子供の頃から羽生(右)を手本に滑っていたアメリカのイリア・マリニン(写真/アフロ)
4年に1度の冬の祭典、ミラノ・コルティナ五輪が2月6日に開幕する。日本勢が4大会連続でメダルを獲得中のフィギュアスケート男子シングルには、高すぎる壁が立ちはだかっている。アメリカのイリア・マリニン(21才)だ。
「直近2年間、国際大会で負け知らず。アクシデントが起きない限り金メダルは確実です。かつての絶対王者・羽生結弦さん(31才)が跳べなかった『4回転アクセル』を17才のときに世界で初めて成功させ、6種類の4回転ジャンプを跳びます。強さの秘訣は強靱な体幹で、高く跳び上がり超高速で回転する体を彼ほど確実に制御できる選手はいない。スピンやステップの質も高く、昨年のグランプリファイナルではフリーで世界歴代最高の238.24を叩き出しました。
五輪では、ネイサン・チェンさんが2019年のグランプリファイナルで記録した、ショートとフリーの合計で335.30という世界最高得点の更新への期待も高まります」(フィギュア関係者)
自らを《4回転の神》と称する彼が尊敬してやまないのが羽生だ。
「幼い頃から憧れの存在で、北京五輪で4回転アクセルに挑戦した羽生さんの姿を見て、同ジャンプの練習を始めたそうです。お気に入りの羽生さんのプログラムは『SEIMEI』で、大会で衣装やフィニッシュポーズを真似したことも。同じ大会で競ったことはありませんが、3年前にアイスショーで初共演しツーショット写真を撮った際には、緊張のあまりこわばった笑顔を浮かべていたほどの“ゆづファン”です」(前出・フィギュア関係者)
初々しい“神”の名声は羽生の耳にも届いているようで、2022年のインタビューでマリニンについて問われた際には「ぼく自身も彼から学ぶことがたくさんあります」と語っていた。
「もちろん自分が成功できなかったジャンプを軽々と決めるマリニン選手に対し、負けず嫌いの羽生さんが悔しさを抱いていないわけはないでしょう。ただ、絶対王者として氷上に君臨するがゆえの孤独感や、常に追われ続ける恐怖心を理解できるのは彼だけです。
いまの羽生さんは“4回転アクセルを跳ぶ”という自分の意志を継いでくれたマリニン選手に昔の自分を重ね合わせ、フィギュア界を引っ張る新星を頼もしく感じているはずです」(前出・フィギュア関係者)
“新絶対王者”が誕生する。
※女性セブン2026年2月19・26日号
