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坂本・村上・紅林に続くか?巨人・秋広優人「高卒2年目ブレイク」の条件
坂本・村上・紅林に続くか?巨人・秋広優人「高卒2年目ブレイク」の条件
 昨年、ドラフト5位の高卒新人ながらオープン戦にも先発出場した巨人・秋広優人。球団では王貞治以来となる高卒ルーキーの開幕スタメンを期待されたが、オープン戦ではプロのスピードについていけず、開幕一軍にも残れなかった。シーズン当初は二軍でも苦労していたが、終盤になると徐々に慣れていき、9月29日には一軍で初打席にも立った。 今年は宮崎キャンプから一軍に帯同し、初の対外試合となったビッグボスこと新庄剛志監督率いる日本ハム戦では『3番・センター』に抜擢された。身長2メートルで長打力が魅力の秋広は、高卒2年目でブレイクできるのか。プロ野球担当記者が話す。「過去には巨人・王貞治や広島・前田智徳、巨人・松井秀喜、西武・森友哉などの大打者が2年目にフル出場かそれに近い試合数に出て、チームの主軸へと成長していきました。ただ、彼らは1年目もそれなりの試合数に出ている。数試合しか出場していない選手が高卒2年目にブレイクした例では、昨年のオリックス・紅林弘太郎、3年前のヤクルト・村上宗隆、巨人では2008年の坂本勇人らがいます」 高卒2年目の野手が開幕からスタメンを勝ち取るにはオープン戦でのアピールが必須になる。昨年の紅林は16試合で打率1割7分6厘、1本塁打、5打点だったが、終盤にホームランやマルチ安打を放つなど中嶋聡監督を起用に踏み切らせる活躍をした。 2019年の村上は2割4分5厘、4本、12打点と持ち前の長打力でアピール。日本ハムとの最終戦で2点ビハインドの8回裏に逆転3ランを放つなど、ホームラン数は12球団で3位タイだった。 2008年の坂本勇人は初戦の対ソフトバンクでマルチ安打を記録。その後、22打数2安打と打てなくなったが、3月11日の阪神戦で4打数4安打と爆発し、翌戦もマルチ安打、翌々戦では初ホームランと打ち始め、原辰徳監督の評価も上がっていった。最終的には2割4分0厘、1本、3打点。アスレチックスとのオープン戦でも猛打賞を記録し、脇谷亮太との争いに勝った。3人はいずれも開幕スタメンに選ばれ、1年間レギュラーの座を守った。「秋広の場合、対外試合を含めた実戦の序盤からアピールしていかないと、オープン戦途中での二軍落ちもあり得る。巨人は層が厚いですし、原監督は若手、ベテラン問わずに実力至上主義を掲げていますからね」 秋広は本職のファーストでは中田翔や中島宏之、ウィーラー、今キャンプから挑戦しているセンターにはチームの主軸である丸佳浩というライバルがいる。「紅林や村上は一発の打てる大型野手という魅力があり、その点では秋広も同じです。鍵になるのは守備力でしょう。紅林は前半戦はエラーも目立ちましたが、持ち前の強肩と守備範囲の広さがあった。坂本は及第点を残していた。村上はサードの守備はまだまだでしたが、ファーストではなんとか乗り切れた。 もうひとつ、“運”を引き寄せられるかもポイントです。紅林は2年連続最下位のチームで、若手を抜擢しやすい状況でした。坂本は開幕戦セカンドでのスタメンでしたが、二岡智宏の故障で2戦目から本職のショートに回り、その後二岡が復帰してもその座を明け渡さなかった。不慣れなセカンドだったら、1年定着できたかはわかりません。村上の場合は、畠山和洋の成績に陰りが見えてきて、一塁のポジションが空いていた」 今季から松井秀喜の背負った55番を身に着ける秋広。球団やファンの期待に応えられるか。
2022.02.16 11:32
昨年まで14年連続レギュラーで「未知の領域」に挑んでいる坂本勇人(時事通信フォト)
巨人・坂本勇人の凄さがわかる「ショートの寿命12年説」 歴代名手の実績は
 高卒2年目でショートのレギュラーを二岡智宏から奪い取った巨人・坂本勇人が昨年12月で33歳を迎えた。これまで14年連続100試合以上に出場し、3割を5度記録。2019年の40発を筆頭に15本塁打以上を10度も放ち、ゴールデングラブ賞も5度獲得しており、“歴代最強のショート”との呼び声も高い。プロ野球担当記者が話す。「野手では捕手の次に重労働のショートで14年もレギュラーを張り続け、打撃タイトルやMVPまで取る選手は前代未聞と言っていいでしょう。かつての名ショートは30歳を超えると他のポジションにコンバートされています」(以下同) イチローに破られるまで208打席連続無三振の日本記録を保持していた阪神の藤田平は31歳を迎える年にショートに加え、ファーストも守り始めた。新人の年に27本塁打を打って4年目で首位打者を獲得した元祖・大型ショートの豊田泰光は31歳でファースト、西武の黄金時代のチームリーダーでMVPも獲得した石毛宏典、“ブンブン丸”の異名で5年連続30本塁打以上を放ったヤクルトの池山隆寛は、ともに31歳でサードに転向している。 ショートで連続守備機会無失策の日本記録を樹立した大洋の山下大輔は33歳でセカンド、33試合連続安打の日本記録保持者で広島の黄金時代のリードオフマンだった高橋慶彦は33歳でレフト、トリプルスリーも達成した広島の野村謙二郎は33歳になる年にファーストやサードも守り始めている。華麗な守備で“牛若丸”と呼ばれた阪神の吉田義男は34歳でセカンドに転向している。「昔は選手寿命も短かったですし、スポーツ科学も発達していなかった。宇野や石毛、池山、山下、高橋、野村など1970年代後半以降、特に1980年代や1990年代に活躍した選手はコンクリートのような人工芝でプレーしていたため、今よりも負担が大きかった。最近の人工芝は素材も柔らかくなっており、年齢が高くなってもショートを務める選手はいます」 二塁手の荒木雅博と“アライバ”コンビで魅せた中日の井端弘和は35歳でセカンド、キャプテンとしてチームを牽引した阪神の鳥谷敬は36歳でサード、五輪やWBCでもキャプテンを務めたヤクルトの宮本慎也は37歳のシーズン途中にサードに転向している。中日・宇野勝は「もっと評価されていい」 宮本は2月7日公開のYouTube『川上憲伸 カットボールチャンネル』で“ショート12年寿命説”を唱えている。コンバート後も含めてシーズン連続100試合以上出場を基準とした場合、前述の選手を見ると藤田12年、豊田12年、石毛14年(ショート6年)、池山7年、山下10年、高橋13年(ショート12年)、野村10年、吉田16年(ショート14年)、井端9年、鳥谷15年(ショート13年)となる。「宮本は1997年にショートのレギュラーを獲得してから2008年のシーズン途中でサードに転向していますから、約12年ショートを守り続けた(2004年はアテネ五輪参加、2006年は故障で規定打席には到達せず)。そんな自身の経験も踏まえて出た言葉だったのでしょう。 鳥谷は13年連続守っていますが、1年目はショート52試合、セカンド30試合でした。吉田はセカンドにコンバートされた2年目にはセカンド69試合、ショート65試合を守っています。その年は35歳で当時にしては、かなりのベテランでした。いずれにしても、12年以上持った選手は歴史に名を残していますね」 トリプルスリーを達成した松井稼頭央は西武で8年、メジャーで1年ショートのレギュラーでその後セカンドに転向。ずっと日本にいたらどのくらいショートを続けられたか見たかったファンも多いだろう。「歴代の選手でもう少し評価されてもいいと思うのは、中日の宇野勝です。通算338本塁打、936打点を挙げた大打者の割に、頭でボールをヘディングした珍プレーのイメージが強いですが、ショートで初めて本塁打王に輝いた偉業を達成しています」 宇野はショートで130試合フルイニング出場した1984年、シーズン終盤の両チームの敬遠合戦が物議を醸したものの、阪神の掛布雅之と37本塁打でタイトルを分け合った。翌年も、バースの三冠王の影に隠れたが、リーグ2位の41本塁打を放っている。ショートで2年連続フルイニング出場という偉業を成し遂げたにもかかわらず、28歳を迎える1986年にはサードへ。極度の不振に陥ると、星野仙一監督1年目の1987年はショートに戻り、その後はポジションを転々とした。「この年も30本塁打を打ってフル出場。チームの顔なのに、翌年に立浪和義が入団すると、セカンドへ。しかし、その翌年は立浪の怪我もあって、またしてもショートでの守備出場が103試合を数えました。立浪が戻った1990年には外野にも挑戦し、翌年からはサードへ移った。チーム事情で散々ポジションを動かされながらも、1987年以降も25本塁打以上、70打点以上を4度も記録し、1989年には3割4厘でリーグ6位の打率を誇った。これだけチームのために働いたのに、1993年にはロッテへトレードされてしまいました」 その宇野でも不振などで83試合出場に留まった1986年を除けば、レギュラーを張ったのは13年。昨年まで14年連続レギュラーを張って首位打者にも輝いた坂本はやはり別格だ。「これから坂本は未知の領域に挑むことになる。過去の例を見れば、いつ衰えても不思議ではない。原辰徳監督も坂本を信頼しつつ、次のショートを誰にするか候補を見定めているでしょう。高卒2年目の中山礼都も期待されますが、すぐに坂本の代わりが務まるとは思えません」 昨年9月、阪神戦で6対0と大量リードした6回裏から坂本を下げると、守備が乱れて6対0から追い付かれて引き分けになった。巨人にとって、存在感の大きな坂本。驚異的なショート耐久年数をいつまで更新するか。
2022.02.10 19:27
骨折の巨人・坂本「ヤンキース帽でディナー」東京五輪で揺れる胸中
骨折の巨人・坂本「ヤンキース帽でディナー」東京五輪で揺れる胸中
 4月中旬の夜。都内の繁華街で、ミートソースパスタが680円という庶民派パスタ店から、見るからに屈強な男性3人が食事を終えて出てきた。ひときわ長身の男性は、パーカーに白のスニーカーとラフな服装で、被っているのはメジャーリーグの名門ニューヨーク・ヤンキースの野球キャップ。プロ野球の巨人の坂本勇人内野手(32才)である。 昨シーズンの11月8日、プロ野球史上53人目の通算2000本安打を史上2番目の若さで達成。名球会入りを果たした。いまや名実ともに“日本プロ野球界の名手”の1人だ。今シーズンも、36試合消化時点(5月9日現在)で打率.299、本塁打7本となっている。 その坂本に悲劇が襲ったのが5月9日のヤクルト戦。5回、一塁走者として、捕手からのけん制に対しヘッドスライディングで帰塁したところ負傷。右手母指(親指)末節骨の骨折が判明した。 あるスポーツ紙記者は「チームにとっても痛手ですが、何より本人がつらい。坂本選手は東京五輪での日本代表・侍ジャパンの金メダルを誰よりも欲していた。2019年に野球の世界大会『プレミア12』で野球人生初の世界一を達成してから、その思いは増々強くなっていたんです」と解説する。 以前から坂本本人も「現役の間に東京で五輪が行われて、野球が五輪競技に復活とすごいタイミング。ずっと出たいと思っているし、最高の瞬間に現役の選手でいられるのはすごくありがたい」と、並々ならぬ思いを公言している。 開幕直後にも、前巨人監督の高橋由伸氏(46才)からは「年齢的にもポジション的にも、坂本がかつての宮本慎也(50才)になれるか」と、2000年代の五輪とWBC(ワールドベースボールクラシック)で日本代表主将を務めた名キャプテンの“後継”に指名された。何よりも、侍ジャパンの稲葉篤紀監督からも常々「五輪のキーマンは坂本」と期待されている。 ところが、怪我に加えて、新型コロナウイルスの感染再拡大による3度目の緊急事態宣言。無観客試合を余儀なくされている中、五輪の中止も現実味を帯び始めてきた。前出のスポーツ紙記者は「世論も五輪中止の声が大きくなってきて、坂本選手も内心は複雑でしょう。五輪の初戦は7月末で、怪我は全治1か月と見られているので間に合う可能性はある。金メダルが目標で、坂本選手はその重圧を背負う立場だが、それ以前に五輪はあるのかがわからない状況。選手として難しい局面にある」と慮った。 なお、この日もキャップを被っていたヤンキースなどのメジャーリーグへの移籍の可能性については「2018年オフに巨人との5年の複数契約を結んだ時から『憧れはあるけれど、僕は日本で頑張ります』と、“生涯巨人”を決断しているとみられています。日本にいることを選んだ人ですから、東京五輪で日本の野球が世界一だと見せたかったのでしょうが……」(別のスポーツ紙記者) 多くのアスリートたちが固唾を飲んで見守る五輪開催可否の決定は、いよいよ間近に迫ってきている。
2021.05.14 16:59
古豪・銚子商の現在は?(イメージ)
350勝投手の米田氏「坂本勇人の内角打ちはセだから通用」
 プロ野球で今季、史上2番目の若さで2000本安打を達成した巨人の坂本勇人(32)。榎本喜八(オリオンズなど)に次ぐスピード達成だが、もしリーグが違っていたら、道のりは順調ではなかったかもしれない。 阪急ブレーブスなどのエースとして歴代2位の350勝を挙げた野球評論家・米田哲也氏の評価は厳しい。「坂本は“内角打ちの名手”なんて呼ばれているが、日本シリーズを見る限りそれは過大評価です。本当にインコースが得意なら、もっとベースに近づいて打席に立つはず。坂本はあれだけベースから離れていても、ソフトバンク投手陣の徹底したインコース攻めに対応できず、詰まらされていた。彼の内角打ちはセだから通用しているだけ。やっている野球のレベルの違いが露呈した印象です。 もちろん、いいバッターなのでいずれ2000本を打ったでしょうが、パが主戦場なら数年は達成が遅れていたかもしれません」 パとセでは野球のレベルが違う──米田氏の言葉を裏付けるように、近年ではパからセに移って輝きを取り戻す選手が増えている。 ヒットメーカーとして知られる坂口智隆(36)は、オリックス在籍終盤は長く不振に喘いでいたが、2016年にヤクルトに移籍して復活。リーグの打率上位に名を連ねた。今季前半、楽天で不振に喘いでいたウィーラー(33)も巨人にトレードされ大活躍。日本シリーズでは本塁打を放つなどひとり気を吐いた。 ソフトバンクでファームに追いやられていた内川聖一(38)も、ヤクルトへの入団が決定した。「セならまだ通用する」との声が聞かれる。もはやセは“格落ち”扱いなのだ。 2005年に始まったセ・パ交流戦では、セが勝ち越したのは2009年のみ。日本シリーズも2003年以降、セが勝ったのはわずか3回となっている。 なぜここまで差がついたのか。俊足巧打でヤクルト・楽天で活躍した野球評論家・飯田哲也氏が分析する。「パを底上げしたのは、速球派投手の層の厚さによるところが大きいでしょう。セは先発を崩せばそれ以上の投手が出てこないが、パではたとえ負け試合のリリーフでも150キロ台の投手が出てくる。セがドラフトで即戦力投手を獲得して投手陣の穴を埋めるやり方なのに対し、ソフトバンクはじめパのチームは、将来性あるスケールの大きい若い投手を時間をかけて育成していく。それが力の差として現われています」※週刊ポスト2020年12月25日号
2020.12.11 20:25
かつてのドラフト1位選手が電撃トレード(澤村拓一。時事通信フォト)
澤村電撃トレード 「生涯巨人」のドラ1選手は意外と少ない
 巨人のユニフォームのまま、現役生活を終えるドラフト1位選手はどのくらい存在するのか──。9月7日、巨人・澤村拓一投手とロッテ・香月一也内野手の交換トレードが発表された。澤村は今季こそ不振で三軍落ちも経験したとはいえ、2016年のセーブ王であり、昨季も主に中継ぎとして43試合に登板し、防御率2.61を記録。2010年のドラフト1位選手のシーズン途中のトレードには驚きの声が上がった。 1965年のドラフト制開始以降、巨人は江川卓の『空白の1日』で大騒動を巻き起こしてボイコットした1978年を除き、54回のドラフト会議に参加してきた(1966年は1次、2次と2回あり)。1位という呼び名のなかった自由枠獲得で入団した2002年の木佐貫洋、久保裕也、2004年の野間口貴彦、三木均、高校生と大学・社会人ドラフトに分離されていた2005年から2007年までの希望枠で入団した福田聡志、金刃憲人を含めれば、巨人には60人のドラフト1位がいる。このうち、1973年の小林秀一を除き、59人が入団している。 実は、2010年の澤村拓一までの50人のうち、“巨人一筋”の選手は22人しかいない(現役の坂本勇人含む)。意外にも、過半数を超える56%の28人は他チームに移籍した後に、プロ野球生活に幕を閉じている(※2011年ドラ1の松本竜也は2015年に解雇。2012年以降のドラ1は全て現役選手。今回トレードになった澤村までを対象として計算した)。 2000年代以降に監督を務めた堀内恒夫、原辰徳、高橋由伸はいずれもドラフト1位で、現役時代を巨人で全うした。そのため、“巨人のドラ1”には特別なイメージがあるかもしれないが、実際には今回の澤村のようにトレードされることも往々にしてある。 年代順に追うと、1965~1973年のV9時代のドラフト1位で、移籍することなく現役生活を終えた選手は堀内恒夫、高田繁、湯口敏彦(3年目の春に急逝)、中井康之の4人だけ。当時はレギュラーが固定されていた上に、他球団から実績のあるベテランが毎年加入しており、若手の芽が出づらい環境でもあった。1969年の1位である小坂敏彦は3年しか巨人に在籍していない。この時期のドラフト1位が期待されていたような成長を遂げられなかったこともあってか、1974年オフに就任した長嶋茂雄監督は6年で2度のリーグ優勝に留まった。期待通りの活躍をしたドラ1選手たち しかし、1980年オフに藤田元司監督が就任すると、3年で2度のリーグ制覇を果たす。この後の王貞治監督は5年で1度しか優勝できなかったが、1988年オフに再登板した藤田監督は1989、1990年と連覇を果たし、監督生活計7年で4度の優勝に導いた。第1次長嶋政権最終年の1980年からFA(フリーエージェント)選手加入前年の1993年まで、巨人は1度しかBクラスに転落していない。 その背景には、ドラフト1位選手の期待通りの活躍があった。鹿児島実業の定岡正二を指名した1974年から、PL学園の桑田真澄を獲得した1985年までの12年間では、1976年の藤城和明と1979年の林泰宏、1985年の桑田を除いたドラ1の8選手が巨人のままユニフォームを脱いでいる。 この時代のドラ1野手に目を向けると、1975年の篠塚利夫が首位打者2回、1977年の山倉和博がMVP、1980年の原辰徳がMVPと打点王とタイトルを獲得。ドラ1投手では1981年の槙原寛己は新人王、日本シリーズMVP、1982年の斎藤雅樹は最多勝利5回、最優秀防御率3回、1985年の桑田真澄はMVP1回、最優秀防御率2回を獲得している。この3人は“三本柱”と呼ばれ、一時代を築いた。 それに比べ、1986年から1997年までの12年間で、移籍せずに巨人で現役を全うしたのは1990年の元木大介、1995年の原俊介、1997年の高橋由伸の3選手のみ。木田優夫、橋本清、河原純一、入来祐作のように一時期活躍した投手も、最終的には他球団へ移籍している。ドラフト1位だからといって、トレードに出しづらいという風潮は昔から存在しないのだ。FA制度が巨人からの流出も引き起こす 1993年オフにFA制度が導入されると、巨人は他球団から落合博満や川口和久、広沢克己、清原和博などの大物選手を獲得。1989年のドラ1で、東京六大学リーグで三冠王に輝いた大森剛はその実力を発揮する機会に恵まれず、1998年のシーズン途中に近鉄に移籍し、翌年限りで引退した。 1998年の上原浩治から2010年の澤村までのドラフト1位18人のうち、現役の坂本勇人を含めて巨人のユニフォームを着続けた選手は7人だけ。2004年の野間口貴彦、三木均、2005年の辻内崇伸、2007年の藤村大介は20代で現役を退いており、主力のまま現役を終えたのは阿部慎之助しかいない。巨人への入団を熱望し、優勝に何度も貢献した内海哲也や長野久義ですらFAの人的補償で他球団に移っている。昭和の頃より移籍市場が活発になった現代で、阿部のように“巨人一筋”で終われるドラフト1位は稀なのだ。 FA制度は巨人からの流出も引き起こし、松井秀喜や上原浩治、高橋尚成はアメリカに渡った。定岡が近鉄への移籍を断って引退した昭和の頃と違い、今は『巨人がプロ野球界の中心』という価値観も薄れているし、トレードをお払い箱と考える風潮もなくなっている。 1988年ドラ1の吉田修司は巨人在籍5年強で6勝しか挙げられず、1994年シーズン途中に岸川勝也との交換トレードでダイエーに移籍。新天地で水を得た魚のように活躍し、1997年から2003年まで7年連続で45試合以上に登板し、ホークスに欠かせない中継ぎ左腕として3度の優勝に貢献。41歳になる年まで現役を続けた。2008年のドラ1である大田泰示は日本ハムに移籍して開花している。潜在能力の高い“ドラ1”澤村のロッテ移籍は、復活への大チャンスになるか。■文/岡野誠:ライター、松木安太郎研究家、笑点研究家。NEWSポストセブン掲載の〈検証 松木安太郎氏「いいボールだ!」は本当にいいボールか?〉(2019年2月)が第26回『編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞』デジタル賞を受賞。著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記』(青弓社)の巻末資料では田原の1982年、1988年の全出演番組(計534本)の視聴率やテレビ欄の文言、番組内容などを掲載。
2020.09.09 17:48
中西、加藤、門田…最強二冠王が語る「三冠王に必要なもの」
中西、加藤、門田…最強二冠王が語る「三冠王に必要なもの」
 長き球史で達成者はわずか7人(11回)。中島治康、野村克也、王貞治、落合博満、ブーマー・ウェルズ、ランディ・バース、松中信彦だけが成し遂げている。あの長嶋茂雄や松井秀喜ですら成しえなかった「三冠王」という大記録に、まだシーズン序盤とはいえ、期待を集める選手が両リーグに現われている。ただ、これまで数多くの強打者が“あと一冠”に涙を飲んできた。 好スタートを切ったのは巨人の岡本和真だ。10試合を終えた時点で打撃三部門のリーグトップとなった。その後、15試合終了時点(7月7日)で本塁打は2位、打点は7位となったが、打率1位はキープしている。 さらにセではDeNAの宮崎敏郎、広島の鈴木誠也、パでは楽天の浅村栄斗といった過去の打撃タイトルホルダーたちも3部門すべてでベスト5に名を連ねている(7月7日時点)が、球界のレジェンドたちは「最注目はタイトル未経験の岡本」と口を揃える。三冠王への道の険しさを誰より知る、惜しくも三冠王を逃した歴代の「二冠王」たちはどんなアドバイスを送るのか。「怪童」と呼ばれた中西太氏(87)は、西鉄入団2年目の1953年に本塁打、打点の二冠王に輝くも、打率が4厘届かず。その後も3度、二冠に輝くが三冠には届かなかった。最も三冠に肉薄したのは最終戦を残して本塁打、打点がトップだった1956年のシーズン。「チームメイトの豊田泰光を4毛下回る打率2位からの逆転を狙ったが、最終戦で三原脩監督は、両選手をオーダーから外しました。それまでタイトルに縁のなかった豊田に首位打者を獲らせたかった三原監督の温情だったと言われています」(元スポーツ紙編集委員) 当の中西氏はサバサバと振り返る。「僕の時代は三冠王が騒がれることもなく、個人記録よりチームの日本一が目標でした。豊田君と打率を競った時も、チームメイトと争う気持ちはなかった。最終戦の欠場も日本選手権のために練習をしただけで、三冠王は頭にありませんでした」 中西氏のようにチームメイトに三冠を“阻止される”ケースは少なくない。その典型が巨人の長嶋茂雄と王貞治。1963年は王が本塁打王に輝き長嶋の三冠を阻み、1968~1970年は長嶋が打点王を獲得して王に三冠を獲らせなかった。 岡本に置き換えて考えれば、坂本勇人ら巨人のチームメイトの調子もカギとなりそうだ。ただし、岡本の前を打つチームメイトが調子を落とせば、打点王が遠ざかるというジレンマも抱えている。◆ヒットを狙ってチャンスを逃す 三冠王は、自分の力だけで達成できるものでもない。1979年のパ・リーグ、三冠王を狙える位置にいた阪急の加藤秀司氏(72、当時は英司)は、近鉄のマニエルと本塁打王争いを続けていた。迎えたシーズン終盤の近鉄との直接対決。すでに阪急が優勝を確実にして消化試合ムードが漂う中、近鉄リードで迎えた8回裏に加藤を1本差でリードするマニエルが打席に立った。「誰もが勝負を避けると思ったが、マウンドの今井雄太郎は真っ向勝負。マニエルは今井の球をライトスタンドに放り込み、本塁打王争いの大勢が決まった。試合後に加藤が『消化ゲームでっせ。普通は歩かせるやろ』とボヤいたのを覚えている」(当時阪急担当の元在阪スポーツ紙記者) 加藤氏に当時の心境を聞いたところ、ぶっきらぼうにこう答えた。「誰にでも思い出したくない過去はあるんや。消化試合でウチのピッチャーが打たれた。それだけや」 シーズン終盤ではメンタル面が重要と指摘するのは、南海・ダイエー・オリックスで活躍した門田博光氏(72)だ。1988年に40歳で44本塁打、125打点で二冠王に輝くも打率.311で6位に沈んだシーズンを振り返る。「後半戦で本塁打王と打点王が確実になり、“あとは小さなスイングで打率を稼ごう”と考えたんです。しかしいつでも打てると思っていたヒット狙いに切り替えると、かえってうまくいかなかった。三冠を獲る最後で最大のチャンスだったんですけどね」※週刊ポスト2020年7月24日号
2020.07.12 16:43
無観客という舞台を生かすことできる才能あるか(時事通信フォト)
ボーア、浅村栄斗、村上宗隆ら 無観客で活躍期待される選手
 今季のプロ野球では、無観客を“味方”にして成績を伸ばす選手はいるのか。甲子園の優勝投手として1981年のドラフト1位で近鉄バファローズに入団、閑古鳥が鳴く“ほぼ無観客”のパ・リーグ球場を経験した金村義明氏(56)は阪神の選手たちに期待する。「甲子園で練習試合を見ていても阪神の選手は笑顔でノビノビやっている。甲子園の大声援は調子がいい選手にとってはこれ以上ない追い風になるが、虎党のヤジは不調な時にプレッシャーにもなる。甲子園の大観衆にのまれてすぐ自由契約になった一昨年のロサリオにもう一度チャンスをやりたいくらい。ボーアの性格はわからないが、無観客のオープン戦では3試合連続本塁打を打った。パワーはバース以上のボーアをはじめ、高いレベルで競争している大山(悠輔)や北條(史也)、木浪(聖也)に期待したい」 虎党の牙は阪神の選手にだけ向けられるわけではない。1971年に東映フライヤーズに入団し、翌年南海ホークスに移籍、引退時は阪神タイガースに在籍していた江本孟紀氏(72)が語る。「巨人の坂本勇人と大城卓三はもし観客を入れての試合なら、虎党の格好の餌食だったでしょうね。藤浪晋太郎ばかりが叩かれた“お返し”がありますからね。 阪神相手の試合に限らず、今季FAで移籍した選手は喜んでいるでしょう。ロッテ・福田秀平、美馬学、楽天・鈴木大地はいずれも同一リーグ内の移籍だからファンのヤジも容赦ない。昨年、西武から移籍した楽天・浅村栄斗も西武ドームでは大ブーイングでしたから。まあ、浅村はそれでも自己最多の33本塁打を打っているだけに、今年はもっと遠慮なくプレーして打ちまくるのでは」 若手選手の大ブレイクが期待できるとの声も。現役コーチが語る。「解説者がグラウンドに入れなくなるので、選手への指導もできなくなる。若手選手はOBの大好物で、ヤクルト・村上宗隆らブレイク組から日本ハム・清宮幸太郎ら低迷組まで毎年、様々な“助言”が送られます。いまの若手は素直な性格が多いので、正直に聞いてしまい、自分のフォームを見失いがちでした。今年はコーチの指導だけを聞いてもらえそうだ」 逆に言えば“重圧”を都合のいい言い訳に使えないシーズンになる。※週刊ポスト2020年7月3日号
2020.06.29 18:58
今シーズン中に球団歴代1位の勝利数に到達しそうな巨人・原辰徳監督(時事通信フォト)
『ジャイアンツ愛』から18年、巨人・原監督の名将への軌跡
 昨年、5年ぶりのセ・リーグ優勝を果たした巨人。6月19日に開幕する今季プロ野球で通算14年目を迎える原辰徳監督はこれまで1024勝を挙げており、順当に行けばシーズン中に長嶋茂雄監督の1034勝、川上哲治監督の1066勝を抜き、球団歴代1位の勝利数になりそうだ。なぜ、原監督は“勝てる監督”になったのか。野球担当記者が話す。「時代によって、采配スタイルを変えてきたことが大きい。2002年、長嶋監督の後を受けて43歳で就任した時は『ジャイアンツ愛』をキャッチフレーズに、選手を尊重して情に厚い指揮官でした。松井秀喜が全試合4番に座り、二冠王を奪取。前年まで不振に陥っていた桑田真澄も復活して、最優秀防御率を獲得した。原監督が選手を信じ、我慢して起用したことで、斉藤宜之や鈴木尚広など長嶋政権時代には芽が出なかった若手が成長し、チーム全体がのびのびとしていました。毎年のように大型補強をしていた長嶋監督時代と異なり、この年の補強は新外国人のワズディン、クレスポ、中日からFAで前田幸長を獲ったくらいでした」(以下同) 2002年は序盤こそ星野仙一監督1年目の阪神が快走したが、夏場には巨人の独走状態に。2位・ヤクルトに11.0ゲーム差をつけ、原監督が宙に舞った。日本シリーズでもパ・リーグ王者の西武を圧倒し、4勝0敗で日本一に。選手時代の1990年、0勝4敗と叩きのめされた相手に雪辱を果たした。新たな黄金時代の到来かと思われたが、オフには松井がヤンキースに移籍。その一方で、松井と本塁打王を争っていたロベルト・ペタジーニをヤクルトから獲得した。「“脱長嶋野球”で日本一になったのに、他球団の4番を奪ってくるという補強に逆戻りしてしまった。原監督の意思というより、フロントの意向だったのでしょう。ペタジーニの本職である一塁には清原和博がいるため、外野で起用しましたが、開幕戦で本塁への送球を暴投するなど守備の乱れも目立った。この頃の原監督は良くも悪くも頑固で、前半戦は清原が欠場していてもペタジーニを外野で使っていましたし、抑えの河原純一が何度失敗しても9回を任せ続け、チームの調子は上がりませんでした」 この年は3位とAクラスを確保したが、原監督は球団代表との確執も噂され、辞任。後を受け継いだ堀内恒夫監督が3位、5位に終わると、2006年から第2次原政権が始まった。スタートダッシュに成功し、最大貯金14と首位を快走したが、交流戦で失速。6月に8連敗、10連敗、7月に9連敗を喫し、最下位に落ちた時期もあった。なんとか4位に踏みとどまるも、借金14で球団史上初の2年連続Bクラスに終わった。「この年がターニングポイントでしたね。故障者が続出したことで、『巧い選手ではなく、強い選手が欲しい』と言うようになった。時折非凡さを感じさせるプレーをする選手よりも、年間を通して働ける選手を望みました。“強い選手”は計画性や己を律する能力がある、と原監督は考えています。2006年の惨敗をきっかけに、完全な実力至上主義を打ち出し、情に厚いイメージが消えた。このオフから『ジャイアンツ愛』という言葉が、ほとんど聞かれなくなりました」 2007年の春季キャンプで、前年の後半戦に1番として起用した鈴木尚広、チームリーダーとしても期待の二岡智宏がケガで離脱すると、報道陣に〈鈴木? 痛いのかゆいの言って、土俵にも上がっていない。二岡? そんなのいたっけ?〉と突き放した。シーズンに入ると、二岡は139試合に出場し、打率2割9分5厘、20本塁打と主軸として活躍した。しかし、7月の広島戦では、チャンスの場面で代打に小関竜也を送るなど厳しい一面を見せた。「原監督はコーチの頃から二岡に大きな期待を掛けていましたし、レギュラー選手のプライドを重視していた第1次政権では考えられない采配でした。結果的に小関は凡退し、この用兵は当たらなかった。ただ、誰も特別扱いしないという方針を示したことで、チームに緊張感を生んだ。 この年、原監督は1番に高橋由伸を抜擢し、先発に拘っていた上原浩治を抑えに回した。オフにはFAで小笠原道大、トレードで谷佳知を獲得した。彼らがシーズンを通して働いて“強い選手”の模範となり、巨人は5年ぶりの優勝に輝きました。監督の意識改革が、そのままチーム改革につながった。小笠原や谷の補強は数字の面だけでなく、練習への姿勢などでも他の選手への影響を与えていた。指揮官にはそんな狙いもありました」 原監督は2007年から3連覇、2009年にはWBCで指揮を執り、世界一に導いた。落合博満監督の中日に2年間覇権を渡してしまうが、2012年からまた3連覇。2位に終わった2015年限りで退任したが、2019年に復帰するとチームを5年ぶりの優勝に導いた。「プロ野球の歴史を振り返ると、名将と呼ばれた監督たちも在任期間が長くなると、徐々に勝てなくなってくる。原監督のように“第3次政権”となると、過去の成功体験に囚われてしまいがちです。選手の考え方は世代によって変わっていきますし、時代に合わなくなっていくのです。 しかし、原監督は常に自身をブラッシュアップさせ、考え方も戦略も柔軟に変化させている。肉体は衰えますが、思考は何歳になっても変えられると示しています。昨年、丸佳浩や炭谷銀仁朗というFA組は活躍したが、期待された中島宏之や岩隈久志という移籍組、ビヤヌエバやクックといった新外国人は数字を残せなかった。エースの菅野智之も不調に陥る中、原監督が選手を適材適所で起用することで、なんとか優勝できた。第2次政権で山口鉄也や松本哲也などが育ったように、昨年も増田大輝や若林晃弘が伸びました」 今年の巨人はオフに目立った補強もできず、戦力的に頭抜けているわけではない。坂本勇人や大城卓三が開幕から全開というわけにもいかない。先発も、昨年の勝ち頭である山口俊がメジャーに行き、菅野以外で計算できる投手が少ない。苦しい状況の中、原辰徳はどう選手をやり繰りし、巨人監督最多勝利を実現するか。
2020.06.17 16:58
巨人「正捕手」争い“大城当確”から白紙へ まさかの混迷
巨人「正捕手」争い“大城当確”から白紙へ まさかの混迷
 坂本勇人(31)、大城卓三(27)の2選手の新型コロナウイルス“微陽性”が判明した巨人。すでに陰性の判定がくだり、6月12日に退院したが、10日間にわたる入院を余儀なくされたことで調整の遅れが懸念されている。ファン以上に落胆しているのが原辰徳監督だろう。巨人担当記者が語る。「原監督は2018年オフの再就任当初から、阿部慎之助(現・二軍監督)のような“打てる正捕手”を育てたいと考えていて、その最有力が東海大相模、東海大の後輩にあたる大城だった。しかし、投手陣の不安定さもあり、昨年は小林誠司(31)、炭谷銀仁朗(32)と3人を併用する体制を取らざるを得なかった。それが今季、大城はさらに打撃を開花させ、可能性を見せつけた。原監督もご満悦で、メディアの取材でしきりに大城の成長を口にしていました」 6月2日の西武との練習試合では、これまで小林と組んでいたエース・菅野智之(30)の女房役に抜擢され、「開幕戦の正捕手は大城」で決まりと見られていた。その翌日にまさかのコロナ感染が判明し、事態は急変する。「6日の練習試合で先発マスクをかぶった小林は3回に同点適時二塁打、4回は勝ち越し本塁打と大暴れ。ベテランの炭谷も負けていない。同試合で途中出場すると2安打を放ち、翌7日のヤクルト戦でも2本の2塁打と猛アピール。どちらも守備やリード、経験には定評があって、唯一の懸念が打撃だっただけに、正捕手争いは白紙に戻った。大城はコロナ感染で同じ“こうたい”でも抗体でなく後退です」(前出・巨人担当記者) 昨年は先発投手によってスタメンマスクが変わり、菅野、山口俊(32)、畠世周(26)の登板試合は主に小林がマスクをかぶって91試合出場。高橋優貴(23)、ヤングマン(30)の時は炭谷で58試合、大城はメルセデス(26)とコンビを組むことが多く62試合でマスクをかぶった。巨人担当記者はこう続ける。「いまでも原監督は大城への信頼が厚い。一方で、投手陣からの評価は小林のほうが高い。12球団屈指の強肩で相手が機動力を使いづらくなり、投手としては助かる。今年も分業制を取るのか。原監督の決断が注目されます」
2020.06.17 12:31
PCR検査全員陰性 巨人首脳陣「開幕に勢いついた」のはなぜ
PCR検査全員陰性 巨人首脳陣「開幕に勢いついた」のはなぜ
 坂本勇人(31)が新型コロナウイルスに感染していたことが明らかになったプロ野球の巨人。抗体検査、PCR検査の結果を「微陽性」という初めて聞く言葉で発表したことも話題をさらった。その後、巨人と連絡を取り合っていた専門家が「医学的用語ではない」と火消しに回る騒ぎにも発展した。 とはいえ、すでに両選手の陰性も確認され、開幕戦には間に合う見込みだ。騒動の裏にはある“懸念”があった。「グループや派閥を組みたがるのが伝統の巨人においてキャプテンの“坂本組”は野手の最大勢力。同時に感染が明らかになった大城卓三(27)は坂本が可愛がっていた選手の1人だし、ほかにも自主トレに北村拓己、吉川大幾、湯浅大、増田陸ら期待の若手を連れて行っていた。当然、プライベートのつながりも深い。 阪神・藤浪晋太郎(26)の“合コンコロナ感染”の件があっただけに、“万が一”があったら選手のみならず、球界にとって致命傷になりかねなかった。チーム内に緊張が走ったが、PCR検査で選手監督スタッフ全員が陰性と判明したことで、首脳陣からは“これで開幕に勢いがついた”という声も聞こえてくるくらい」(巨人担当記者) どういうことか。巨人は関係者全員がPCR検査を受けて陰性だったためか、原辰徳監督、コーチ陣も練習試合中のベンチなどでマスクを着用せず、選手も余計な心配をせずパフォーマンスに集中できているという。「一時期はどうなることかと思いましたが、率先して感染症対策を訴えていたことで、球界の盟主として存在感を示した格好です。実際、原監督が要望した通り、開幕前に他の11球団も全員がPCR検査を受けることになった。後手後手で対応に追われる他球団を尻目に、いち早く“感染ゼロ”になった巨人は開幕に向けた調整でリードしている」(キー局スポーツ担当) 開幕前から名采配?※週刊ポスト2020年6月26日号
2020.06.15 07:42
新型コロナウイルスの抗体検査キットの需要が急増(ABACA PRESS/時事通信フォト)
需要急増のコロナ抗体検査キット 「転売ヤー」が大量購入も
 プロ野球読売巨人軍の坂本勇人内野手と大城卓三捕手が、新型コロナウイルスに感染していると判明し、6月19日開幕を前に動揺が広がった。球団が希望者全員に対して実施した抗体検査により選手やスタッフ4人に抗体が確認されたためPCR検査を実施、2選手のコロナ陽性が判明した。翌日の再検査では陰性に結果が転じたが、油断がならない状況だ。巨人軍に限らず、最近ではRIZAPグループが社員などに対して抗体検査を始めたり、ソフトバンクグループが中国製の簡易キットを社員やその家族向けに配布するなど「抗体検査」への感心と需要が急速に高まり、医療分野以外からも検査キット販売への参入が相次いでいる。しかし、そのキットの品質にはかなりバラツキがあるようだ。ライターの森鷹久氏が、なぜ抗体検査キット販売が急速に広まっているのかについてリポートする。 * * * 新型コロナウイルス 抗体検査キット販売中──こんな文言が書かれたチラシが都内在住の主婦・山縣知美さん(仮名・50代)宅のポストに投函されたのは、五月下旬のことだった。「抗体検査ってテレビでも聞いたことあったし、自宅で簡単にできるということだったので問い合わせたんですよね」(山縣さん) 新型コロナウイルスの感染が拡大してから「PCR検査」という言葉を聞かない日はない。「PCR検査」とは、採取した検体(粘膜など)に、ウイルス物質が含まれているか調査する検査で、その精度は70パーセント程度と言われている。他に「抗原検査」もあり、こちらはPCRと同様に検体中のウイルスの有無を調べるもので、PCR検査より短時間で結果を出せるが、精度は低下する。では「抗体検査」とはなんなのか。「体内にウイルスに対しての抗体があるかどうかを調べるのが抗体検査で、アメリカ・ニューヨークで実施されたことで、一気に検査の存在が広まりました。州全体と市、両方の感染率が随時、発表されていますが、一時は市民の20%が抗体を有していると報じられました」(大手紙記者) そもそも抗体とは、特定の異物、たとえばウイルスや細菌を体内から排除するために生まれる物質だ。侵入する異物によって抗体が異なるため、どんな抗体が存在するかで何に感染したことがあるのかを類推できる。つまり、新型コロナウイルスの抗体検査で陽性であれば、すでに感染した過去があると考えられるのだ。抗体があれば免疫を獲得していることが多いため、それに対応したウイルスが再び体内に入ってきても、新たな感染は起こりにくいとみられる。逆に陰性であれば抗体が存在せず免疫も獲得しておらず、感染の可能性は陽性の場合より高い、という。ただし、新型コロナウイルスの場合は、この抗体についての法則があてはまらない可能性があるとも言われている。 とはいえ、麻疹(はしか)や天然痘など、人類がこれまで戦ってきた感染症についての経験から、抗体があるほうが安心だという考え方は根強い。そのため新型コロナウイルスについても抗体検査を受けたいと求める声は大きく、日本国内でも企業が従業員に抗体検査を実施したり、検査キットの輸入、そして販売を宣言する事業者も出始めた。ところが、である。前出社会部記者がそこにある懸念を説明する。「抗体があれば安心、というような風潮がありますが、実はまだそこまで過信して良いものか、疑問もあります。6月1日から、厚労省が東京、大阪、宮城で新型コロナウイルスの抗体検査の実施を開始しました。1万人を無作為抽出し行われるもので、あくまで抗体を有している人がどれくらいいるのかを調査する目的。陽性だったら安心、ということではないのですが、誤解も生まれたのか、自分も受けたい、という人が多いのです」(大手紙記者) 緊急事態宣言が解除され、徐々に戻ってくる日常。人との接触機会も当然増えるため、自身に抗体があれば、安心して以前と変わらない日常を送れるのかもしれない、そう考える人が多いのは無理もない。まだ確定していないが、出入国制限を緩和するためにPCR検査や抗体検査でコロナ陰性を証明する方法も検討されていると報じられている。それなら早めに証明書をほしいと考えるかもしれないが、しかし、ここに落とし穴がある。「実は今、一部の医療機関でも保険適用外の抗体検査が行われており、大変な人気のようです。確かに、抗体があると結果が出れば、いくらかかかりにくいとは言えるかもしれませんが、絶対に安心とは言えないし、ソーシャルディスタンスなどを意識した、新しい生活様式を徹底する必要はあります。また、検査の結果が陰性=抗体がないということで、必要以上に感染を恐れるのも違います。この辺りをしっかり説明せず、あたかも抗体が安心といった雰囲気の元、抗体検査を勧める医療機関もあるんです」(大手指揮者) では冒頭のチラシはどうか。人気の「抗体検査」を手軽に行えるキットであれば、価格は1万円弱と決して安くはないが、飛びつく人もいるはずだ。調べたところ「抗体検査キット」を販売する業者は、チラシだけでなく、店頭販売や訪問販売、ネット通販をも駆使して広く販売活動を行なっていたが、問い合わせを行なった山縣さんは、自身が感じた強烈な違和感を筆者に語ってくれた。「問い合わせたところ、キットには採血をする器具がついていない、というんです。検査には採血が必要なはずなので、ではどうするのかと聞くと、家にある針とかでやってくれと。これには驚きました。ばい菌が入ったらどうするのかと聞いても、アルコールで消毒してくださいなどと言われて。一気に胡散臭くなんて買うのはやめました」(山縣さん) さて、筆者はこの業者に問い合わせの電話を行なったが、記者であることを伝えた途端に電話が保留になり、その後メールを送ったが返信はない。さらに調べていくと、思わぬところからこれらの業者の「正体」について話を聞くことができた。思わぬところとは、筆者が以前取材した「マスク売人」業界に詳しい、元暴力団関係者の男性だ。「検査キットは4月の中旬ごろから、中国経由で大量に輸入されています。厳密に言えば採血のための針などがついていなければ医療器具ではないため、誰でも販売することができる、というのが問屋の説明でした。アメリカで先んじて抗体検査が実施されたというニュースに合わせて、日本国内の業者がガッツリ買い占めていたものを一気に吐き出した格好です。ヨーロッパに送られた中国の検査キットが使い物にならないという話もあったし、正直、こうした形で販売されている検査キット自体がホンモノかどうかもわからない」(元暴力団関係者の男性) 平たく言えば、毎度おなじみ「転売ヤー」たちが、今度は「抗体検査バブル」を見越して検査キットを事前に大量購入、高額転売で儲けようというのである。マスクや消毒液、そして人気ゲーム機など、需要が高まりそうなものを予測し、先に買い占めてしまおうという、あくどい人物たちが、また懲りずにやっているという。「マスクで失敗したでしょ(笑)。在庫超過のマスクは転売につぐ転売で、右も左も分からないような連中に押し付けられて、そいつらが路上販売して摘発までされました。検査キットも飛ぶように売れる、という見立てだったんでしょうけど全然売れていないようで、マスク同様に、今に路上販売もやるでしょう」 なんども同じことをいうのは気が引けるが、マスクと同様、出所が不確かなこうした商品は絶対に買わないことである。ましてや命に関わる器具だ。衛生的にも怪しいし、その効果も信頼ができないとなれば、どんな不安に駆られていようとも買うべきではないし、万一購入し検査をしたところで、元々の不安が増大するだけ、なのだ。
2020.06.08 07:57
試合数減少なら福留、藤川、坂本の今季名球会入り危ぶまれる
試合数減少なら福留、藤川、坂本の今季名球会入り危ぶまれる
 開幕の見通しが全く立たなくなったプロ野球。シーズン開催に漕ぎつけたとしても、大幅な「短縮」を余儀なくされる見通しだ。そこで大きな影響を受けそうなのが「個人記録」である。通常の開幕ならシーズン143試合予定だったが、もし7月開幕なら90試合に短縮される可能性がある。 となると、勝ち星や打点など積み重ねるタイプの数字は過去最低水準になると予想されるが、一方でスポーツジャーナリストの広尾晃氏は、打率や防御率、勝率といった「率」の記録では、打率4割など歴史的な数字を出せるチャンスがあると指摘する。他にも異色の記録が生まれそうだと広尾氏がいう。「本塁打が多い現代野球では投手の防御率0点台は難しいでしょうが、戦後2例しかない勝率10割は現実味がある。巨人・菅野智之(30)あたりは期待大。最高勝率のタイトルは『13勝以上』が条件なので、少ない試合数でそれをクリアできるかもカギでしょう。 野手では史上初の『成功率100%の盗塁王』があり得る。過去に20盗塁以上で成功率10割だった例は2001年の西武・松井稼頭央(26盗塁)、2002年の巨人・仁志敏久(22盗塁)の2例あるが、どちらも盗塁王は逃した。昨年、ヤクルトの山田哲人(27)が開幕から33回連続で盗塁成功したものの、9月に入って失敗が続いてしまった。今季は快挙を狙ってほしい」 逆に、通算記録では達成が危ぶまれるものが出てくる。通算2000本安打まで阪神・福留孝介(42)があと103本、巨人の坂本勇人(31)があと116本に迫っている。坂本は史上最年少の記録更新もかかっているが、2人とも今季中の達成に黄信号が灯る。「現役最年長の福留は、昨年104試合で89安打。90試合で103安打は厳しいでしょう。坂本も、昨年116本目のヒットを打ったのが93試合目だったから、今季中の達成は微妙になってくる。 投手では阪神・藤川球児(39)が名球会入りの決まる日米通算250セーブまであと7セーブ。昨季は復活して16セーブをあげたが、短縮シーズンでどこまで記録を伸ばせるか」(スポーツ紙デスク) ベテラン選手にとっては、キャリアを通じて節目の記録に届くかが左右されかねないわけだ。 ただ、80年以上に及ぶプロ野球の歴史を振り返れば、時期によって年間の試合数は異なる。「王(貞治)さんは年間130試合の時代に通算868本塁打の世界記録を打ち立てたが、現在のように143試合なら900本を超えていた」(同前)といった具合に、“タラレバ”を言い出せばきりがない。 たとえ異色の記録だらけのシーズンになるとしても、ファンは今年のうちにスタジアムを満員の観客が埋め尽くす日を待ち望んでいる。※週刊ポスト2020年4月24日号
2020.04.16 16:41
プロ野球シーズン短縮なら8勝で最多勝、20本で本塁打王も?
プロ野球シーズン短縮なら8勝で最多勝、20本で本塁打王も?
 開幕の見通しが全く立たなくなったプロ野球。当初は4月24日開幕を目指していたが、新型コロナの収束が読めず、6~7月開幕もあり得る。シーズン開催に漕ぎつけたとしても、大幅な「短縮」を余儀なくされる見通しだ。通常ならシーズン143試合だが、野球協約に定められた選手の“参稼報酬期間”は11月30日までのため、7月開幕なら90試合あたりが現実的な試合数ではないかとみられている。そうなると大きな影響を受けるのが個人記録だ。「当然ながら、投手なら勝ち星や奪三振、打者であれば本塁打、打点など、積み重ねていくタイプの数字は“過去最低水準”となるでしょう。『8勝で最多勝』『20本で本塁打王』の可能性もある」(在阪球団元スカウト) これまでの“最少の最多勝”は1998年(シーズン135試合)の西口文也(西武)らの13勝、同じく本塁打王では1957年(同130試合)の青田昇(大洋)らの22本だった。「通常の日程ならオールスターまでが80~85試合程度だから、イメージとしては『前半戦の成績=シーズン成績』となる。昨年でいえば、前半戦終了時のホームラン王争いは、セは巨人・坂本勇人(31)が25本(80試合)、パは西武・山川穂高(28)が29本(82試合)でトップだった。ハーラーダービーだと、セは巨人の山口俊(32)ら、パはソフトバンクの千賀滉大(27)らが9勝で並んでいた。このあたりでタイトル争いになるのではないか」(同前) 昭和のプロ野球では20勝しても最多勝を獲れない投手がゴロゴロいた。年間120試合が行なわれた1952年、中日の杉下茂は32勝ながら、別所毅彦(巨人)に勝ち星ひとつ及ばず、最多勝のタイトルを逃している。 その杉下氏は“一桁勝利の最多勝”が生まれかねない状況をどうみているのか。「真剣にペナントを争うなかでの記録ですから、他のシーズンと同様に尊重しないといけないと思いますよ。たとえ90試合でも、60試合でも、記録の価値は下がらない。同じシーズンに同じ条件で競うわけですから、一桁でも最多勝だし、32勝しようが2位は2位でしょう」※週刊ポスト2020年4月24日号
2020.04.14 07:40
巨人・坂本勇人 開幕延期で「51年ぶりの大記録」に黄信号
巨人・坂本勇人 開幕延期で「51年ぶりの大記録」に黄信号
 コロナウイルスの猛威は「51年ぶりの大記録」にまで及びそうだ。プロ野球は3月20日に予定されていた公式戦開幕の延期を発表した。そのため、巨人・坂本勇人(31)の「史上最年少2000本安打」に“黄信号”が灯っているのだ。巨人番記者が語る。「昨季までに1884安打積み上げた坂本は、7月18日までに116本を打てば、榎本喜八が1968年に打ち立てた史上最年少(31歳7か月)での2000本安打達成記録を塗り替えられる。開幕延期がなければ7月18日まで99試合の猶予があったが、4月中旬まで延期されて80試合前後まで減れば、1試合平均1.45安打、打率3割6分以上をマークしなければならない。かなり厳しい数字になってしまった」 ただし、データをさらに細かく分析すると、一縷の望みが見えてくる。 榎本が1500安打を放ったのは27歳9か月。そこから500本を積み上げるまで3年10か月かかった。一方、坂本は2017年に28歳6か月で1500安打を達成。仮に7月18日までに116本を打てば3年1か月で2000本に到達する計算になる。30代手前でペースをあげているのだ。 坂本と同じショートのポジションを守って2000本安打を達成し、“安打製造機”と呼ばれた元阪神の藤田平氏が指摘する。「僕は1500安打を達成した翌年に、31歳で足をケガして2000本を打つのに1~2年遅れた。ショートの守備は足腰に負担がかかるのでより体のケアが大切になる。坂本は最年少記録だけでなく、ケガさえ注意すれば張本勲さんの通算最多安打記録(3085安打)を抜くのも夢じゃない」 榎本も張本も超えてほしい──といったら欲張りすぎか。※週刊ポスト2020年3月27日号
2020.03.15 20:09
巨人の一塁は激戦区 北村、山下ら若手にチャンスは?
巨人の一塁は激戦区 北村、山下ら若手にチャンスは?
 プロ野球12球団が一斉にキャンプイン、2020年シーズンのレギュラーポジションをめぐって激しい争いが始まる。2019年セ・リーグ優勝を果たしたものの、2012年以来、日本一から遠ざかっている読売巨人軍では、一塁をめぐる争奪戦が始まる。 阿部慎之助引退後の一塁は誰が守るのか。原辰徳監督直々に“激戦区”とした一塁手候補にはベテラン中島宏之に加えて、大卒3年目・北村拓己(24)と高卒2年目・山下航汰(19)の若手2人を名指しした。昨季のイースタンで、北村は最高出塁率、育成出身の山下もルーキーながら首位打者を獲得した。巨人の番記者が語る。「北村はパンチ力はあるのですが、ボールに当てにいってしまうのが課題で本塁打が少ない。自主トレで指導を受けた坂本勇人からも『大きく振れ』と言われています。山下の武器はミート力。内角のさばき方は天才的です」 昨季、一塁も守っていた主砲・岡本和真を三塁に固定する方針を示し、若手台頭の舞台は用意されたかのように見える。 ただ、与えられるチャンスは多くない。OBの広澤克実氏が分析する。「今季はキャンプ、オープン戦が短縮されていて、一軍での実績がない2人の実力を見極めるのが難しい。開幕前に新外国人を補強したり、大城卓三に任せるといった選択肢にシーズン序盤は落ち着くのではないか」※週刊ポスト2020年2月14日号
2020.02.03 07:37
プロ野球番記者の間で話題 「31歳最強説」で奮起期待の選手
プロ野球番記者の間で話題 「31歳最強説」で奮起期待の選手
 2月に入るとプロ野球12球団は一斉にキャンプインする。各球団の紙面では書けない裏話を番記者たちが打ち明ける。ベテラン編集委員:今年は新外国人の活躍はカギになるね。とくに阪神は韓国の打点王・サンズなど新たに5人と契約。球団史上最多の「外国人8人制」となったが、出場選手枠4人の中で矢野燿大監督が使いこなせるか。過去にも“活躍するのはオープン戦まで”という助っ人が多かっただけに心配だ(笑い)。パ担当記者:秋山翔吾がメジャー移籍した西武は、穴埋めに元ブルワーズのユーティリティー野手・スパンジェンバーグを獲得。強力打線の一方で2年連続リーグワースト防御率に甘んじた投手陣にも、先発左腕のノリン(マリナーズ3A)と中継ぎのギャレット(レンジャーズ3A)が加入しましたが、吉と出るか凶と出るか。スポーツ紙デスク:最も補強に成功したのはロッテでしょう。楽天から美馬学、ソフトバンクから福田秀平をFAで獲得し、元広島のジャクソン(ブルワーズ)と、ある程度は計算できるからね。ベテラン編集委員:助っ人に次いで、番記者の間では「31歳最強説」が話題になっているようだね。セ担当記者:昨季31歳を迎えた坂本勇人が、打率.312、40本塁打、94打点でキャリアハイの成績を残しました。編集委員:過去には同じ歳で“打撃の神様”と言われた川上哲治さんがキャリアハイの打率.377、たった6三振という好成績をマークしたし、イチローがメジャー最多安打記録の262安打を放ったのも31歳シーズンだった。デスク:今季は巨人の丸や、広島に残留した菊池涼介が31歳になる。去年までより波に乗ったら面白くなる。同じく31歳を迎えるメンツでは、去年まで燻っていた日本ハムの中田翔、正捕手への“返り咲き”を狙う巨人の小林誠司、ショートのレギュラーの座を小園海斗に脅かされた田中広輔にも奮起を期待したい。セ担当:個人的には、鳥谷敬にも再起のチャンスを与えてほしいのですが、獲得に乗り出す球団が現われるかどうか……。パ担当:復帰といえば、ソフトバンクの球団会長付き特別アドバイザーとして城島健司氏が古巣に戻ってきました。趣味の釣り番組を継続しながらのようですが。編集委員:球団としても苦渋の選択らしい。というのも、工藤(公康)監督は選手との軋轢や退任報道が出ているし、三冠王経験者の松中信彦も若手からの人望がないとかで、消去法で城島に白羽の矢がたったとか。デスク:釣り竿をノックバットに持ち替えさせるため、2年かけて説得するらしい。そんな話を聞いたら、他の候補にも奮起を期待したいね。※週刊ポスト2020年2月7日号
2020.02.01 07:37
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巨人の人脈勢力図 サカチョー組解体し「菅野派」が最大派閥
 2月に入るとプロ野球12球団は一斉にキャンプインする。番記者たちが紙面で書けない裏話を打ち明ける。セ担当記者:内海哲也(西武)の古巣・巨人では、自主トレの人脈勢力図が塗り変わりました。「内海組」や、坂本勇人と長野久義らの「サカチョー組」は解体し、「菅野派」が最大派閥になった。東海大の後輩・中川皓太や、鍬原拓也、直江大輔、宮國涼丞らが同行していました。スポーツ紙デスク:巨人は、FA戦線で惨敗してブルージェイズに移籍した山口俊の穴を埋められず、苦しいところだな。セ担当:既存戦力にハッパをかける意図なのか、何人かの選手の背番号を“出世”させました。増田大輝が「63」から「0」に、大城卓三も「46」から「24」に、戸郷翔征は「68」から「13」に変更されました。ベテラン編集委員:原監督は背番号をコロコロ変える印象だけど、その効果は疑問だな。OBの堀内恒夫氏もブログに「今年もなんだか変わる選手が多いようで」「記憶力が勝負のピッチャー出身と言えども、こうも変わるとついていけません」と書いて皮肉っていた(笑い)。セ担当記者:山口の代わりに先発の柱として期待がかかる新外国人投手・サンチェスや、ゲレーロに代わって獲得したメジャー通算88本塁打のパーラ(ナショナルズ)の活躍も未知数ですからね。※週刊ポスト2020年2月7日号
2020.01.31 07:38
東京五輪がもたらすプロ野球の大混乱、けっこうヤバい
東京五輪がもたらすプロ野球の大混乱、けっこうヤバい
 2月に入るとプロ野球12球団は一斉にキャンプイン。例年通りの光景だが、今年は何やら事情が違う。半年後の東京五輪のために、“特別シフト”が組まれ現場が戸惑っているのだ。その余波は思わぬところにまで広がって……。番記者たちが紙面で書けない裏話を打ち明ける。スポーツ紙デスクA:五輪イヤーの今季は、セ・パ両リーグとも変則スケジュールに振り回されそうだね。例年より10日も早い3月20日に開幕するし、ペナントは五輪期間中の7月21日から8月13日までの24日間が中断期間になる。セ担当記者B:それだけ空くと試合勘を取り戻すのはなかなか難しいし、ペナントレースの流れも変わる。阪神の矢野(燿大)監督は「前期・後期として戦う」と宣言しましたが、勝負は通年。そう上手くはいかないんじゃないですかね。ベテラン編集委員C:かつてパ・リーグでは前期・後期の2シーズン制が実施された。1974年、ロッテ監督の金田正一氏は“前期は捨てる”戦術をとった。後期に全力をかけて優勝したロッテは、前期優勝の阪急とのプレーオフに勝ち、中日との日本シリーズも制した。しかし、今じゃそんなやり方はできないからね。パ担当記者D:だけど、夏場に弱いチームは“休憩期間”が得られるので勝機が出てくるんじゃないですか。2017年の楽天は開幕から首位を突っ走り、7月時点で最大31の貯金を積み上げましたが、夏場に故障者が相次いでソフトバンクと西武に抜かれて3位に終わった。夏場を休めれば、優勝戦線も変わってくるはず。セ担当B:矢野監督は前期・後期というけど、阪神にはもともと本拠地・甲子園を高校野球に明け渡す「死のロード」がある。今年は五輪の影響で、甲子園の開催時期も後ろ倒し(8月10日開幕)となるため、阪神が甲子園に帰って来るのは9月1日。7月18日から約1か月半も本拠地を使えない。さらに、本拠地が五輪会場のDeNA、資材置き場になるヤクルトも1か月半の「死のロード」となる。パ担当D:日本ハムも札幌ドームが五輪サッカー会場となるため、6月23日から7月18日までホームを使えず、北海道、沖縄、東京、静岡など移動が多くなります。デスクA:チームもそうだが、記者も大変。各社の野球担当も五輪取材に回される。五輪期間中のプロ野球は、実戦感覚が薄れないように無観客で練習試合を行なう予定だそうだが、その取材も並行することになる。編集委員C:1964年の東京五輪では、オリンピック入社組と呼ばれる世代がいた。各社とも五輪に備えて採用人数を通常の3倍に増やして人員を確保したものだが、今のご時世では採用人数も増やせないからな(苦笑)。デスクA:実戦感覚という意味では、侍ジャパンに選ばれた選手は緊張感のある試合に出続けるので有利かも。ただ、シーズンとは試合球が違うので、投手は感覚が狂ってしまう可能性もある。セ担当B:最大の懸念はケガで、多くの選手を送り込むと見られる巨人の原(辰徳)監督も心配しているようです。エースの菅野智之や坂本勇人、丸佳浩ら主力を“本当は五輪に出したくない”というのが本音でしょうね。※週刊ポスト2020年2月7日号
2020.01.29 07:37
侍ジャパン稲葉監督の「指笛」 審判団の心象悪化に懸念の声
侍ジャパン稲葉監督の「指笛」 審判団の心象悪化に懸念の声
 3連勝で国際大会「世界野球WBSCプレミア12」の1次ラウンド首位通過を決めた侍ジャパン。四番・鈴木誠也が2打席連続本塁打を放つなど打線は絶好調。投手陣も盤石で、11日から日本で始まるスーパーラウンド(2次ラウンド)へ弾みをつけた。代表チームを率いる稲葉篤紀・監督への評価もうなぎ登りだ。「短期決戦となる国際大会では、選手の好不調の見極めが何より大切。稲葉監督は、勝負所で次々と手を打って流れを引き寄せた」(スポーツ紙記者) 象徴的だったのが、初戦となったベネズエラ戦(5日)の逆転勝利を引き寄せた終盤の采配だろう。 2点のビハインドで迎えた8回。1死満塁のチャンスで、それまで4打席ノーヒットと当たりのなかった一番打者の坂本勇人(巨人)に代え、山田哲人(ヤクルト)を代打に送ったのだ。山田はあわや満塁弾という大ファールをレフトポール際に打った後、落ち着いて押し出しの死球を選んだ。ここで一気に試合の流れが変わり、侍ジャパンは一挙6点を奪って勝ち越しに成功した。 しかし、この名采配に意外なところで“物言い”がついた。稲葉監督は代打・山田を球審に告げる際、口に両指をくわえ、指笛を鳴らして主審を呼びつけ、ジェスチャーだけで申告したのだ。別のスポーツ担当記者がこう懸念する。「選手の交代を告げる際は、監督が自ら球審のところまで出向いて申告するのが常識です。国際試合では考えられない行為だったようで、海外のメディアや、ベネズエラの選手たちも驚いていた様子でした。きっとアンパイアもいい気持ちではなかったのではないか。国際試合では審判団の心象を損なうと不利になることが少なくない。これがスーパーラウンドの大事な局面で影響しなければいいが……」 プレミア12の前身であるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の第1回大会(2006年)では、2次ラウンドで日本とアメリカが対戦。同点の8回、日本が犠牲フライで1点を勝ち越したと思われたが、米国が「三塁走者の離塁が早い」と球審に抗議し、判定が覆った。その後、日本はアメリカにサヨナラ負けを喫した。 当時の侍ジャパンの王貞治監督は「野球の母国のアメリカでこんなことがあってはならない」と激怒し、「世紀の誤審」と報じられた。 にわかには信じられないことが起こるのが国際大会。ふとしたことから足下をすくわれかねない。稲葉監督はベネズエラ戦を振り返った際に「(指笛は)良くないことなのでやめようと思います」と語っていたが、念には念を入れて「国際試合のマナー」にも気を配ったほうがよさそうだ。
2019.11.11 14:05
今オフもFA補強を狙う巨人、プロテクトから外れるのは誰?
今オフもFA補強を狙う巨人、プロテクトから外れるのは誰?
 今年のプロ野球は日本シリーズでパ・リーグ2位のソフトバンクがセ・リーグ1位の巨人を倒して、日本一に輝いた。それから1週間も経たないうちにFA(フリーエージェント)戦線へと話題が移っている。毎年のように、FAで名乗りを上げる巨人は、ロッテ・鈴木大地、楽天・美馬学の獲得に乗り出す意向を示している。野球担当記者が話す。「阿部慎之助の引退などもあって層の薄くなった巨人は、内野ならどこでも守れる鈴木大地は是が非でも欲しい選手でしょう。外国人選手は計算が立ちにくいし、日本シリーズで若手の経験不足も露呈した。彼らが本当にレギュラーを張れる選手なら、鈴木大地との競争に勝てるはずです。かつては、落合博満や広澤克実、清原和博と他球団の4番が移籍してきて、居場所を失った若手選手もいましたが、その時とはワケが違うと思います」(以下同) 鈴木は2年目の2013年から今年まで7年連続140試合以上に出場し、うち5回は全試合出場を果たしている。「『うまい選手はいらない、強い選手がほしい』と公言する原辰徳監督にとって、理想の選手の一人でしょう。今年、切り込み隊長として期待した吉川尚輝は開幕早々、ケガで離脱。セカンドは吉川尚のほかに若林晃弘、山本泰寛、田中俊太、増田大輝、吉川大幾と6選手がスタメンに名を連ねましたが、決め手に欠けた。ショートの坂本勇人も腰に爆弾を抱えていますから、内野をどこでも守れる鈴木大地は巨人にとって貴重な戦力になります」 楽天の美馬学は2013年、巨人との日本シリーズでMVPを獲得している。今期の推定年俸は6500万円で、人的補償が必要なBランクとみられているが……。「今年1年間ローテーションを守り、過去4年で30勝を挙げている実績は魅力でしょう。日本シリーズでルーキーの高橋優貴や戸郷翔征が投げたように、巨人の投手陣の層は決して厚くない。補強に走る気持ちはわかります。 とはいえ、かつてFAで西武から獲得した野上亮磨が思うような活躍ができていない現状もある。美馬にしても楽天時代のように活躍できるかどうかは未知数です。プロテクトできない選手の伸びしろを考えた上で獲得するかどうか熟考すべきでしょう」 野上の人的補償で西武に移籍した高木勇人は結果を残せず、今年限りで自由契約になったが、過去に巨人から人的補償で出て行った選手が活躍するケースもある。2012年、村田修一の代わりにDeNAに渡った藤井秀悟はチーム2位の7勝を挙げた。最も活躍したのは、2014年に大竹寛の代わりに広島に移った一岡竜司だろう。その年に31試合に登板し、防御率0.58と好成績を残し、2016年からの広島の3連覇に中継ぎとして大きく貢献した。他にも2017年に山口俊の代わりにDeNAに行った平良拳太郎は昨年、今年と2年連続5勝を挙げ、先発の一角に食い込もうとしている。 一岡という開花直前の若手を失った反省を踏まえて内海哲也、長野久義というベテランをプロテクトから外した昨年、西武と広島に持っていかれ、内外から疑問の声が挙がったという苦い経験もある。「たしかに2人は今年活躍できませんでしたが、生え抜きのベテランを失うことはファン離れにも繋がるし、フロントもできるだけ避けたいと思っているでしょう。昨年の例があるため、今年は知名度の高い選手を守りにいきたくなる。ただ、澤村拓一のようなベテランをプロテクトすれば、伸び盛りの若手全員を守れるわけではなくなる」 仮に巨人が鈴木大地と美馬を獲れば、人的補償で2人の選手を失う可能性がある。他球団が獲得したくなるような選手で、プロテクトを外れそうなのは誰か。「開幕投手経験がありながら伸び悩んでいる宮國椋丞は、来年28歳を迎えますし、現在の投手陣を見ると、プロテクトから外れる可能性は考えられる。また、今年のシーズン途中に日本ハムから獲得した藤岡貴裕は生え抜きではないうえに、30歳という年齢もあるので、どう評価されるか。移籍後、藤岡は1軍登板こそなかったが、ファームでは4勝を挙げ、安定感のある投球を見せていました。若手とは言えない年齢ですが、野村祐輔(広島)、菅野智之(巨人)とともに『大学ビッグ3』と呼ばれた逸材が開花する可能性もないとは言えない」 今年、活躍の場が少なかった選手たちの伸びしろとFA選手の力量を、総合的に考えた上でどう判断するかがポイントとなる。「過去の人的補償で、巨人のファームには他球団に行けば、十分戦力になる投手が沢山いると証明されている。美馬が山口俊のように先発の格になってくれれば申し分ないですが、年5~6勝しか挙げられない可能性もある。その場合、人的補償で選手を失うリスクも考える必要があるでしょう。美馬は来年34歳で、あと何年、先発ローテーションを守れるかわからない。FAに頼るのではなく、高田萌生などこれから伸びそうな若手に期待するという選択肢もあります」 毎年のようにFAで戦力補強を狙う巨人だが、そこには人的補償という厄介な問題がついてまわるようだ。
2019.10.30 08:04

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