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原発近くで1か月待機の自衛隊消防部隊「待機の意味あった」

 SAPIOは東日本大震災と闘う自衛官とその家族、OBたち120名に対して取材を敢行した。ここにあるのは、日本人が忘れてはいけない「3.11後」を支えた人々の「奮闘の記録」である。今回は1か月以上「待機」を続けた原発冷却隊の知られざる闘いを紹介する。

 * * *
 福島第一原発に自衛隊が放水したのは、3月17~21日のこと。その後は東京電力が調達したアームの長いコンクリートポンプ車、通称“キリン”で放水を続けたが、実はその裏で、陸海空で混成された自衛隊の消防チームが、現場近くで1か月以上も「待機」を続けていた。

 参加した陸自隊員が語る。

「東京消防庁のハイパーレスキュー隊が去って“キリン”が放水を続けている間も、Jヴィレッジで5月始めまで待機をしていました。大きな余震があると、すぐに向かう準備をする。しかし、特に現場で変化がないと分かると、戻ってくる。その繰り返しでした。中には、“俺たち、ここにいるけど本当に役に立ってるのかな……”と感じる隊員もいたでしょう」

 毎日、被曝覚悟で緊急出動を繰り返すプレッシャー。しかし、実際の出番はない。

「それでも、私はそこにいる意味があったと思います。誰も経験したことのない原発事故の前線基地には、“最後に頼るべき手段”としての自衛隊が、ずっと待機している。その安心感を与えられるだけでも、『待機』する意味があるのです」

 大メディアには報じられない「知られざる闘い」がそこにはあった。

※SAPIO2011年8月17日・24日号

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