向井理一覧

【向井理】に関するニュースを集めたページです。

『相棒』起用が発表された寺脇康文
寺脇康文の『相棒』再登板が示した「不仲説」のウソと“消えた”相棒候補たち
 水谷豊主演の人気ドラマ『相棒』の新シリーズに、“初代相棒”の亀山薫を演じた寺脇康文が出演することが発表された。予想外の名前に多くのファンが沸いた。『相棒』ファンというコラムニストで放送作家の山田美保子さんが、これまで浮上していた“5代目相棒”候補たちの名前とともに新作の注目ポイントについて綴る。 * * * 中村倫也、山崎育三郎、尾上松也、松坂桃李、向井理、稲垣吾郎、長瀬智也、松下洸平、松田龍平、森田剛、福士蒼汰、竜星涼、町田啓太……。いずれも知名度が高く主演クラスのイケメン俳優ばかりである。彼らの共通点は、この半年程の間に、水谷豊主演のドラマ『相棒』(テレビ朝日系)の“5代目相棒”候補として名前が取沙汰されたことだ。 果たして23日早朝に情報解禁されたのは、まさかの寺脇康文。そう、2000年の放送開始から2007年までの8年にわたり、水谷の初代相棒を務めた「亀山薫」こと寺脇だったのである。 そういえば最近、平日午後の再放送では、寺脇出演のseason1~season7を多く見かけたような……。“匂わせ”だったのだろうか。いや、4代目相棒の反町隆史が昨年11月24日の放送で、寺脇の出演回数を抜くまで、“124回”の記録を保持していたことと、ファンの印象に残る「名作」が多かったからなのかもしれない。“5代目相棒”について、テレビ朝日の局内では箝口令が敷かれていたという。当然、情報番組で話題にすることもタブーだった。それは筆者が出演する系列局のメ~テレ(名古屋テレビ放送)の『ドデスカ!』や『アップ!』などでも同様で、「週刊誌などで記事化されたものを扱うのはいいけれど」一般の方のSNSやネットニュースなどにアップされた荒唐無稽唐な話は「扱わないように」という暗黙の了解事項があった。つまり、好き勝手な予想はほどほどに…ということだ。向井理、稲垣吾郎、福士蒼汰が有力視されたが… それでも、何度か、“5代目相棒”予想を番組で取り上げた。冒頭に記した人気俳優の中で、頻繁に名前が取沙汰されたのは向井理、稲垣吾郎、福士蒼汰、そして町田啓太の4人。いずれもスーツがよく似合う長身のイケメンだ。向井や稲垣は華があるというだけでなく、近年、2枚目半の役どころも上手くこなしていて、3代目相棒の及川光博とキャラクターでかぶる部分があるとも言われた。だが、向井は7月8日に本公演が開幕する舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』で藤原竜也、石丸幹二とトリプルキャストでハリー・ポッターを演じることが決まっている。10月開始の『相棒』とはスケジュールがドン被りであることから、今春、5代目相棒候補から名前が消えた。 稲垣は…というと、テレビ朝日では1998年と2000年に「土曜ワイド劇場『名探偵明智小五郎』」に主演。2013年にはKis-My-Ft2の玉森裕太主演の「金曜ナイトドラマ『信長のシェフ』」に特別出演、さらには2016年の『不機嫌な果実』に出演した印象が筆者には強い。だが、2017年9月、「新しい地図」として活動し始めてからはテレ朝のみならず、民放局のドラマ出演はまだゼロ。色々考え始めると、「ないのかなぁ?」という結論に至る。 そして福士蒼汰が「大本命」と言われ続けたのは、4代目相棒の反町隆史と所属事務所が同じだからである。筆者は2021年10月期、福士が綾野剛主演のドラマ『アバランチ』(関西テレビ・フジテレビ系)で県警刑事部長の息子で警察官を演じた際、3代目相棒の成宮寛貴と重ね合わせて見ていたこともあり、個人的にも本命視していたものだ。が、福士でもなかった。 最後に名前が出てきた町田啓太は、水谷豊の監督作品第3弾となる映画最新作『太陽とボレロ』に出演。水谷が町田のことを絶賛しているという記事が多く見られたり、PRのため、二人の対談なども行われたりした。その流れで5代目相棒説が急浮上したのである。が、7月期、『テッパチ!』(フジテレビ系)に主演する町田。スケジュール的に10月期の『相棒』出演は難しい。松嶋菜々子、仲間由紀恵ら女優の名前も 実は5代目相棒には、松嶋菜々子や仲間由紀恵ら、女優の名前も挙がっていたのである。松嶋は「反町のプライベートでのリアル相棒」というシャレをこめた報道だったと思う。そして既にレギュラーの仲間由紀恵は『相棒』ファンの間から「そもそも名前が違う」と最初から否定的にみられていた。というのも、亀山薫(かめやまかおる=寺脇)、神戸尊(かんべたける=及川)、甲斐亨(かいとおる=成宮)、冠城亘(かぶらぎわたる=反町)と、これまで『相棒』の役名はすべて、「か」で始まって「る」で終わる名前ばかりだったのだ。仲間の役名は社美彌子(やしろみやこ)。この名前では無理だ。 そもそも、「か」で始まって「る」で終わる名前が、他にあるのだろうか…とファンによる“大喜利”に限界が生じていたところ。そうこうしている内に、誰も予想していなかった「亀山薫」こと寺脇康文の再登板が発表されたのである。 2代目~4代目までが着用していたパリッとしたスーツではなく、Tシャツにジャンパーという軽装で、エリートでもインテリでもない亀山は、水谷演じる杉下右京とは全く異なるキャラクター。もっとも身体を張る“相棒”でもあった。 そんな寺脇が『相棒』を卒業した約14年前には、水谷との不仲説がでたり、「こんなにスケジュールをおさえられていたら他の仕事ができない」と寺脇が不満を抱いているとのウワサがでたりしたものだ。 が、寺脇の再登板で不仲説はガセネタということに。「他の仕事」について、この14年、ドラマ、映画、舞台に精力的にこなしてきた。再放送がいまも高視聴率ゆえ、『相棒』のイメージはゼロにはならなかったし、「やっぱり亀山薫時代の『相棒』が面白かったし大好きだった」という声もなくならなかったが、寺脇は存分にやりたい仕事をして、『相棒』に還ってきたのである。 寺脇の復帰で、及川や反町、さらには六角精児、浅利陽介、そして成宮の再登場もあるかもしれない…と『相棒』ファンから早くも期待の声があがっている。なんといっても楽しみなのは、川原和久演じる伊丹憲一が亀山をどう迎えるのかだろう。 そして寺脇には、4代目相棒の反町隆史に抜かれた歴代最長記録を再び抜き返すことにもなりそうだ。2クールの放送が予定されている『相棒 season21』の開始が楽しみでならない。◆山田美保子 『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)などを手がける放送作家。コメンテーターとして『ドデスカ!』(メ~テレ)、『アップ!』(同)、『1周回って知らない話』(日本テレビ系)、『サンデージャポン』(TBS系)などに出演中。CM各賞の審査員も務める。
2022.06.24 07:00
NEWSポストセブン
反町隆史
『相棒』難航する反町の後任選び 仲間由紀恵か、向井理か、「町田啓太説」も
 過去最長7年もの間、水谷豊(69才)の「4代目相棒」を務め、相棒としての歴代最多出演を果たした反町隆史(48才)が3月23日放送の『相棒Season20』(テレビ朝日系)を最後に、ドラマから卒業した。反町の卒業にドラマファンは悲しみの声を上げる一方、早くも後任者が誰になるのかが注目されている。テレビ朝日関係者が声をひそめて言う。「人選は難航しているようです。その理由は2つある。1つは水谷さんが70才を区切りに『相棒』を卒業するのではないかということ。その年齢になるのが今年7月です。 2つめはテレ朝が若者向けの番組制作にシフトしたこと。長寿番組である『科捜研の女』などが放送された『木曜ミステリー』の枠を秋までに終わらせるなど改革を進めており、『相棒』もその波には逆らえないのではないかと囁かれています」 次の相棒は水谷の「ラストバディ」になる可能性があり、2人の相性や物語との整合性、最後にふさわしい名前かどうかなどハードルが上がっているという。実際、テレビ朝日の早河洋会長は2月の会見でこう話している。「新しい相棒を探すというのは慎重かつ、丁寧にやらなければいけないと思っています。水谷さんの意見も尊重していきたい。もう少し時間をいただけたら」 その発言が憶測を呼んだのか相棒探しの報道は過熱。福士蒼汰(28才)や松坂桃李(33才)、中村倫也(35才)、田中圭(37才)、松田龍平(38才)、森田剛(43才)、稲垣吾郎(48才)ら実力者の名前が報じられた。「知名度や演技力はもちろんですが、大事なのは長期撮影のスケジュールを確保できること。『相棒』は例年10月から翌年3月まで放送されるため、撮影期間はだいたい8月から7か月間にも及びます」(番組関係者) 条件はそれだけではない。芸能関係者が言う。「結婚していることも大事かもしれません。水谷さんは反町さんと相棒を組んでから家族ぐるみのつきあいをしてきました。撮影が長期間に及ぶため、役同様にプライベートでも相棒になれるかが重要になりそうです」 そこで有力視されたのが、向井理(40才)だという。 「水谷さんの奥さんの伊藤蘭さん(67才)が向井さんと舞台『悼む人』(2012年)で共演した際、“こんな息子がいたらうれしい”と口にしていました。水谷さんは奥さんを信頼しているので、高評価なはずです。向井さんの奥さんは女優の国仲涼子さん(42才)ですから、芸能界のつきあいも上手でしょう」(前出・芸能関係者) しかし、向井には懸念点がある。「向井さんは9月末まで舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』の予定が入っており、時間的に厳しいかもしれません」(前出・番組関係者)“ラストパートナー”として、初の女性相棒が誕生する可能性もあるという。「長年、相棒役を噂されている仲間由紀恵さん(42才)です。内閣情報官としてすでにドラマに出演し、現場の雰囲気もわかっています。仲間さんも結婚しており、家族ぐるみのつきあいも可能です」(前出・芸能関係者)「いやいや、私はこの人が最有力だ」と力説するのは、ある芸能リポーターだ。「町田啓太さん(31才)です。町田さんは、今年6月に公開される、水谷さんが監督を務めた映画『太陽とボレロ』に出演します。その際、水谷さんは町田さんを“若手の中でも勢いがあり、感性のすばらしさに注目していました”“センスが作品の中で光っている”と絶賛していました。町田さんなら、若返りを図りたいテレ朝の思惑とも一致するはずです」 7年前、相棒が反町だと発表されたのは撮影直前の7月だった。「キャスティング戦争」はまだ続きそうだ。※女性セブン2022年4月7・14日号
2022.03.24 19:00
女性セブン
幕末相棒伝
正月に注目、もう1つの“相棒”ドラマ 瑛太と向井の絶妙バディ
 2022年が開幕し、この三が日は多くの特別ドラマが放送される。毎年、恒例なのが『相棒』の元日スペシャル。そして、もう1つの“相棒”ドラマにも注目が集まっている。NHK正月時代劇『幕末相棒伝』である。その見どころについて時代劇研究家でコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 2022年の正月三が日は、二作の“相棒”ドラマに注目したい。 一作は、ご存知、テレビ朝日の『相棒』。元日夜のスペシャルは恒例だ。冠城亘役の反町隆史がSeason20で卒業が決まっていることもあり、最後の元日スペシャルでは、彼の姉役で飯島直子が登場。謎の記憶喪失老人(イッセー尾形)の身元調べから、殺人事件、政界もからむ複雑な展開になっていくという。 イッセー尾形は、大河ドラマ『青天を衝け』でも、唐突に主人公の渋沢栄一の家を訪れ、作り笑いを浮かべる三井組の大番頭・三野村利左衛門を演じたことも記憶に新しい。得体のしれないおじいさんを演じさせたら、日本一と言えるかもしれない。このくせ者相手に杉下右京(水谷豊)と冠城がどう動くかが、見ものだ。 もう一作は、3日放送のNHK正月時代劇『幕末相棒伝』である。 舞台は幕末の京。大政奉還を前に、将軍・徳川慶喜(渡辺大)の暗殺未遂事件が勃発。犯人は、討幕派かそれとも幕府内の反対派か。その犯人捜しの密命を受けたのは、なんと坂本龍馬(永山瑛太)と新選組の土方歳三(向井理)だった。そのタイムリミットはたったの二日! いやいやいや、ボサボサ頭の龍馬とだんだら模様の新選組隊服姿の土方、敵同士のふたりして座敷に座っているだけでも、「えっ」となりそうだが、ドラマの狙いはもちろん、そこにある。きりりと刀を構える土方に「刀の時代はもう終わりぜよ」と不敵な笑みを浮かべてピストルを構える龍馬。意外な出会いをしたふたりは、犯人を見つけて大政奉還を成し遂げるため、ぶつかりながらも走り回る。性格も生き方も正反対のふたりが、次第に相手のことを理解し、事件に挑む。バディものの王道だ。 幕末の意外な出会いといえば、2004年の大河ドラマ『新選組!』のあの場面を思い出す人も多いはず。 この第一話は、世間をあっと言わせた。始まりは嘉永七年(1854年)、21歳の近藤勇(香取慎吾)は幼なじみの土方歳三(山本耕史)は、物知り学者の佐久間象山(石坂浩二)に連れられて、桂小五郎(石黒賢)や坂本龍馬(江口洋介)ととともにペリー率いる黒船を見物することに。象山に「お前は鬼瓦」「お前は木綿豆腐」と頼んでもいないニックネームをつけられた近藤と歳三は、黒船に大興奮する。近藤、土方のコンビはともかく、龍馬らも揃って、仲良く黒船見物ってアリなのか。結論としては、史実としては確たる記録はない。ただし、否定する証拠もない。わかっているのは当時、彼らが比較的「近く」にいたことだ。 確かに『幕末相棒伝』の龍馬と土方も「近く」にいた。そのふたりの「近く」には、西郷吉之助(谷田歩)、桂小五郎(駿河太郎)、伊東甲子太郎(佐藤隆太)、近藤勇(阿部亮平)もいた。誰かが事件のカギを握っているのか? 「日本の夜明けがくるぜよー!!」と叫んで、跳びはねる瑛太も、暗い雨の中で敵と戦う向井も、役に惚れんでいる様子。 若くして散る彼らの最期を見たら、また泣きそうだが、事件の謎解きとともに、ふたりの俳優の「熱」を感じ取る。それが正しいバディものの楽しみ方である。
2022.01.01 07:00
NEWSポストセブン
再び注目の向井理
“イケメン俳優”を脱却した向井理、新しいファンを獲得し再ブーム
 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は今、再び注目を集める向井理(39才)について。 * * *“昭和”や“平成”の話題をテレビで展開する際、「まだ生まれてない頃の話」「子供の頃のことなので記憶が曖昧」とシラける世代=テレビ離れしている世代に、こちらを向いてもらうのは最重要課題。その層へアプローチとして、“1周回った”人物やネタを積極的に掘り起こしてみる価値は大きいと思う。“着飾る恋”で新しい女性ファンを獲得 4月期の火曜ドラマ『着飾る恋には理由があって』(TBS系)に出演していた向井理について、オンエア後半から終了後、「新しい女性ファンがついたのではないか」と思わせるSNSでのコメントを大量に目にした。 向井が演じた「葉山」は、ヒロインの川口春奈が演じた「くるみ」が7年間も密かに想いを寄せる相手。そんな葉山がシェアハウスの住人となり、最終話では「片想いじゃなかったよ、気づくのが少し遅かっただけ」と、くるみに伝え、突然トルコへと旅立つ。 くるみの相手は横浜流星が演じる「藤野」であり、向井は、いわゆる“当て馬”なのだが、過去にもこうした“当て馬”がカッコよすぎて人気者になった例を挙げながら、「向井理、カッコイイ」「素敵」「私だったら葉山さんを選ぶかも」などというコメントがSNSに溢れかえった。明治大学出身の“理系男子” そしてドラマ終了後、目にしたのは、向井理の高学歴に驚く新規のファンの声だった。向井といえば、明治大学農学部生命科学科で遺伝子工学を専攻した“理系男子”。学生時代、向井が参加していた研究チームが「国際動物遺伝学会議」において「ベストポスターアワード」を受賞したことも古参のファンはスラスラと説明できるハズだ。 が、『着飾る~』で新たに向井ファンとなった10代~20代前半の女性たちにとって、これらは、「知らなかった」「驚いた」新鮮なエピソード。 そうなると、向井が、あの速水もこみちよりも前から「料理男子」だったことも知られていないのかもしれない。 もともと向井は大学院進学か就職かと迷っていたとき、知人に誘われて老舗バーのバーテンダーになったという一風変わった経歴の持ち主。やがてカウンター内で“つまみ”も作るようになったといい、後に出演したトーク番組では、自宅のキッチンに「オリーブオイルだけでも数種類ある」と言っていたほどだ。『バンビ~ノ!』(日本テレビ系)でイタリアン、『おせん』(同)で和食、『ハングリー』(フジテレビ系)でフレンチの料理人役がまわってきたのも、そんな経歴と趣味が影響していたのは間違いなさそうだ。 オンエア中の「マルホン胡麻油」(竹本油脂株式会社)のCMがしっくりくるのも元祖「料理男子」たる所以だろう。 他にも、「学生時代はサッカーばかりしていた」という運動神経の良さや、お酒が大好きで、同年代のみならず年上の俳優に飲み仲間から「理」と下の名前で呼ばれ、愛されていることなども新規ファンには、ときめきのエピソードだと思う。 そうした“仲間”が“本人役”で数多く出演していた今年1月期のドラマ『バイプレイヤーズ~名脇役の森の100日間~』(テレビ東京系)。向井は、視聴率最下位の銀行ドラマ『大合併』に“主演”していた。登場から「向井という割に向かい風に弱い」とキャプションがついたことに驚かされたが、その後も共演者が向井に気遣いながらも、結果的にイジリ倒されるシーンの談積みに、これは誰よりも「挑戦」なのではないかと思ったものだ。台詞とはいえ、「ぼんち おさむ」に倣い、「理科の理と書いて、おさむちゃんでーす!」をやりきったのだから。結婚で古参ファンの一部が離れた?『ゲゲゲの女房』(NHK)よりも前から取材を続けていた私は、彼が「イケメン」という括りの特集で不機嫌になったことを振り返りながら、本当に“イケメン”の“主役”が居心地悪かったのかもしれないと思ったものだ。 そういえば、古参ファンは彼を「ドS」とも言っていた(苦笑)。デビューが遅かった彼は、チヤホヤしてくれるファンを相手に「がんばりま~す」「よろしくお願いしま~す」と懸命にアピールするような若手とは明らかに異なり、一筋縄ではいかないタイプだった。 過去のドラマでは『ママさんバレーでつかまえて』(NHK)や、初主演作『傍聴マニア’09~裁判長!ここは懲役4年でどうすか~』(日本テレビ系)などはコミカルなもので、『傍聴~』で共演した六角精児とは年齢差を超えて仲がいい。六角といえば、ギャンブル好きでバツ3と破天荒な素顔で有名である。向井には“六角寄り”な面もあるのかもしれない。 その六角は2018年4月、『アウト×デラックス』(フジテレビ系)で、「チヤホヤされても振り回されず、意思を貫いてあそこまで到達した向井理はカッコイイ」と絶賛している。 この言葉は、まさに現在の向井を表しているのではないか。こうした真のプロフィールが、40代目前となり、やっと本人と一致し、女性ファンからも「自分があって素敵」という評価に繋がっているのかもしれない。 さて、「あと一年、待て」と事務所から言われて、結局、三年近く待ってゴールインした国仲涼子との結婚では、古参ファンの一部を失ったのは事実だ。結婚直前、ブログを突然閉鎖した際にも多くのファンを落胆させたと言われている。 これは向井だけに限らないが、日本の芸能界では“イケメン俳優”や“男性アイドル”が結婚すると「確実に一定数の女性ファンが居なくなる」とされている。だからこそ、イケメンやアイドルを抱える事務所は、女性スキャンダルを嫌がるし、「まだ結婚は早い」と反対し続けるのだ。 果たして、国仲涼子との結婚から7年。ことさら私生活を見せる夫婦ではないこともあり、新規のファンは、国仲の存在さえ知らない可能性もある。いずれにせよ、「1周回って」再び向井理の話題で女子が沸いているのは事実。コミカルな役も“当て馬”もやれて、元祖「理系男子」で元祖「料理男子」。『BOSS』(フジテレビ系)後の竹野内豊、『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)後の草刈正雄のように、イケメンが何かのきっかけで新展開をみせるならば、向井理には、まさにそのチャンスが訪れたように思うのである。 現在39歳の向井にとっても事務所にとっても、そして新旧の女性ファンにとっても、40代は改めて楽しみなものになりそうだ。
2021.07.17 07:00
NEWSポストセブン
【動画】向井理と国仲涼子夫妻 休日に公園で見せた「父と母の顔」
【動画】向井理と国仲涼子夫妻 休日に公園で見せた「父と母の顔」
 向井理さんと国仲涼子さんが東京都内の公園で子供たちと休日を楽しむ姿を目撃しました。 その高身長や溢れ出るオーラから向井さんの存在に気づく人もいましたが2人は気にする様子はなく夫婦で談笑したり向井さんが子供をブランコに乗せて背中を押してあげたりするなど終始仲睦まじい様子でした。 ドラマ『着飾る恋には理由があって』に出演中の向井さん。 撮影が終わるとほぼ毎日直帰して、家族との時間を大切にしているそうです。【↑ 上の写真クリックで動画へ】
2021.05.22 16:00
NEWSポストセブン
家族での和やかなお出掛け
向井理と国仲涼子夫妻 束の間の休日に公園で見せた「父と母の顔」
 4月20日に放送がスタートしたドラマ『着飾る恋には理由があって』(TBS系)に出演中の向井理(39)と妻で女優の国仲涼子(41)が、東京都内の公園で子供たちと一家団欒する姿が目撃された。 向井が出演する『着飾る恋~』は、インテリアメーカーの広報で、インスタグラムのフォロワー数約10万人を誇るインフルエンサーとしての顔も持つ26歳のOL・真柴くるみ(川口春奈・26)がひょんなことから年齢や価値観もバラバラの5人とルームシェアをすることになり、背伸びをしていた生活を見直し“自分らしさ”を見つけていく──というストーリー。 ここで向井が演じるのは、川口が勤めるインテリアメーカーの社長で、彼女からひそかに思いを寄せられる役どころだ。「飄々としているが、サラリと仕事ができ、川口の仕事ぶりも優しく見つめる社長を演じています。現実にこのような完璧な社長が存在するのかと思えるような役どころですが、向井さんが演じるとリアリティを持つところに彼の演技の魅力があります」(キー局ドラマ関係者) 向井といえば、2010年放送のNHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』でヒロインの夫役で出演して大ブレーク。その後もドラマ『S -最後の警官-』(2014年、TBS系)や、『神の舌を持つ男』(2016年、TBS系)などで主演してきたが、最近では脇役としても光る演技を見せている。 その演技への向き合い方の変化には、妻の国仲との結婚が影響しているという。「向井さんは2014年に国仲さんと結婚し、現在では2児の父。仕事と家庭のバランスを取るため、拘束時間が非常に長くなってしまう主演作よりも、脇役としても存在感を示すことができる仕事を中心に考えているようです。コロナ前も仕事が終わってから飲みに行くことは少なく、撮影が終わるとほぼ毎日直帰して家族との時間を大切にしていたようです」(前出・ドラマ関係者) 実際、過去のインタビューでは「嘘や隠し事はしないほうですね。僕、家に帰ったら、家族にその日にあったことを全部話すんですよ。今はドラマの現場と家の往復の毎日ですし、健全な生き方をしようと思ってます」(『週刊女性』2020年2月18日号)と語り、家族思いの一面を見せている。 一方の国仲は、かつてNHK連続テレビ小説『ちゅらさん』で主演を務め、その後映画やドラマに引っ張りだこだったが、結婚後は仕事をセーブ。2015年に第1子を出産した際には、「今までの生活に母という大仕事が加わり、また新しい気持ちで頑張ります」と語っていた。 そんなおしどり夫婦の向井と国仲。冒頭の公園でのひと時では、その高身長や溢れ出るオーラから向井の存在に気づく人もいたが、それを気にする様子はなく、夫婦で談笑したり、向井が子供をブランコに乗せて背中を押してあげたりするなど、終始仲睦まじい様子だった。 向井にとっては撮影の合間の家族との団欒が、演技へのモチベーションに繋がっているのかもしれない。
2021.05.11 16:00
NEWSポストセブン
ダンディーな色気が増す中井貴一
中井貴一が『華麗なる一族』で見せる貫禄 共演者からは「最強」の声も
 これまで何度も映像化されてきた山崎豊子原作の作品『華麗なる一族』がWOWOWで再びドラマ化されている。注目は主人公・万俵大介を演じる中井貴一(59才)だ。コラムニストのペリー荻野さんがドラマの魅力、中井の演技力について解説する。 * * * みなさん、こんにちは。中井貴一研究所、所長のペリーです。  先日、スタートした連続ドラマW『華麗なる一族』。主人公の万俵大介を演じている彼を見て、「ついにここまできた」と感慨深かったファンは多いことでしょう。『華麗なる一族』といえば、『犬神家の一族』『ムー一族』と並ぶ『日本三大一族ドラマ』(ペリーが勝手に認定)。中でも山崎豊子が銀行頭取一家の繁栄と崩壊を描いた「華麗なる一族」はその名の通り、華麗さでは群を抜いています。 ドラマの舞台は高度成長期。父の跡を継ぎ、阪神銀行の頭取、万俵コンツェルン総帥として強い力で銀行とグループ会社を引っ張っている大介ですが、家庭内には不穏な空気が。京のお公家系の妻・寧子(麻生祐未)がいながら、大介はこどもたちの家庭教師である高須相子(内田有紀)と愛人関係になり、次男銀平(藤ヶ谷太輔)はじめ、こどもたちとひとつ屋根の下に暮らしているのです。 相子は万俵家の実権を握り、こどもたちを有力者と縁組させる「閨閥づくり」を強力に推し進めます。一方、幸せな家庭を持ち、グループ企業の阪神特殊製鋼に勤めるさわやか長男の鉄平(向井理)に対して、大介は時々嫌な顔をします。鉄平は大介の父にそっくり。そこには出生の秘密が!? この物語の面白さの第一は、庶民には想像もできない上流家庭の裏のドロドロを垣間見られること。自分の縁組について「どっちだっていいですよ」とひねくれる銀平に「妻妾同居」と言われ、側室大好きの戦国武将かと突っ込みたくなるような傲慢私生活を送る大介。「およしになって」などとすました顔で家を牛耳る相子。イライラしつつ相子に頼ってしまう娘たち。次々出てくる縁組のお相手たち。さらに政府の銀行合併政策を聞きつけた大介は、大臣や官僚たち、ライバル銀行の思惑を探りはじめます。あっちでもこっちでも腹の探り合い。情報収集を担う東京事務所の芥川(高嶋政伸)が自分たちを「忍者部隊」と言った時には、また「戦国か」と突っ込んでしまいました。 表面的にはゴージャスなのに、みんな不幸顔をしているというすごい話。第一話だけで豪華の象徴「金屏風」が、ホテルに一族集合したシーン、銀行での年始挨拶のシーン、他行パーティーのシーンと三度も出てきたのには驚きました。各地のきんきら屏風の前で不敵に微笑む万俵大介。もちろん鼈甲縁メガネの奥の目は笑っていません。シリアス貴一モード全開です。 今後は万俵家の良心といわれる兄貴・鉄平の大きな夢「高炉建設」を巡って、大介とすさまじいやりとりがなされる様子。銀平も「いつまでも親父の言いなりにはならない」と爆発寸前。「万俵家は狂ってる!!」との絶叫も聞こえてきます。 万俵大介は、これまで時代を代表する名優が演じてきました。1974年の映画版では、出てくるだけで物語が一トンくらい重くなった佐分利信。同年のテレビドラマ版ではホームドラマのお父さんからイメージを一変させた山村聰、2007年ドラマではすごい眼力で鉄平(木村拓哉)をにらみつけた北大路欣也。向井理に「このドラマの中井さんは最強。勝てる人がいない」と言われた中井貴一が、この役でどこまで貫禄を見せるのか。見届けねば。
2021.05.02 07:00
NEWSポストセブン
まずまずのスタートを切った『麒麟がくる』
放送再開の大河『麒麟がくる』プレーバック&今後の展開
 いよいよ、麒麟が帰ってくる……! 6月7日(日)第21回『決戦!桶狭間』をもって放送を休止していたNHK大河ドラマ『麒麟がくる』が、8月30日(日)から放送再開!! 光秀は、いつか麒麟を呼ぶことができるのか? そして、物語はどんなふうに本能寺の変へとつながっていくのか!? 再開に向けて、これまで放送された物語を、登場人物ごとにプレーバック。【ここまでのあらすじ】 美濃国、明智荘で育った光秀(長谷川博己)は、主君・斎藤道三(本木雅弘)の命で、京に赴く。そこで目にしたのは、戦渦に荒れ果てた都とその中で懸命に生きる人々の姿。松永久秀(吉田鋼太郎)ら、他国の武将と親交を深める一方で、平和の世を希求する将軍・足利義輝(向井理)の懊悩(おうのう)に触れた光秀だったが、道三の長男・高政(伊藤英明)との対立の果てに、美濃を追われることに。追い求めるのは、平和な世が訪れたときに現れるという瑞獣、麒麟。しかし桶狭間では、信長(染谷将太)と今川義元(片岡愛之助)の合戦が始まっていた……。■明智光秀(長谷川博己) 室町時代末期、若き明智十兵衛光秀は争いの絶えない世に憤りを感じていた。自分は美濃以外の世界を知らない。見聞を広めれば、皆が安心して暮らせる世が訪れ、麒麟(平和の象徴)が現れるのではないか……。京で、そして尾張で出逢う人々と共に、光秀は運命という大海原に漕ぎだしていく。■煕子(ひろこ・木村文乃) 光秀とは幼い頃に一緒に遊んだ仲で、「大きくなったらお嫁においで」と言われたことを胸に成長する。約束どおり結婚してからは、何があっても動じずに光秀を支え、越前での貧しい暮らしのなかでも常に前向き。長女・お岸に続き、まもなく次女・たま(のちのガラシャ)の母となる。■牧(石川さゆり) 嫡男の光秀が幼いときに夫・光綱を亡くし、土岐源氏の血を引く明智家の誉れと、武士としての心構えを光秀に教えながら、女手ひとつで育てあげる。美濃を追われて越前へ移ってからは、光秀の嫁・熙子と手を携えて家計をやりくり。優しく、強く、ときには厳しい母親として生きる。■帰蝶(川口春奈) いとこで幼なじみの光秀にほのかな想いを寄せながらも、信長の正室へ。政略結婚ではあったが、しだいに信長との絆は深まり、父・道三譲りの知恵と度胸で信長を支える。実子には恵まれず、信長が吉乃という女に生ませた男児・奇妙丸を嫡男として育てることになる。■駒(門脇麦) 戦災で両親を失い、伊呂波太夫(尾野真千子)率いる旅芸人一座を経て、京の医師・望月東庵の助手として光秀と出会い、惹かれていく。失恋したあとも幾度となく光秀と会うことになるが、あくまで「支えになれたら」という気持ちからの行動。松平元康(のちの徳川家康)から慕われているようだが……。■斎藤道三(本木雅弘) 若き日の光秀の君主。京へ上りたいという光秀を、鉄砲を手に入れることと医師を連れてくることを条件に許す。光秀の能力を評価して目をかけるが、跡目争いがこじれて嫡男・高政と対立。光秀は道三に加勢しようとするが間に合わず、高政に討たれる。■松永久秀(吉田鋼太郎) 京の実権を握る三好長慶の右腕として、畿内を中心に軍事と政治の両面で力を発揮。斎藤道三を尊敬していたため、その家臣である光秀には、初めて会ったときから好意的。さらに光秀の誠実な人柄、内に秘めた情熱に触れ、親交を深める。■望月東庵(堺正章) 京で庶民を診ている医師。貧しい人からは治療代を取らないという良心を持つが、博打で稼ごうとし、逆に借金を抱えるなど困ったところも。しかし医師としての腕はよく、斎藤道三の正室の病を治すため美濃を訪れるなど、諸国を渡り歩いている。兎柄の品を愛用。■織田信長(染谷将太) 光秀と信長が初めて出会ったのは、尾張の漁港。帰蝶に頼まれて信長の人となりをこっそり探りに来た光秀は身分を隠していたが、帰蝶と夫婦になった後、再会したときに光秀をすぐに見分けて驚かせる。死を覚悟して挑んだ桶狭間の戦いを、光秀が密かに見守っていたことは知るよしもない。■足利義輝(向井理) 京の混迷する情勢に翻弄され、第13代の将軍でありながら実権を失うなか、光秀の「将軍は武家の統領であり、すべての武士の鑑。家臣同士の争いを止めてほしい」との言葉に打たれて行動を起こす。しかし権威を取り戻すことはできず、「麒麟がくる世を連れてくることができぬ」と落涙する。【これからの『麒麟がくる』】 織田信長(染谷将太)が桶狭間の戦いで勝利を収めてから数年後、越前でくすぶっていた光秀(長谷川博己)の元へ、細川藤孝(眞島秀和)が訪ねてきて足利義輝(向井理)が光秀の上洛を望んでいると告げる。 京で再会した義輝は将軍とは名ばかりの存在になっており、自身の無力を嘆く姿を目にした光秀は、将軍家の力を取り戻すためには織田の力が必要だと進言。将軍の御内書を携えて信長の元へ赴いた光秀は、藤吉郎(佐々木蔵之介)と名乗る家臣を紹介され、彼の口から義輝のあらぬ噂を知らされるが……。※女性セブン2020年9月10日号
2020.08.30 16:00
女性セブン
再開後、長谷川博己演じる明智光秀(左)と織田信長(染谷将太)の関係性はどう変化していくのか
大河『麒麟がくる』 歴史作家が注目する、再開後の見どころ
 のちの主君・織田信長、終生のライバル・羽柴秀吉……戦国乱世の主役たちと、主人公・明智光秀の関係はこれからどう描かれるのか。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』放送再開後の見どころを、歴史作家の島崎晋氏が解説する。(写真提供:NHK) * * * 6月放送の「決戦!桶狭間」(第21回)を最後に休止状態だったNHKの大河ドラマ『麒麟がくる』が、8月30日に再開される。 放送休止前までは、主人公・明智光秀(長谷川博己)が、生国である美濃と主君・斎藤道三(本木雅弘)のため、美濃と京の都、尾張との間を東奔西走する様子を描いた「美濃編」に続き、戦国大名・朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)が治める越前を拠点にしながら時局に関わる様子を描く「越前編」の開幕まで、話が進んでいた。 ここまでの光秀に関して、史料的な裏付けはまったくない。『麒麟がくる』の脚本家が創造力豊かに、重大な出来事と光秀の歩みを絡めているのである。 参考までに、美濃編から越前編にかけての主な出来事は以下の通りである。・1556年4月……長良川の戦い。斎藤道三が戦死・1559年2月……織田信長が初めて上洛。刺客に遭遇・1560年5月……織田信長が桶狭間の戦いで今川義元を討ち取る ドラマ第17回「長良川の対決」では、斎藤道三と嫡男・斎藤高政(伊藤英明)の父子対決の結末、第18回「越前へ」では、道三に味方した光秀の叔父・明智光安(西村まさ彦)の最期が描かれた。光秀は母の牧(石川さゆり)や正室の熙子(木村文乃)、甥の左馬助(間宮祥太朗)などともに越前に落ち延びる。 越前編に入って2話目の「信長を暗殺せよ」(第19回)は、越前の朝倉義景の使いとして上洛した光秀が、斎藤高政による信長暗殺の噂を耳にし、京の実力者である松永久秀(吉田鋼太郎)の助力を仰いで、計画の実行を未然に阻止するという展開。続く第20回「家康への文」は、松平元康ことのちの徳川家康(風間俊介)を今川義元(片岡愛之助)陣営から引き離すべく、斎藤道三の娘で織田信長の正室となっていた帰蝶(川口春奈)に、光秀が策を授け実行させるという展開だった。 そして第21回「決戦!桶狭間」では、桶狭間の戦いにおける織田信長・今川義元・徳川家康の動向がそれぞれ描かれた。急ぎ尾張に向かった光秀が、戦に勝利して凱旋する信長を道で待ち受け、今後の展望について問答を交わすところで終わった。新発見の史料をどう取り入れるか 物語は中盤の「越前編」に入ったばかり。第22回以降に消え去る人物もいれば、露出の増える人物や新たな登場人物もいる。 消え去る人物のなかで特に重要なのは、松永久秀の主君・三好長慶(山路和弘)と13代将軍の足利義輝(向井理)である。三好長慶はこれまで出番が少なく、セリフもほとんどなかった。1564年に病死する場面も描かれないかもしれないが、京周辺の最高実力者である彼の死が、多方面に影響を与えないはずはない。三好一族と足利義輝の関係は急速に悪化し、翌年には義輝殺害という大事件が出来する。 露出の増える人物の筆頭は藤吉郎(佐々木蔵之介)こと、のちの羽柴秀吉で、光秀が信長の家臣になってから「本能寺の変」前夜までの間、最大のライバルであり続ける。医師・望月東庵(堺正章)の助手・駒(門脇麦)を巡る光秀と藤吉郎、松平家密偵の菊丸(岡村隆史)との三角関係ならぬ四角関係がどうなるかもそうだが、駒が駿府の芳仁(ベンガル)という老人から製法を伝授された丸薬が、どこでどう役立つかも注目したい。番組公式サイトには、その丸薬が駒の運命を変えることになるとあるから、光秀の運命をも左右する可能性がある。 新たな登場人物では、関白の近衛前久(本郷奏多)と義輝の弟で、出家して奈良興福寺の一条院門跡を務めていた覚慶(滝藤賢一)が大事な役回りである。 近衛前久は類稀なる行動力で、みずから政治に介入すれば、京の外へも頻繁に赴く。当時としては変わり種の貴族で、幼いとき、近衛家に拾われた過去を持つ旅芸人一座の座長・伊呂波太夫(尾野真千子)と姉弟のように育った設定になっている。伊呂波太夫は裏の仕事がむしろ本業のような謎多き人物。近衛前久も彼女を通して何かと暗躍するものと推測される。 覚慶の名は一般には馴染みがないが、還俗後の足利義昭といえばわかるだろう。1568年に織田信長の庇護のもとで上洛を果たした、室町幕府最後の第15代将軍である。義輝が殺害されたのち、覚慶は三好長慶の養子・義継の後見人である三好三人衆の手で幽閉状態に置かれていた。予告動画を見る限り、光秀は覚慶の脱走と逃避行に直接関与するようである。 現存する史料の上で、光秀の動向がおぼろげながら見えてくるのはこの「越前時代」で、仏教関係の史料には、光秀が越前の長崎称念寺門前に10年余り居住していたことが記されている。 だが、光秀が美濃を追われた長良川の戦いから義昭の入京までには12年の間隙があり、最近発見された史料によれば、光秀による東奔西走の働きが、荒唐無稽でないことがわかってきた。 肥前国(熊本)細川家家臣の米田家に残された古文書から、光秀が、義昭・信長の上洛以前に近江の田中城(滋賀県高島市)で幕府方として籠城を経験したことが新たにわかった。また、同古文書では光秀が『針薬方』(しんやくほう)という現代の「家庭の医学」に相当する書物の内容を暗誦できた=医師だった、と記されているのである。 NHKがこの新事実をどうドラマに取り入れるのかも興味深い。ドラマ中の光秀はかつて義輝に、「美濃一国を従えてお仕えする」と約束しているが、これも実現されるのかどうか。再開後の『麒麟がくる』も見どころ満載である。【プロフィール】しまざき・すすむ/1963年、東京生まれ。歴史作家。立教大学文学部史学科卒。旅行代理店勤務、歴史雑誌の編集を経て現在は作家として活動している。『ざんねんな日本史』(小学館新書)、『いっきにわかる! 世界史のミカタ』(辰巳出版)など著書多数。近著に『人類は「パンデミック」をどう生き延びたか』(青春文庫)がある。
2020.08.29 16:00
NEWSポストセブン
コロナ禍で注目集めた2時間ドラマ 船越、谷原が存在感発揮
コロナ禍で注目集めた2時間ドラマ 船越、谷原が存在感発揮
 コロナ禍の中、ドラマの撮影が中断され、過去作品の再放送が多いなか、撮り下ろし作品として放送されたのが「2時間ドラマ」だ。注目を集めた作品、そして存在感を発揮した俳優たちについてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。 * * * 新型コロナウイルスの影響で、ドラマは再放送、バラエティは再編集、情報番組・ニュースなどはリモート出演が当たり前となった。よい選択だと思ったのは、日テレの『野ブタ。をプロデュース』とTBS『ノーサイド・ゲーム』、NHK『アシガール』の再放送。『野ブタ。』は15年前の作品で、当時は観られなかった若い世代が名作青春ドラマに触れる機会となったし、『ノーサイド~』はラグビーW杯を思い出しつつ、日曜に一杯やりたいおとな世代をガッチリつかみ、『アシガール』は伊藤健太郎の「若君」にドキドキした女性ファンを再びドキドキさせている。 とはいえ、テレビ全体に停滞感が漂っているのは事実だ。そんな中、底力を見せたのがスペシャルドラマや二時間ドラマである。 スペシャルドラマ、二時間ドラマは、放送予定のかなり前に収録されることが多い。固定ファンがついたシリーズものや有名作家原作ミステリーなど話題作も一話完結で楽しめるのも大きな強みだ。先日は名取裕子主演の『法医学教室の事件ファイル』新作が登場。いやいや、ここへきて二宮早紀(名取)のウエディングドレス姿を見るとは思いもよらなかったが、地に足の着いた力強さで視聴者をぐいぐいと引っ張っていった。 そして、今シーズン、ドラマでいい味を出し、他の番組でも存在感を示したのが、谷原章介と船越英一郎である。 谷原章介はBSプレミアム『松本清張ドラマ 黒い画集~証言』に主演。大学で陶芸を学ぶ男子学生(浅香航大)との不倫関係を隠すため、殺人事件の裁判で偽証し、破滅する医師を演じた。その番宣のためにリモート出演した番組では、発酵食品好きで「八丈島のくさやはすごい。ニオイの向こう側に行ける」、裁縫が得意で娘のバッグを作ったといった私生活を明るく披露。 また、大河ドラマ『麒麟がくる』では、室町幕府将軍・足利義輝(向井理)の側近・三淵藤英役に。司会を務める『パネルクイズ アタック25 』は名勝負再放送、『うたコン』は出演歌手たちのリモート歌唱もきっちり仕切る。白衣を着たり、烏帽子を被ったり、「アタックチャンス!!」とポーズ決めたりとさまざまな活躍を見せている。 一方、「二時間ドラマの帝王」と言われる船越も、5月17日にはテレビ朝日系でスペシャルドラマ『家栽の人』で人間と植物を愛する家裁判事に。赴任先に3メートルはある植木を背負ってのしのしと現れ、変わり者ぶりをアピールした。また、25日にはテレビ東京系で『西村京太郎サスペンス 十津川警部の事件簿』に主演。こちらのサブタイトルは『有名医師殺人事件に危険な賞金1000万円!? 赤ひげ先生に裏の顔…カギは8年前の未解決誘拐!空白の48時間と消えたスキヤキの謎』である。複雑な事件ですよね…。(ちなみに船越はNHKで時代劇『赤ひげ』に主演した)。ドラマのほかにもNHK『ごごナマ』ではリモート出演も続ける。アデランスのCMでは、「髪は顔だ」を合言葉に風に向かってダッシュしている。「近日放送」の連続ドラマが多い中、単発の話題作にしっかり主演し、番組進行や趣味の話などもできる引き出しが多い俳優は、テレビが大変なときにも強い。二人を見ていて、それがよくわかった。
2020.05.26 16:00
NEWSポストセブン
竹内涼真主演で話題の『テセウスの船』(公式HPより)
4週連続記録更新、『恋つづ』『テセウス』快進撃2作の共通点
 冬ドラマが終盤を迎えているが、今クールで高視聴率を記録しているのが『恋はつづくよどこまでも』『テセウスの船』(いずれもTBS系)の2作だ。快進撃を続けるこの2作には、共通点があるという。コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * 10日に放送された『恋はつづくよどこまでも』第9話の視聴率が自己最高を更新する14.7%を記録。これで第6話10.9%から、第7話11.9%、第8話12.1%、第9話14.7%と4週連続で自己最高を更新し、まさに右肩上がりで次週の最終話を迎えることになりました(ビデオリサーチ、関東地区)。 4週連続で自己最高を更新したのは、『恋はつづくよどこまでも』だけではありません。同じTBSの『テセウスの船』も、第5話11.8%、第6話13.2%、第7話14.0%、第8話15.3%と右肩上がりで終盤を迎えているのです。 大半の連ドラが「最高視聴率は第1話」という尻つぼみの状態に陥る中、なぜTBSの2作は快進撃を続けているのでしょうか。まったく異なるジャンルの作品であるにも関わらず、いくつかの共通点が見られるのです。◆プライム帯初主演の若手俳優を抜てき 1つ目の共通点は、プライム帯(19~23時)初主演の若手俳優を抜てきしたこと。『恋はつづくよどこまでも』は22歳の上白石萌音さん、『テセウスの船』は26歳の竹内涼真さんが主演を務めています。 その他の作品に目を向けると、『絶対零度 未然犯罪潜入捜査』(フジテレビ系)は52歳の沢村一樹さん、『トップナイフ ―天才脳外科医の条件―』(日本テレビ系)は52歳の天海祐希さん、『病室で念仏を唱えないでください』(TBS系)は44歳の伊藤英明さん、『病院の治しかた ~ドクター有原の挑戦~』(テレビ東京系)は41歳の小泉孝太郎さん、『ケイジとケンジ~所轄と地検の24時~』(テレビ朝日系)は40歳の桐谷健太さんと32歳の東出昌大さん、『10の秘密』(カンテレ、フジテレビ系)は38歳の向井理さん、『アライブ がん専門医のカルテ』は35歳の松下奈緒さん、『知らなくていいコト』(日本テレビ系)は31歳の吉高由里子さんが、それぞれ主演を務めています。 いずれも30~50代である上に主演経験の豊富な顔ぶれであり、快進撃の2作が「いかに若手を大抜てきしたのか」がわかるのではないでしょうか。実際、上白石さんと竹内さんの主演は新鮮な印象を与えるとともに、若さあふれるストレートな演技で視聴者の心をつかむなど、快進撃の要因になっています。 さらに、上白石さんを佐藤健さんや香里奈さん、竹内さんを鈴木亮平さんや上野樹里さんなどの「主演経験豊富な先輩俳優が助演として支える」という形も共通していて、若さや勢いだけでなく見ごたえのある作品に昇華させています。◆あふれる愛情を熱っぽく伝える主人公 もともと『恋はつづくよどこまでも』も『テセウスの船』も漫画原作の実写化であり、前者は2016年~2019年、後者は2017年から2019年と、ほぼ同じ時期に連載されていました。 2つ目の共通点は、あふれんばかりの愛情を熱っぽく伝えるピュアな登場人物たち。新型コロナウイルスの感染拡大などの暗いニュースが続いているだけに、愛情たっぷりの登場人物たちに引かれるのは当然なのかもしれません。また、主人公が「大切な人のために体を張る」「どんな困難でも向き合う」、“勇者”である点も似ていますし、どちらも視聴者に「応援せずにはいられない」と思わせるタイプのキャラクターなのです。 最後に挙げておきたい共通点は、ネットと相性のいいストーリー。『恋はつづくよどこまでも』は“デレキュン”と名付けられた甘いシーン、『テセウスの船』は長編ミステリーならではの犯人考察を中心に、今冬では断トツのツイート数を叩き出しています。 視聴率が右肩上がりになるのは、ネット上の評判を見て途中から見はじめる人や、録画か配信で時間差視聴していた人が、リアルタイム視聴するようになったから。ドラマを見ながらSNSに書き込んで盛り上がるだけでなく、ドラマを見る数時間前からSNSに書き込んで盛り上がれる。さらに、ドラマを見終えた直後にSNSに書き込んで盛り上がれるストーリーが、両作の快進撃を支えています。 まもなく迎える最終話の視聴率はどこまで上がり、ネット上の書き込みはどのくらい盛り上がるのでしょうか。どちらの視聴者も最大級のハッピーエンドを望んでいるだけに、それが見られたときの反響が今から楽しみです。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
2020.03.12 16:00
NEWSポストセブン
明智光秀(長谷川博己)。第6回では三好・松永の窮地を救う場面が描かれた(写真提供:NHK)
『麒麟がくる』の複雑な人間関係、5分でわかる解説
 NHKの大河ドラマ『麒麟がくる』は、主人公・明智光秀の“謎に包まれた前半生”に焦点を当てている。2月までに放送は6回を数えたが、耳慣れない登場人物名が続き、その複雑な関係性に戸惑う視聴者も多いかもしれない。歴史作家の島崎晋氏が解説する。 * * *『麒麟がくる』が面白い。番組ホームページも充実していて、大河ドラマ好きとしてはありがたい限りだが、登場人物が多く、物語も京から美濃、美濃からまた京へと舞台が飛び飛びなので、少々混乱している人もいるかもしれない。ここではそんな読者のために基礎的なところを整理しておこう。 ときは戦国時代。室町幕府が存在するとはいえ、その支配は後の江戸幕府とは比較にならないほど形骸化していた。江戸幕府と同じく全15代を数えながら、3代・足利義満を頂点として将軍の権勢は弱まるばかり。幕府の実権は将軍の補佐役である「管領(かんれい)」や都である京周辺の治安を司る「侍所頭人(さむらいどころとうにん)」の手に移っていった。 地方に目を転じれば、「守護(*注1)」や「守護代(*注2)」による支配から、戦国大名による領国支配へと変化した時期でもあった。ドラマ第6回までに登場した人物では、美濃の斎藤道三(本木雅弘)、尾張の織田信秀(高橋克典)、今川義元(片岡愛之助)が挙げられる。【*注1:守護/室町時代には一国全体の支配権を確立した。守護大名とも】【*注2:守護代/数か国を兼ねる守護が任国の管理のために派遣する家臣】 この頃に特徴的なのが、盛んに起こった一揆や戦国大名の台頭に象徴される「下剋上」の風潮だ。今川義元がれっきとした駿河守護の家系であるのに対し、親子二代で国盗りをしたと言われる斎藤道三は守護代・斎藤氏の家名を奪い、織田信秀にいたっては守護代・織田氏の傍流に過ぎなかった。全国的に見れば、守護大名がそのまま戦国大名に移行する例は稀だった。 各地の戦国大名が京の天皇と将軍を敬うのは官位官職が欲しいときだけ。あとは一切命令に従わず、隣国との戦乱に明け暮れる──それこそが、『麒麟がくる』の主人公・明智光秀(長谷川博己)がまだ斎藤道三の家臣だった頃の実情だった。 美濃国の本来のトップは守護職を代々務める土岐氏だが、織田信秀と結んで道三から権力奪回を図ろうとした土岐頼純(矢野聖人)は毒殺され(ドラマ第2回)、新たな傀儡として土岐頼芸(尾美としのり)が擁立された(同3回)。斎藤道三がみずから守護職につかないのは、父の代に他国から流れてきた新参者で、土着勢力から心服を得るまでにいたらずにいたからだった。 一方、京とその周辺では、13代将軍・足利義輝(向井理)、幕府管領・細川晴元(国広富之)、細川の家臣・三好長慶(山路和弘)、その三好の家臣・松永久秀(吉田鋼太郎)らが暗闘を続けていた。 表向きは足利義輝→細川晴元→三好長慶→松永久秀の序列が尊重されながら、現実には下3人がほぼ横一線上にあった。三つ巴と言うか三すくみと言うべきか。天秤を動かす力が現われれば、いつ均衡が崩れてもおかしくなかったのが当時の京の勢力図であった。 ドラマ第6回では、将軍と細川晴元、三好・松永陣営の三者間による鉄砲獲得競争に加え、細川晴元による三好・松永襲撃事件が描かれた。ひょんなことから計画を知った光秀が助太刀に馳せ参じ、三好・松永の窮地を救うという展開だったが、そうした史実はない。襲撃事件自体も完全な創作だが、当時の空気をわかりやすく見せてくれており、多くの視聴者の期待に応えたと言えるのではないか。 同じく第6回では、細川晴元が諸臣が居並ぶ将軍の御前で許可なく鼻をかんだことを例に挙げ、将軍側近の細川藤孝(眞島秀和)が憤る場面が出てくる。これは現実にあってもおかしくない光景だろう。 将軍側近の三淵藤英(谷原章介)や細川藤孝からすれば、幕臣・細川晴元の家臣である三好長慶や三好の家臣・松永久秀は本来、歯牙にもかけないような存在だ。下剋上はびこる戦国の世であれば、実力こそが物を言う。太平の世とは異なる論理が働いていた関係上、第5回で描かれた三淵藤英が松永久秀の陣屋を訪れる場面のように、ため口どころか、松永久秀のほうが恪上のごとく振る舞うことも許されたのだった。 第6回では、細川藤孝から将軍側近になるよう勧められた光秀が、今は無理としながら、「5年先か10年先には美濃一国挙げて将軍にお仕えする」と返答していた。それが果たして実現するのか。実現したとすれば、鉄砲を買いたい光秀のために松永久秀が一肌脱ぎ(第1回)、都の誰からも恐れられる久秀に光秀が好感を抱く(第6回)など、これまで上手くいっていた光秀と松永久秀の関係はどうなるか。それらは今後のお楽しみである。【プロフィール】しまざき・すすむ/1963年、東京生まれ。歴史作家。立教大学文学部史学科卒。旅行代理店勤務、歴史雑誌の編集を経て現在は作家として活動している。著書に『ざんねんな日本史』(小学館新書)、『いっきにわかる! 世界史のミカタ』(辰巳出版)、『いっきに読める史記』(PHPエディターズ・グループ)など著書多数。最新刊は『覇権の歴史を見れば、世界がわかる』(ウェッジ)。
2020.02.29 16:00
NEWSポストセブン
竹内涼真主演で話題の『テセウスの船』(公式HPより)
『テセウス』『10の秘密』に残酷なまでの明暗、その理由は?
 医療モノや刑事モノが多い今期ドラマにあって、長編ミステリーというジャンルに挑んだ2作が『テセウスの船』(TBS系)と『10の秘密』(カンテレ、フジテレビ系)だ。だが、この2作品、視聴率でも、ネット上の評価でもはっきりと明暗が分かれてしまった。その違いはどこにあるのだろうか? コラムニストでテレビ解説者の木村隆志さんが解説する。 * * * 2020年1月スタートの冬ドラマは、プライム帯(19~23時)に放送される16作のうち、医療現場が舞台のものが6作、刑事事件を扱ったものが6作放送され、その大半が一話完結型の物語であるなど、これまでにないほど作品ジャンルと構成の偏りが見られます。 偏ったことで必然的に注目度が上がったのは、『テセウスの船』と『10の秘密』の2作。どちらも近年「視聴率が獲れない」と言われ、めったに見られなくなった長編ミステリーであり、その点で文句なしの意欲作です。 しかし、1か月あまりが過ぎた今、残酷なまでの明暗が分かれてしまいました。序盤は両作とも放送日にネット上の話題を席巻していたものの、中盤に入ると『テセウスの船』が「今期最高のドラマ」と言われ、犯人の考察で盛り上がる一方、『10の秘密』は書き込みそのものが減ってしまったのです。 視聴率に目を向けても、『テセウスの船』は第1話から11.1%、11.2%、11.0%、11.0%、11.8と安定し、最新話が自己最高を更新。新作ドラマの中で『トップナイフ -天才脳外科医の条件-』(日本テレビ系)と熾烈な首位争いをしています。一方の『10の秘密』は8.9%、7.9%、6.7%、6.2%、5.4%、6.4%と1桁中盤で停滞。とりわけ2月に入ってからプライム帯で放送される民放ドラマの最下位に陥り、「視聴率が下げ止まらず」「打ち切り寸前」と報じられるなど厳しい結果となっています。 なぜ「今期最高と書き込み減」「視聴率首位争いと最下位」という残酷なまでの明暗が分かれてしまったのでしょうか。◆ハイリスク、ハイリターンの長編ミステリー『テセウスの船』が「今期最高」と言われる理由には、テンポのいい物語に加え、雪山での壮大なロケ、寒さの中で際立つ主演俳優・竹内涼真さんの熱演、家族役に朝ドラと大河ドラマの主演を4人そろえた、シリアスな事件の中に家族の温かさを感じるシーンなどが挙げられます。 冬らしい季節感の漂うドラマは当作だけであり、そこで実力派の俳優たちが熱演しているのですから、支持されて当然でしょう。加えて、2話終了時に探偵学校の講師と生徒を集めた「考察大会」を行い、そこで原作者が「犯人は原作漫画とは異なる」というコメントを発表し、「#犯人考察」というハッシュタグを押し出すなどPRの工夫も見られました。つまり、プロデュースのすべてが機能しているのです。 一方、『10の秘密』は、ネット上のコメントを見続けていると、目につくのは「なかなか話が進んでいかない」「思っていた通りの秘密だった」など物語への不満。同作はオリジナルだけに、一から物語を構築していく難しさが出てしまったのかもしれません。「ふだんと違う向井理の姿は新鮮」「渡部篤郎、佐野史郎、仲里依紗、名取裕子などいい俳優をうまく使ってほしい」という声が散見されるなど、キャストへの不満はさほどないようです。 長編ミステリーの見せ場は終盤だけに、『10の秘密』も、どん底の現在よりは盛り上がるでしょう。しかし、それでも中盤でここまで厳しい結果となってしまった以上、「『テセウスの船』のように絶賛や高視聴率を得ることは難しい」と言わざるを得ないのです。 もともと長編ミステリーは、回を追うごとに「謎が深まる」「登場人物への愛着が増す」など視聴者の熱が上がりやすい反面、「一度見逃すと二度と見てもらえない」というリスクの大きいジャンル。いわゆる「ハイリスク、ハイリターン」のギャンブル的な要素が濃く、その賭けに『テセウスの船』は勝ち、『10の秘密』は負けてしまったのです。◆当初の不安を払拭した『テセウスの船』 両作が放送されている“ドラマ枠”の力が影響を及ぼしていることも間違いありません。『テセウスの船』が放送されている「日曜劇場」は60年超の歴史を持つ伝統枠であり、日曜夜で視聴者層も広く、常に視聴率首位争いをしているなど、「多くの人々に見られ、いい作品なら評価されやすい」という環境が整っています。 一方の『10の秘密』の「カンテレ火9ドラマ」は、他枠とは一線を画すアグレッシブな制作姿勢で固定ファンこそいるものの、現在10作連続1桁視聴率と大苦戦中。低迷が続いていることで、いい作品でも第1話の段階から見てもらえるチャンスが少なくなっているのです。 現在は残酷なまでの明暗が分かれていますが、『テセウスの船』も放送開始当初は決して順風満帆とは言えない状態でした。タイムスリップをベースにしたファンタジーに嫌悪感を示す人や、「老けメイクがひどい」「平成元年ネタが寒すぎる」と批判する人が少なくなかったのです。 それらの声を払拭したのは、前述した雪山ロケ、俳優たちの熱演、原作の犯人を変える脚色、PRイベント。言わば、スタッフとキャストの惜しみない努力で不安材料を吹き飛ばしてしまったのでしょう。 両作ともに群を抜いて志の高いドラマであったことは疑いようがありません。また、厳しい状況にあるものの、『10の秘密』は決して酷評されるような質の低い作品ではないでしょう。だからこそ、まだ中盤の段階で、これほどの明暗が分かれてしまう現在のドラマシーンの厳しさを感じずにはいられないのです。【木村隆志】コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。
2020.02.23 07:00
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【動画】向井理、愛妻家ぶりで好感度爆上げ! 役にもプラス効果
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芸能人オーラが出る向井スマイル
向井理、愛妻家ぶりで好感度爆上げ ヒール役にもプラス効果
 俳優・向井理(37)の愛妻家ぶりに注目が集まっている。 NEWSポストセブンが配信した「向井理は『結婚指輪、常に付ける派』 愛妻家な姿をキャッチ」とのタイトルの記事では、8月下旬、大阪で仕事を終え帰宅する向井が家族のためとみられるお土産のお菓子を購入していた姿を伝えた。その左手薬指には、指輪がキラリと光っていたという。 こんな向井の姿に、ネット上では「結婚指輪をいつもつけてるなんて、ますます好感度が高くなった」「結婚しても子供が産まれても、独身時代と変わらず飲み歩いたり遊んだりする男性芸能人が多い中、こんな良いほうに変わるのは本当に素敵」「普通に良い父親やってて好感度上がった」 などと絶賛の声が上がった。妻の国仲涼子(40)とは2014年12月に結婚。翌年9月に第1子が、昨年秋には第2子が誕生した。NEWSポストセブンでは以前、向井と国仲が2人で伊勢丹のセールに“参戦”する姿を伝えたこともある。このときは、庶民派な姿がネットで大好評だった。 向井は春の連続ドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系)で、吉高由里子(31)演じるヒロインの元カレでクールな上司役を演じて話題に。ネット上でも今回、結婚後の役者としての向井を評価する声がずらりと並んだ。「ハンサムな主役から、少し癖のある二番手役をこなすようになって素敵だなと思う」「向井さんは結婚されてからさらに魅力が増していると思います。役の幅も拡がったと思いますし、表情も豊かになりましたよね」 芸能人は人気商売であるがゆえ、プライベートな事柄が人気や役の幅に影響が出ることが避けられないが、向井の場合は結婚がプラスになったと言えそう。芸能関係者が語る。「向井は結婚前は、いわゆるイケメンの“いい人”役を演じることが多く、それがハマっていました。しかし、年を重ねるにつれて、そうした役を演じるのに限界がきていた。そんな中で向井は、それまでの“いい人”のイメージを覆すような、ヒール役というかイヤな奴の役を積極的に演じています。最近では“わた定”以外にも、DV男や、冷酷で腹黒な弁護士など、悪役で一気に開眼した印象です。また、今回のように愛妻家ぶりで好感度が上がれば上がるほど、そのギャップは大きくなり、悪役を演じたときの振り幅は大きくなるでしょう」 私生活が仕事にいい影響を与えるのは理想。向井の快進撃はしばらく続きそうだ。
2019.09.02 16:00
NEWSポストセブン

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