘア、マンバンヘアについてレポートする。
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「まさかパパがあの髪型になっているなんて本当に驚きというか、気持ち悪くて。母は”いいんじゃない”と笑っていますが、どうしても生理的に受け付けないというか」
正月、数年ぶりに九州の実家へ帰省したという東京在住の女性経営者(40代)が驚いたのは、久々に会った父親(60代)の髪型が「マンバンヘア」と呼ばれる、特徴的なスタイルに変貌していたからだった。東京・原宿に店を構える美容師が、ヘアスタイルのトレンドについて説明する。
「マンバンヘアとは、サイドを刈り上げ、長く伸ばしたトップをお団子状に結ったスタイル。若い男性に人気でしたが、近年は中高年のお客さんからのオーダーが増えています。ちょっとワルっぽく見えるし、簡単におしゃれ感が増すと評判です」(美容師)
だが、女性からの評判はめっぽう悪いようだ。女性経営者が続ける。
「横は坊主なのに上はロン毛で、いったい何がしたいのという感じ(笑)。清潔感もないし、その年でワルっぽくされてもね。年齢も考えてよと」(女性経営者)
「サイドの長い毛を持って行って隠す」
若い女性からも「マンバン」への悪評が聞こえてくる。東京・六本木の高級ラウンジに勤務する女性(20代)も苦笑交じりで言う。
