伊調馨一覧

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バド高橋 コロナに「どうしようもできない」と悔いなく引退
バド高橋 コロナに「どうしようもできない」と悔いなく引退
 2016年リオデジャネイロ五輪(以下・リオ五輪)で、日本バドミントン界に初の金メダルをもたらした女子ダブルスの高橋礼華 (30才)。この8月に引退を発表し、第二の人生を歩み始めた彼女がいま語る「近道のない道」とは──。 6才からバドミントンを始め、小学4年生で全国優勝を果たした高橋。中高一貫のバドミントンの強豪校・聖ウルスラ学院英智中学校に進学した。 大きな転機は2007年。高校2年生のときに訪れる。1学年後輩の松友選手とダブルスを組むことになったのだ。「松友とペアを組ませたのは、バドミントン部の田所光男監督です。その理由は、部内全体の組み替えで、最後に余っていたのが私と松友だったからだと、監督から後で聞きました。 最初に聞いたときは『ダブルス……マジか……』と、正直戸惑いました。というのも、2人ともシングルスしかやってこなかったのと、先輩として松友を引っ張っていかなければというプレッシャーがあったからです。でも、いざ練習を始めたら相性がよかった。考え方も似ていて……。 いちばんの共通項は、練習で絶対に手を抜かないことだった。これはアスリートにとって当たり前のことですが、意外とできる人って少ないんですよね。練習を全力でやっていないと、肝心の試合で、疲れてくると動けなくなる。私たちは相手が疲れてきても全力で動くことができ、攻め続けることができたから、それが強みとなって勝つことができたんです」(高橋・以下同) プライベートでも常にバドミントンを意識した行動を心がけていた。「オフの日でも気は抜きませんでした。友達との食事会があっても次の日に練習があると思うと、『休日だから時間を忘れて遊んじゃえ!』となるのをグッとこらえて夜11時までには家に帰り、体を休めるために7時間の睡眠をとる。たまにネイルをしに行ったりもしましたが、それは、あくまでリフレッシュして練習に臨むためでした。なぜそこまでしたかというと、“金メダルを取るような選手は、それにふさわしい生活をしている”と思ったからです。 レスリングの伊調馨さん(36才)や体操の内村航平さん(31才)、フィギュアスケートの羽生結弦くん(25才)など、特に五輪を連覇しているような人は、ふだんも家と練習場の往復くらいで、ストイックに練習に打ち込んでいて、羽目を外して遊んでいるなんて聞いたことがありません。 もちろん、お酒を飲むことが悪いとは言いません。でも、私たちは規則正しい生活を心がけ、やるべきことをただただ愚直に行い、全力で練習や試合に臨んできました。それがあってようやく金メダルに辿り着けたのだと思います」 しっかりと目標を見据えて、ブレずにやり通す。そんな強さが夢を近づけたのだ。決勝で自分を奮い立たせた伊調馨の逆転メダル 2008年には国体・高校選抜・インターハイ合わせ、ダブルスで勝利し、3冠を達成。日本一を決める11月の全日本総合選手権大会では3位に入るなど、その実力を開花させた彼女たちは、高校卒業後、実業団の日本ユニシスに入社。21才のときに国際大会の派遣資格を持つナショナルA代表に選ばれ、2011年には全日本総合バドミントン選手権大会で初優勝。以降、数々の国際大会で優勝をし、勢いに乗る。 彼女たちが強くなれたのは、韓国出身で日本代表ヘッドコーチのパク・ジュボンさん(55才)と女子代表コーチのテイさん(日本名・中島慶・58才)の存在が大きいという。「パクさんにはトータルで、テイさんには技術的なことはもちろん、精神的にも支えてもらいました。五輪代表に選ばれるには、選考レースと呼ばれる対象の大会に出る必要があるのですが、リオ予選の途中で、松友がけがをしてしまい、2大会ほど欠場することになってしまったんです。 不安な気持ちをテイさんに打ち明けると、『不安になっても意味がない。君たちが目指すのは五輪の金メダルなのだから、いまは不安がっていないでやることがあるだろう』と言われて、ハッとしました。 とかく勝負では、勝とうと思う気持ちばかりが空回りすると、うまくいかない。勝ちにこだわるよりも、自分の力を100%出せるように心がけることが大事だとも教わりました。心をそう切り替えて、私は練習に、松友は体を治すことに専念した結果、再び大会に復帰して結果を出せるようになったんです」 そして何より、伊調馨選手の存在も大きかったという。決勝前日、レスリング女子58kg級の決勝戦を選手村のテレビで見たという。伊調選手はリードされていたものの、なんと残り4秒で大逆転! 金メダルを取ったのだ。それを見て、彼女の心に火が付いた。「私たちの決勝のときも、16対19と相手にリードされて窮地に立たされました。でもそのとき、『伊調さんはこんな場面から逆転した! 私もここで頑張れば、伊調さんのようになれる』と踏ん張りました。 そして5連続で点を取り、逆転!勝った瞬間は何が起こったのかわかりませんでしたが、テイさんたちが駆けつけてくれ、涙があふれました」 金メダルを取って、周囲の視線も変わったという。「私たち自身は、何も変わらなかったのに、『金メダリストは勝って当然』と思われる。だから、常日頃から『簡単には負けられない』と、無意識のうちに、自らにプレッシャーをかけてしまうようになりました。人間だから負けることもあるのに……。でも、それを悲観してもしょうがない。立ち止まらずに『私だって人間だから失敗することもある』と気持ちを楽にして、先に進むことも大事だと思いました。 コロナ禍で東京五輪が延期になったときも、『この状況は自分の力だけではどうしようもできない。だったら、次を見据えよう』と、気持ちを切り替えて、私は悔いなく引退することに決めました。目標さえブレずに持っていれば、必ず明るい未来は待っている。それが、これまでのバドミントン人生とコロナ禍で気づけたことかもしれません」【プロフィール】高橋礼華(たかはし・あやか)/1990年4月19日生まれ、奈良県出身。6才からバドミントンを始める。中学で親元を離れ、中高一貫の聖ウルスラ学院英智中学校へ進学。高校時代に後輩の松友美佐紀選手とペアを組み、インターハイ団体、ダブルスで優勝を果たす。2009年、日本ユニシスに入社し、2014年、ヨネックスオープンジャパンで松友選手とともに女子ダブルスで日本人初優勝。世界ランキング1位に。2016年、リオ五輪で金メダル獲得。2020年8月に現役引退。後進の指導やバドミントンの魅力を伝える活動をしている。取材・文/廉屋友美乃※女性セブン2020年12月3日号
2020.11.23 16:00
女性セブン
競泳のエース・瀬戸大也も金メダルの期待がかかる(GettyImages)
東京五輪 お家芸の柔道以外で金メダルを狙える競技は?
 東京五輪で興味が集中するのは、やはり日本勢がどこまでメダルを獲得できるかだ。世界的なスポーツデータ分析会社である米「グレースノート社」が東京五輪のメダル予測を行ったところ、日本は金30個という前回リオ五輪の金12個を遙かに凌ぐ大躍進の数字が出た。なかでも、柔道は新設される混合団体を含めた15種目のうち13種目で金と予想されている。ちなみに銀は23個で銅は11個で合計64個だ。 一方で、金30個のうち13個が柔道に集中するという予想は、他の“お家芸”の展望が必ずしも明るくないことも意味する。「過去の五輪結果を見ると、日本は柔道、レスリング、体操、競泳の4競技で金メダルを稼いできた。リオでは金12個のうち11個がこの4競技でした(柔道3、レスリング4、体操2、競泳2)。柔道以外の3競技は前回から金メダルを積み増せない可能性がある」(スポーツジャーナリスト) レスリングは吉田沙保里が引退し、五輪4連覇中だった伊調馨も出場を逃した。その穴をどこまで埋められるかが課題だ。昨年の世界選手権を制した女子フリースタイル57kg級の川井梨紗子、男子グレコローマンスタイル60kg級の文田健一郎に期待が集まる。「体操も、リオで個人総合の金を獲った内村航平が、世代交代の波のなかで昨年10月の世界選手権の代表から漏れた。ロシアや中国が台頭したこともあり、個人の種目別を含めて世界選手権で金メダルはゼロ。体操競技のなかで金に最も近いのはトランポリン女子の森ひかるでしょう。 競泳は女子のエース・池江璃花子が白血病で療養中。リオの男子400m個人メドレーで金を獲った萩野公介がスランプに陥っている。個人メドレーやバタフライでの瀬戸大也に期待が集中することになる」(同前) グレースノート社の予測でも、瀬戸は日本選手で唯一、「個人で金2つ」となっている。 これまでの“お家芸”と入れ替わるように、金メダル候補が次々と現われた競技もある。陸上の「競歩」がその代表格だ。スポーツ紙の五輪担当デスクがいう。「リオでも荒井広宙が男子50km競歩で銅を獲得したが、今回は男子20kmの山西利和、同50kmの鈴木雄介が昨年の世界陸上で優勝。札幌へのコース変更による高速化の影響が懸念されるが、金メダル最有力候補であることに変わりはない」 同じく“世界王者”では、バドミントンの男子シングルスの桃田賢斗の名も挙げられていたが、1月に遠征先のマレーシアで交通事故に巻き込まれ、最近になって右眼窩底を骨折していたことが判明。2月8日に手術を受けて全治3ヶ月と診断されており、五輪への影響が心配されている。 2008年の北京五輪以来の正式種目となった女子ソフトボールは、37歳になったエース・上野由岐子がチームを引っ張る。男子の野球とともに、グレースノート社は金メダルを予想する。「卓球はシングルス男子の張本智和、女子の伊藤美誠が圧倒的な強さの中国勢に対し、ホームの大声援を受けてどれだけ対抗できるかが注目です。新設された混合ダブルスでは、昨年の世界選手権2位の吉村真晴、石川佳純ペアではなく、水谷隼と伊藤が組むことに内定。それだけレベルの高い争いを勝ち抜いた選手が代表となっている。前回のリオで銅の女子団体を含め、金は厳しいかもしれないが、メダルラッシュの可能性はある」(前出のスポーツ紙デスク) 女子テニスでは昨年、世界ランク1位となった大坂なおみが日本国籍を選択して東京五輪に臨むが、連覇を目指した全豪オープンは3回戦敗退に終わり、世界ランク10位まで後退。グレースノート社の予想でも4位となっており、夏までの復調が待たれる。※週刊ポスト2020年2月21日号
2020.02.11 16:00
週刊ポスト
浅田真央、高橋尚子らが現役時代鎬を削ったヨナ・野口らの今
浅田真央、高橋尚子らが現役時代鎬を削ったヨナ・野口らの今
 今年のドラフトでは、高校野球を沸かせた2人のライバル、佐々木朗希(大船渡)と奥川恭伸(星稜)に注目が集まった。スポーツ界の歴史はこのように、ライバルとして並び称された「ふたり」が何組もいた。 しかし、勝負の世界では、その後のキャリアの中で明暗が分かれることもある。あの日輝いた「もうひとり」のその後──。 女子レスリング界の有名姉妹といえば、伊調千春&伊調馨だ。妹・馨は五輪4大会連続で金メダルを獲得。2016年には国民栄誉賞を授与された。2018年には、日本レスリング協会の元強化本部長・栄和人氏からパワハラ被害を受けていたと報道され、渦中の人となったことは記憶に新しい。 姉・千春もアテネ、北京で銀メダル。2006年、2007年の世界選手権を連覇している。2010年の引退後も、レスリングに関わり続けている。「引退後は青森県立八戸西高等学校で保健体育の教師として勤務し、2014年からは八戸工業高校でレスリング部の監督として指導にあたっている。妹を巡る(レスリング業界の)パワハラ騒動でも、サポートを欠かさなかったようだ」(レスリング協会関係者)“氷上の日韓対決”で長くしのぎを削ったのが浅田真央とキム・ヨナだ。浅田は2017年に引退。以後はプロスケーターとして全国各地のアイスショーに出演する傍ら、テレビ出演など芸能活動も精力的に行なっている。 一方、キム・ヨナの近況はなかなか日本に伝わってこない。韓国のスポーツ紙記者がいう。「2014年の引退後は芸能活動がメインですね。“国民の妹”として絶大な人気を誇っただけに、CMキャラクターとして引っ張りだこ。アパレルブランドや化粧品メーカーなど、複数社に抜擢されている。ファッション誌の表紙を飾ることもしょっちゅう。歌も上手く、テレビでK-POPの人気曲のカバーを披露することもあります」 2000年代女子マラソンの黄金期を支えたのが高橋尚子と野口みずき。高橋は2000年シドニー五輪で、野口は2004年アテネ五輪で、それぞれ金メダルを獲得した。 国民栄誉賞を受賞し、解説者としてメディア露出が多い高橋のほうがどうしても目立ってしまうが、野口も地味ながら陸上競技に携わり続けている。 2016年に引退し、テレビ局社員と結婚。昨年まで夫の海外赴任のため上海で生活していたが、現在は大阪在住で岩谷産業の陸上競技部アドバイザーを務めている。「当社陸上競技部の廣瀬永和監督が野口さんの現役時代のコーチだったという御縁で、今年1月に就任していただきました。最近は東京五輪関連のイベントに呼ばれることも多いようです」(岩谷産業広報部)※週刊ポスト2019年11月8・15日号
2019.11.07 16:00
週刊ポスト
姉妹ともに日本を代表する女優(時事通信フォト)
有名人姉妹 妹が超大物と結婚しているケースが目立つ理由
 有村架純・有村藍里など、芸能界の美人姉妹が話題にのぼることが多い今日この頃。有名人姉妹を見ると、妹が超大物と結婚しているケースが目立つ。女優の倍賞美津子とアントニオ猪木(後に離婚)、松田美由紀と松田優作、元TBSアナウンサーの福島弓子とイチロー、レスリングの山本聖子とダルビッシュ有といった具合だ。ちなみに松田の姉は熊谷真実、福島の姉は福島敦子、山本の姉は山本美憂である。「一般的に、親から厳しいしつけを受ける姉は几帳面でしっかりしているのに対して、縛りの緩い妹は自由で他人にも大らかな性格になりやすい。そのため、スポーツの超一流選手のように自分なりの哲学を持っている人には、妹の方が合うのかもしれません」(社会心理学者で国際基督教大学教養学部元教授の磯崎三喜年氏) 実は彼女たち、いずれも末っ子でもある。「兄弟の末っ子、特に女の子は家族みんなに可愛がられる。そのため、甘え上手になるし、愛情表現にも長けています。また、一番上でも一人っ子でもないため、恋愛や結婚に比較的自由がある。モテる要素を持っているのでしょう」(磯崎氏) いわば“妹力”が、結婚という舞台で大きな力を発揮するというわけである。伊調馨、浅田真央、大坂なおみ……超一流アスリートの今後も楽しみだ。※週刊ポスト2019年6月21日号
2019.06.14 07:00
週刊ポスト
吉田沙保里さんが引退会見  現役引退の記者会見で笑顔を見せるレスリング女子の吉田沙保里さん
レスリング吉田沙保里 引退会見で見せた強い意志と“次の夢”
 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人やトピックスをピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、引退を発表したレスリングの吉田沙保里選手を分析。“霊長類最強女子”と言われたレスリング女子の吉田沙保里選手が現役を引退した。1月10日、都内のホテルで引退会見を行った吉田さんは、涙を見せることもなく、終始笑顔で明るく、歯切れよく爽やかだった。引退というより、第2の人生のスタートを切ったという印象が強く残った。 なぜ、そんな印象を強く持ったのか。まずは会場の華やかさだろう。浅田真央さんや宮里藍さんの引退会見の時のような、重々しさや堅苦しさがないのだ。壇上にセッティングされたテーブルの後ろの壁には、赤と黒でデザインされたガラスが美しく映え、両側にはラベンダー色のカーテンが揺れていた。卓球の愛ちゃんこと福原愛さんが、可愛い花柄の壁紙をバックに晴れやかに引退したことを思い出す。 さらに、会見場に現れた彼女を見て驚いた。マットの上で試合をしていた時とは大違い。とても“霊長類最強”と呼ばれていたとは思えないほど、綺麗なのだ。一つにまとめられたポニーテールの髪は柔らかく巻かれ、まつ毛はくるんと上向きにカールされている。お肌がすべすべに見えるナチュラルメイクはとても上品だし、マイクを握る指先のネイルだってキュートなのだ。時折テレビで見るCMの時のようで、メイクや髪型から次の人生への華やいだ気持ちが伝わってくる。 ファッションは黒と白のコーディネート。真央さんや宮里さんと同じ色の組み合わせだが、彼女たちの時とは印象が随分違う。黒のワンピースの上に羽織っているジャケットの白が、とても鮮やかに見えるのだ。見えている色のバランスだろうが、白と黒の対比効果により白が際立ち、一層白く見える。新しい始まりや未来を強くイメージさせているようだ。また、この白は、レフ板のように美しくなった彼女の顔を、さらにきれいに見せる効果もあったと思う。「すべてをやり尽くし、引退を決断した」と話す吉田さんは、何度も頷きながら「ありがとうございました」と立ち上がって頭を下げた。引退までに「東京オリンピックに出たいなという気持ちがあった」と話し、首を傾げ、身体も少し傾け気味に揺らした。東京オリンピックを前に気持ちが揺れていたことが、その仕草から推測できる。 だが、彼女の中では、発言の通りやり尽くしたという気持ちの方が強かった。「伊調馨選手が東京オリンピックを目指すという発言を聞いて、心は動かされなかったのか」という質問を投げかけられても、記者の顔をまっすぐ見つめて頷くのみ。視線そらすことも、身体が揺れることもない。「自分は自分、人は人と教えられてきた」「やり尽くした、やり切った」と上を向くように言い切った。そして明るく、伊調選手を「すごいなと思った」と話したのだ。自分の気持ちにしっかりと区切りを付けたからこそのこの一言は、彼女が言うように、次の吉田沙保里に向って気持ちが切り替わっていることを感じさせる。 ところが、高速タックルを強みとしてきた彼女でも、次の夢はタックルのようにはいかないらしい。吉田さんは次の夢について、「女性としての幸せは、絶対につかみたい」と照れながら答えたのだが、この時ばかりは語尾や声のトーンが微妙に上がったり小さくなったりした。レスリングについて話している時とは随分と違い、「自信満々」とはいかないようだ。だが、そんな彼女のはにかむような表情も、女性らしいメイクが引き立てていた。そこにいたのは最強女子ではなく、夢に向かう1人の可愛い女性だった。 どの質問にもまっすぐ相手を見て、明るくしっかりと答えていた吉田さん。「レスリングとは」という質問には、晴れ晴れと輝くような表情で「人生の1つ」と答え、最後に母の幸代さんから花束の贈呈を受けると、2人揃ってにこやかに記念撮影に応じた。「第2の人生は明るく、笑顔で元気に頑張っていきたい」と語ったように、明るく、笑顔で元気に、そして爽やか晴れやかに、吉田さんはこの日、その第一歩を踏み出した。
2019.01.12 07:00
NEWSポストセブン
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伊調馨 五輪五連覇への復帰優勝が手放しで喜ばれない事情
 2004年アテネ五輪から2016年リオデジャネイロ五輪まで、五輪を四連覇した女子レスリングの伊調馨が、2020年東京五輪での五連覇へ向けて一歩前へ進んだ。12月23日に行われた天皇杯全日本レスリング選手権で、リオデジャネイロ五輪63kg級金メダリストの川井梨紗子をくだし、女子57kg級で優勝したからだ。リオデジャネイロ五輪から約2年ぶりに復帰して、五輪五連覇という誰も成し遂げたことがない大記録への期待が高まっている。ところが、レスリング協会内部、特に一部の幹部クラスには伊調の復帰を快く思っていない雰囲気がある。「パワハラは確かにあったし、その点で彼女は被害者でしたけれど、それ以外は……」と協会関係者はぼやく。「リオ五輪以来の復帰戦となった三島での全日本女子オープン選手権では、なぜかナイキのシューズを履いていた。長年、日本協会はアシックスと専属契約を結んでいて、日本代表はアシックス製品を提供してもらっています。五輪では、特別仕様のシューズと試合着を用意してもらっている。もし日本代表になったとき、普段から履いているシューズにしたいと彼女が主張したら協会幹部が困るのが分かっていて、そういう行動をとる。復帰を応援する純粋な気持ちがあった人の気持ちが冷めても無理はない」 復帰以来、シューズを巡って不穏な気配が漂っていたが、川井との決勝ではアシックスのシューズを履いていた。なぜそのシューズになったのか、という理由は不明だ。 試合や練習での、伊調の金メダリストらしい堂々とした振る舞いを称賛する声は多い。だが、協会内部に波風を立てる行動は、パワハラ騒動が露見する前からあったと別のレスリング関係者も嘆く。「女子強化トップの栄(和人)さんから露骨な嫌がらせを受け続け、拠点を東京に移してからの伊調さんが、自分の味方だと思える人が少なかったのは気の毒だと思います。でも、ロンドン五輪で金メダルをとったあと、男子選手の決勝戦を前にした昼に、その選手のセコンドにつくコーチと連れだって買い物へ出かけたのはとても褒められたものじゃない。確かに、試合に勝てば大騒ぎはされないし、非常識な振る舞いも許容する体質が協会にはありますが……」 伊調について「パワハラを受けたのは事実で、気の毒だったとは思うけれど」と前置きをしたうえで、「身勝手と思われかねない行動が多い」と苦い顔で具体的な事例を話す協会関係者は少なくない。その伊調が日本代表に復帰し、東京五輪代表になったら……厄介ごとを避けたい気持ちから生まれた協会幹部たちの期待が、決勝戦にのぞむ川井への過剰なプレッシャーになっていたはずだという指摘もある。「試合だけに集中できるのが一番のはずが、そうもいかなくなっている。次に伊調と川井が代表をかけて試合をするのは6月になりますが、そのときはもう少し、雑音が聞こえない状態になっていて欲しいです」(前出の協会関係者)
2018.12.26 07:00
NEWSポストセブン
レスリング栄和人氏の今、法廷闘争に意気軒昂かと思いきや…
レスリング栄和人氏の今、法廷闘争に意気軒昂かと思いきや…
 日大アメフト部の悪質タックル問題、体操のパワハラ問題など、2018年のアマチュアスポーツ界では様々な問題が露見したが、それはレスリングでも同様。 五輪4連覇の教え子・伊調馨(34)に対するパワハラで名伯楽の誉れを失ったのが、至学館大学レスリング部の元監督で日本レスリング協会の強化本部長だった栄和人氏(58)だ。 6月には同大の谷岡郁子学長(64)によって監督を解任され、大学も退職した栄氏。9月に入ると、告発された内容の一部が虚偽で、伊調のコーチだった田南部力氏(43)に名誉を傷つけられたとして損害賠償を求め、法廷闘争へ突入した。 意気軒昂かと思いきや、栄氏に取材の電話を入れると、騒動後の謝罪時のように弱々しい声だった。「裁判の進展は何もありませんし、新しい生活がどうなるかも、決まっていない。お話しすることがないんです……。年が明けたら、いろいろと事態に変化があるでしょうから、それまでお待ちください」“嵐の前の静けさ”なのか。※週刊ポスト2019年1月1・4日号
2018.12.25 07:00
週刊ポスト
吉田沙保里と伊調馨 五輪代表選考で18年ぶりに戦ったら…
吉田沙保里と伊調馨 五輪代表選考で18年ぶりに戦ったら…
“真の霊長類最強女子”を決める頂上決戦は、実現するのか──。レスリング女子で史上初の五輪4連覇を達成した伊調馨(34)が、10月14日の全日本女子オープンで2016年リオ五輪以来となる公式戦に復帰し、見事優勝したことで、「世紀の一戦」の実現への期待が高まっている。 リオ五輪で58kg級を制した伊調が復帰戦で出場したのは東京五輪で新設される「57kg級」だ。その代表の座を巡り、アテネ、北京、ロンドン五輪の55kg級で3大会連続となる金メダルを獲得した吉田沙保里(36)とぶつかるのではないかと、ワイドショーなどで注目を集めている。 2016年のリオ五輪(53kg級)では銀メダルに終わった吉田だが、個人戦206連勝の金字塔を打ち立てたレジェンドだ。伊調との“国民栄誉賞マッチ”の期待が高まるのは当然だろう。スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏はこういう。「私は、この2人が今さら優劣をつける意味はないと思っていますし、吉田選手のベストのウェイトは53~55kgなので、わざわざ57kg級で対戦するのは不自然です。ただ、吉田選手があえて階級を上げ、対戦が実現する可能性はゼロではないでしょう。今のスポーツ業界はメディアの意向に左右される傾向が強い。必ず話題を呼ぶ2人の対決を求めるメディアからの様々な圧力は無視できませんからね」 ただ、今のところ吉田は東京五輪を目指すかを明言していない。スポーツライターの宮崎俊哉氏が語る。「現状はタレント活動がメインになっている。全日本や至学館大のコーチとして合宿などで後輩を指導し、スパーリングもやっていますが、まだ“自分を追い込む練習”という感じでは全くない」 タイムリミットは迫っている。代表選考の規定上、来年6月の全日本選抜選手権で勝たないと東京五輪出場は叶わない。「伊調が練習を再開してから、復帰戦まで約半年かかった」(スポーツ紙記者)ことからも、年内には“決断”が必要だろう。 ファンとしてはぜひ見たい一戦だ。2人が公式戦で最後に対戦したのは2001年の全日本選手権(56kg級)。勝利を収めたのは吉田だったが、伊調はまだ高校生だった。2人が世界の頂上を経験してからの対戦はない。 レスリングのスタイルを考えても、“直接対決”は盛り上がること必至だ。「伊調選手の真髄は、連続した技の展開にある。相手の攻撃を受けても崩れずに技を繰り出すテクニシャンタイプです。一方、吉田選手はタックル一発で試合を決めるような、華のある一点突破タイプ。まさに好対照です」(前出・宮崎氏) 試合開始からしばらく、タイミングを窺っていた吉田が、伊調の片足を取って仕掛ける。しかし、伊調は簡単に倒れず、反撃の技を──そんな手に汗握る展開になるかもしれない。 醜聞に揺れたレスリング界の人気回復のために、ぜひ“決断”を。※週刊ポスト2018年11月9日号
2018.10.30 07:00
週刊ポスト
スポーツ界の「ドン」や「女帝」の存在、プラスに働くことも
スポーツ界の「ドン」や「女帝」の存在、プラスに働くことも
 日本体操協会強化本部長の塚原千恵子氏と夫で同協会副会長の塚原光男氏、日本ボクシング連盟前会長の山根明氏、さらには日本レスリング協会の栄和人前強化本部長による伊調馨選手へのパワハラ騒動など、今年のアマチュアスポーツ界は“横暴な権力者”の問題で揺れ続けている。五輪競技には、体操やボクシングほど“キャラ”は濃くないにせよ、それぞれ「権力者」と呼べる人物がいる。 ただし「ドン」や「女帝」の絶対君主ぶりが、常にマイナスに働くわけでもない点も興味深い。元日本バレーボール協会会長(2013~2015年)で羽牟クリニック院長の羽牟裕一郎(はむ・ゆういちろう)氏が語る。 「バレーボール界には1972年のミュンヘン五輪で、男子初の金メダルをもたらした松平康隆監督というカリスマがいました。松平さんはその後、協会の専務理事や会長を歴任し、30年間にわたってバレーボール界に君臨し続けた。日本国内でワールドカップやグラチャンバレーといった主要大会が開催されるようになったのも、松平さんの功績です。 2011年に松平さんが亡くなった後は、会長不在が続くなどバレーボール協会は混乱した。実際に私が会長をしている間、体育会系の組織をまとめるうえで、“松平さんのような豪腕があればなぁ……”と思うことはままありました」 柔道の上村春樹氏(講道館館長、柔道連盟元会長)やフィギュアの城田憲子氏(日本スケート連盟元理事)、クレー射撃の高橋義博氏(日本クレー射撃協会会長)など、一度は失脚してもなお影響力を維持できるのは、「替えがきかない」ほどの力を持っているからだろう。 3月に起きたレスリングのパワハラ騒動でも同じことが起きている。栄強化本部長が退任したにもかかわらず、当初、栄氏とともに批判の矛先が向いたレスリング協会会長の福田富昭氏は一切の引責をしていない。「福田氏はJOCの名誉委員で、2020年の東京五輪組織委員会の評議員も務めるアマチュアスポーツ界の重鎮。その人脈や渉外力でレスリングを発展させてきた功労者でもあり、彼に代わる人がいないんです」(レスリング協会関係者) アマチュアスポーツに詳しいジャーナリストの折山淑美氏が語る。「運営資金不足に陥った時、各所の人脈を生かして協賛企業を募ったり、五輪競技から外されそうな時に政治力で回避できることもある。『一人のカリスマ』の存在によって解決することは確かにあるんです。 もちろん、行きすぎた独裁は組織も人も疲弊させるだけ。トップにはその“ギリギリのバランス”を見極める力が求められている」 ドンは必要悪──それもまた真実かもしれないが、現在はその「悪しき面」ばかりがエスカレートしている状況にある。※週刊ポスト2018年9月21・28日号
2018.09.17 07:00
週刊ポスト
政界の“スポーツのドン”、麻生氏は射撃、河野洋平氏は?
政界の“スポーツのドン”、麻生氏は射撃、河野洋平氏は?
 日本体操協会強化本部長の塚原千恵子氏と夫で同協会副会長の塚原光男氏、日本ボクシング連盟前会長の山根明氏、さらには日本レスリング協会の栄和人前強化本部長による伊調馨選手へのパワハラ騒動など、今年のアマチュアスポーツ界は“横暴な権力者”の問題で揺れ続けている。 五輪競技には、体操やボクシングほど“キャラ”は濃くないにせよ、それぞれ「権力者」と呼べる人物がいる。 政財界の重鎮が力を持った最たる例が、日本クレー射撃協会である。1998年から2014年までモントリオール五輪への出場経験もある麻生太郎財務大臣が会長を務め、協会で長く麻生氏の側近だった高橋義博現会長が後を継いだ。「麻生さんは自身も競技者だったこともあり、協会への思い入れは強かった。外相時代も理事会や総会に出席して、議長として議事進行まで采配していた。大会の運営や代表選考、補助金の差配も、麻生さんの意向が大きく反映されていました」(協会関係者) 2006年に不透明な会計処理が発覚し、2012年には高橋氏による理事への暴力行為が裁判に発展するなど、協会を巡るトラブルが報じられてきた。「それでも麻生さんの派閥は強い。今年6月の理事会では、過去の不祥事をものともせず高橋氏が3選された」(スポーツ紙記者) 日本陸上競技連盟では、1999年から2013年まで元衆院議員の河野洋平氏が会長を務め、現在は名誉会長に就いている。 河野家と陸上競技連盟の関係は、1964年の東京五輪担当相だった河野一郎氏が3代目会長に就任したことから始まる。4代目会長は弟の河野謙三・元参院議長。その下で実務を担っていたのが青木半治理事長だった。「その後、青木氏が勇退時に洋平氏を会長に据えると、彼は実務にも口を出していった。会長時代は世界陸上から箱根駅伝まで、大きな大会の運営には率先して意見を付けるし、メダルの製作会社も自分で決めていたほどです」(陸連関係者)※週刊ポスト2018年9月21・28日号
2018.09.13 07:00
週刊ポスト
まだいる…! 五輪スポーツ「ドン」と「女帝」の実名
まだいる…! 五輪スポーツ「ドン」と「女帝」の実名
 日本体操協会強化本部長の塚原千恵子氏と夫で同協会副会長の塚原光男氏、日本ボクシング連盟前会長の山根明氏、さらには日本レスリング協会の栄和人前強化本部長による伊調馨選手へのパワハラ騒動など、今年のアマチュアスポーツ界は“横暴な権力者”の問題で揺れ続けている。 体操やボクシングほど“キャラ”は濃くないにせよ、他の五輪競技でも、監督人事や運営に影響力を持つ「ドン」と「女帝」は存在する。 スケート界ではアルベールビル五輪のスピードスケート銅メダリストで参院議員の橋本聖子氏。「2006年にスケート連盟の会長に就任して以来、12年にわたってトップの座に君臨し続けています。代表選考や補助金の運用も彼女の意向が物を言う。アマスポーツ界に顔が利く森喜朗氏とも近い。スケート界は“スピードスケート出身”と“フィギュアスケート出身”の2つの系譜がありますが、近年は連盟の理事もスピードスケート寄りの構成になってきている」(スケート連盟関係者) 橋本氏は日本自転車競技連盟の会長も務めているが、この連盟にも“ドン”がいる。競輪選手で同連盟副会長の佐久間重光氏だ。「自転車競技の選手は日本競輪選手会に所属しており、佐久間氏はその選手会の理事長も兼任している。監督やコーチの人事にも影響力を持ち、日本代表総監督の選出にも“佐久間カラー”が色濃く表われます」(自転車連盟関係者) 競技団体から退いても、いまだ“威光”を照らす人物もいる。 モントリオール五輪柔道金メダリストの上村春樹氏は、2009年から講道館館長と全日本柔道連盟(全柔連)会長を兼任。代表選考を担った。2013年に連盟内で女子選手へのパワハラ問題や助成金の不正受給など、不祥事が続出したため、同年8月に会長職を引責辞任。現在はロス五輪金メダリストの山下泰裕氏が会長を務めているが、上村氏の影響力は顕在といわれている。「講道館は全国の柔道家に段位を与える唯一無二の権威で、『逆らえば昇段が止まる』と言われるほど。段位の認定料も各都道府県の連盟を通じて講道館に集約される。全柔連の組織が講道館のビルの中にあるように、両団体は表裏一体といっていい。上村氏が講道館館長の座にある限り、柔道界は彼の力を気にするでしょう」(元代表選手) かつて「フィギュア界の女帝」と呼ばれた日本スケート連盟元理事の城田憲子氏も、衰えぬ影響力があるという。「アイスダンスの選手として全日本選手権を連覇した実績を持つ彼女は、1994年にフィギュアの強化部長に就任。伊藤みどりらを育てた実績が評価され、コーチ人事や選手の派遣について発言力を持つようになった。2006年にスケート連盟で起きた巨額使途不明金問題を受けて引責辞任しましたが、近年、“復権”の兆しが見えます」(フィギュア関係者) 現在の城田氏の肩書きは、全日空スケート部監督。「全日空のスケート部には羽生結弦選手が所属しており、彼の出演するアイスショーは城田さんが仕切る。羽生選手を抱えているだけに、過去の失脚も帳消しにする存在感を見せている」(前出・フィギュア関係者)※週刊ポスト2018年9月21・28日号
2018.09.11 07:00
週刊ポスト
塚原夫妻だけではない 五輪競技団体の「権力者」20人リスト
塚原夫妻だけではない 五輪競技団体の「権力者」20人リスト
 日本体操協会強化本部長の塚原千恵子氏と夫で同協会副会長の塚原光男氏、日本ボクシング連盟前会長の山根明氏、さらには日本レスリング協会の栄和人前強化本部長による伊調馨選手へのパワハラ騒動など、今年のアマチュアスポーツ界は“横暴な権力者”による問題で揺れ続けている。五輪競技には、体操やボクシングほど“キャラ”は濃くないにせよ、それぞれ「権力者」と呼べる人物がいる。 柔道連盟元会長で講道館館長の上村春樹氏、日本スケート連盟会長の橋本聖子氏……五輪競技団体の20人の「権力者」たちを一覧表で紹介しよう。※週刊ポスト2018年9月21・28日号
2018.09.11 06:55
週刊ポスト
スポーツ界の「ドン」「女帝」生まれる要因の2パターン
スポーツ界の「ドン」「女帝」生まれる要因の2パターン
 体操女子の宮川紗江選手に対するパワハラ騒動が泥沼化している。日本体操協会強化本部長の塚原千恵子氏と、夫で同協会副会長の塚原光男氏から「コーチの解任をはじめとするパワハラを受けた」と宮川選手が主張すれば、その直後、塚原夫妻がメディアに反論文書を発表し、パワハラを否定。9月2日には一転して謝罪を申し入れるも、宮川選手に拒否されたため、事態が収束する気配はいまだ見えない。 日本ボクシング連盟前会長の山根明氏による判定不正介入や助成金流用疑惑、日本レスリング協会の栄和人前強化本部長による伊調馨選手へのパワハラ騒動など、今年のアマチュアスポーツ界は“横暴な権力者”の問題で揺れ続けている。 スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏によれば、アマスポーツ界に「ドン」や「女帝」が生まれる要因には、2つのパターンが存在するという。「ひとつは実績のある元選手が協会内で発言力を持ち、地位を固めていくケース。強化部長など要職について、自身のノウハウを余すところなく伝え、有名選手を育てることで、指導者としての実績も重ねる。そうして組織内で権力を強める。 もうひとつは政財界の大物や、事務方出身の人物が力を持つパターン。各競技団体の会長を政治家や大企業の社長が務めている例が少なくないが、これは国庫補助金を受けやすく、大会スポンサーもつきやすくなるから。多くは形だけの名誉職ですが、自身が競技経験者だったり、政界引退後の“肩書き”を欲する人間の場合、実務にも口を出し、実権を握ろうとするケースも目立つ」 そうした調整を担う非競技者の事務職員がいつしか陰の権力者になることもある。前者に関していえば、山根氏や塚原氏などに加え、スケート界における橋本聖子氏、柔道における上村春樹氏らの名が挙げられる。後者に関しては、ラグビー界における森喜朗氏などが思い浮かぶだろう。※週刊ポスト2018年9月21・28日号
2018.09.10 07:00
週刊ポスト
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アジア大会で金0の女子レスリング 栄和人氏復帰はあるか
 4年に一度、アジアの国々が参加するアジア大会がインドネシアで行われている。2年後の東京五輪を控え、バドミントンや水泳、フェンシングなど好成績が伝えられるなか、史上最低の成績に終わった種目がある。金メダル0個に終わった女子レスリングだ。2002年の釜山アジア大会以来、日本女子は常に金メダルを手にしてきた。ところが今回は、リオデジャネイロ五輪金メダリストの川井梨紗子ですら銅メダルに終わった。この衝撃は大きく、「やはり栄(和人)さんでないと、確実に勝たせるのは難しいのか」という声が関係者から漏れるほどだった。「この数年は、指導といっても栄さんが直接、携わることは少なくなっていたので、現場から退いてもたいして影響はないと思っていました。でも、こういう大会で優勝するまでしっかり勝ちきるための独自のノウハウというか、見えないマネジメントのようなもので金メダルを支えていたのかもしれない。栄さんには、何らかの形で再び代表チームに関わってもらう方法を考えた方がいいのかもしれない」(レスリング協会関係者) 今年、内閣府への告発が明るみに出たことで噴出したパワハラ問題の結果、強化本部長と至学館大学レスリング部監督を退いた栄和人氏への復帰を望む声が、思わぬ形で聞こえてきた。だが現実には、そう簡単に復帰はできないという考え方が主流だ。それというのも、パワハラの被害者である、五輪四連覇をした伊調馨に対する謝罪すら済んでいないからだ。「お盆の直前、レスリング協会がA4用紙1枚だけのリリースを突然、配布しました。内容は、レスリング協会の福田富昭会長が、伊調馨選手と直接、面談して謝罪したという事実を知らせるもの。このとき協会は紙を配っただけで、それを説明するための会見はおろか、担当者による囲み取材すらありませんでした。記者から質問を受けるような場所をつくって、栄さんは謝罪したのかと聞かれるのを恐れたから、でしょう」(スポーツ紙記者) アジア大会での成績を鑑みて、日本の女子レスリングが、どのような強化方針を組み立てていくのかに注目が集まるなか、伊調馨が10月の大会で公式戦に復帰すると正式に発表した。栄氏が指導に復帰するか否かにかかわらず、2020年東京五輪へ前向きにのぞむためには、存在が認定されたパワハラについてのけじめはつけるべきだろう。
2018.08.26 16:00
NEWSポストセブン
女子55キロ級決勝で向田真優(左、至学館大)のセコンドにつく吉田沙保里(同大職)=14日、東京・駒沢体育館
吉田沙保里 「母校レスリング部監督就任」は現実的なのか
 女子レスリングで何人もの五輪金メダリストを育ててきた栄和人氏が、所属の至学館大学レスリング部監督を解任されてから、もうすぐ1ヶ月が経つ。監督解任の発表会見で、谷岡郁子・至学館大学学長が「吉田沙保里の可能性もある」と話したように、五輪3連覇で国民栄誉賞も受賞した吉田沙保里が新監督となるプランも囁かれるが、いまも方向性は見えてこない。もし監督就任となった場合、吉田はいくつかの大きな決断を迫られることになる。「2020年東京五輪は目指しません、と宣言することになる」とみるのは、スポーツ紙記者。選手兼監督として五輪を目指すのは現実的ではないため、選手は引退だと明言しないとならないだろう。「もし東京五輪を目指すなら、レスリングの東京五輪予選は今年12月の全日本選手権から始まります。その全日本選手権には、国内の大会で上位に入賞した選手だけに出場資格があります。伊調馨選手へのパワハラ問題が浮上したことで、代表選考をこれまで以上に公明正大に行わなくてはならなくなっているレスリング協会としては、2016年リオデジャネイロ五輪決勝戦を最後に試合に出ていない吉田さんを、特別推薦で出場可能にすることはなさそうです。だから10月の女子オープン選手権に出るのかを誰もが気にしています。それは、伊調さんも同じなんですが」 女子オープン選手権は、その名前のとおりオープン参加ができるため、選手であれば誰でも参加できる大会だ。パワハラ騒動の鎮静化とともに日本体育大学で練習を再開している伊調には、10月に静岡で行われる女子オープン選手権への出場が検討されていると報じられた。これは、東京五輪を目指すのであれば、そこで試合に復帰してから全日本選手権に挑戦するのが道筋だと考えられているからだ。試合から遠ざかっているという意味では吉田も同じ条件にある。 ただ、女子レスリングの選手はなぜか「引退宣言」を避ける。「かつて吉田と代表争いを繰り返し、今はダルビッシュ有と結婚した山本聖子も、その姉の山本美憂も、浜口京子も、誰も『引退』と言わないんですよ。ものすごく抵抗感があるんでしょうね。もし新監督就任して試合にでないことになっても、引退宣言はしないかもしれない」(前出のスポーツ紙記者) 吉田は現在も、選手兼任コーチという立場で全日本合宿にも参加している。至学館大学での練習にも参加はしているが、タレント活動がかなり多くなっているため、明らかにその時間は減っている。監督就任となればタレント業は減らさざるを得なくなるだろう。キャリアデザインの大きな変更を迫られる。 監督を引き受けるとなったら、生活や仕事に関するいくつもの決断を迫られることになるが、最もつらいのは、厳しい態度で選手に接しなければならなくなることではないかという声も少なくない。現在は子どもにレスリングを教えている元女子レスリングの選手は「優しすぎて、監督に向いていない」と吉田の心理面を心配している。「世界一を目指そうという選手の指導は、限界を超える厳しさを本人が持てるように追い込まないとなりません。吉田さんの場合、自分を厳しく追い込むことはできるけれど、自分以外に厳しくすることができない。厳しくしようとしても、かわいそうになって最後でゆるめてしまう。子どもにレスリングを楽しく教えるのはすごく上手なんですが、トップ選手に厳しく指導するのは向いていないと思います。そして、そのことを自分でもよくわかっている。もし、断り切れなくなって監督をしなくてはならなくなったらと思うと、つらいですよね」 リオデジャネイロ五輪金メダリストの登坂絵莉(東新住建)、川井梨紗子(ジャパンビバレッジ)、土性沙羅(東新住建)らが現在も練習拠点としている至学館大学レスリング部には、次世代をになう有望選手たちも数多くいる。その新監督は7月中にも決まる見込みだ。「みんなの意識が高いから、強くなれる」と母校レスリング部への愛着をたびたび語っている吉田は果たして、どんな決断をすることになるだろうか。
2018.07.14 16:00
NEWSポストセブン

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