国際情報

辛亥革命100年の中国 おばあちゃん顔の“黄河の娘”騒動勃発

今年辛亥革命100周年を迎える中国で、騒動が持ち上がっている。記念に建設される、ビル8階の高さの人物像が、ある人物に似ていて、これは偶像崇拝につながるというのだ。いまさら、取り壊すこともできないし……。ジャーナリストの富坂聰氏が報告する。

* * *
いま、中国の一部でちょっと不思議な水かけ論が話題となっている。

「これはどう見ても宋慶齢じゃないか!」「いえ、これは“黄河の娘”です」

問題の発端は河南宋慶齢基金会(=基金会)が今年辛亥革命100周年を迎えることを記念して建設を進めた大きな人物像である。河南省の黄河のほとりに建てられたこの像が、どう見ても孫文夫人の宋慶齢に見えることから物議をかもしたのである。

辛亥革命を起こした孫文といえば中国からも台湾からも尊敬される国父として知られる民族の英雄だが、個人崇拝につながる像の建設となれば政治的にも微妙な問題になりかねないのだ。

基金会としてみればこれが政治問題になるとは思っていなかったのかもしれない。

問題は「像が問題だ」と言われても、これがとにかく大き過ぎることだ。高さは8階建てのビルと同じで広さは800平方メートルもあるのだ。これをいまさら取り壊すとなると大変な作業だ。そこで登場したのが、「これは宋慶齢ではありません。あくまで“黄河の娘”です」と言い張る戦法なのだ。

もう像は表情も完成し、どう見ても“黄河の娘”というよりおばあちゃんなのもご愛敬というわけだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ロサンゼルスから帰国したKing&Princeの永瀬廉
《寒いのに素足にサンダルで…》キンプリ・永瀬廉、“全身ブラック”姿で羽田空港に降り立ち周囲騒然【紅白出場へ】
NEWSポストセブン
騒動から約2ヶ月が経過
《「もう二度と行かねえ」投稿から2ヶ月》埼玉県の人気ラーメン店が“炎上”…店主が明かした投稿者A氏への“本音”と現在「客足は変わっていません」
NEWSポストセブン
自宅前には花が手向けられていた(本人のインスタグラムより)
「『子どもは旦那さんに任せましょう』と警察から言われたと…」車椅子インフルエンサー・鈴木沙月容疑者の知人が明かした「犯行前日のSOS」とは《親権めぐり0歳児刺殺》
NEWSポストセブン
10月31日、イベントに参加していた小栗旬
深夜の港区に“とんでもないヒゲの山田孝之”が…イベント打ち上げで小栗旬、三浦翔平らに囲まれた意外な「最年少女性」の存在《「赤西軍団」の一部が集結》
NEWSポストセブン
スシローで起きたある配信者の迷惑行為が問題視されている(HP/読者提供)
《全身タトゥー男がガリ直食い》迷惑配信でスシローに警察が出動 運営元は「警察にご相談したことも事実です」
NEWSポストセブン
「武蔵陵墓地」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月10日、JMPA)
《初の外国公式訪問を報告》愛子さまの参拝スタイルは美智子さまから“受け継がれた”エレガントなケープデザイン スタンドカラーでシャープな印象に
NEWSポストセブン
モデルで女優のKoki,
《9頭身のラインがクッキリ》Koki,が撮影打ち上げの夜にタイトジーンズで“名残惜しげなハグ”…2027年公開の映画ではラウールと共演
NEWSポストセブン
2025年九州場所
《デヴィ夫人はマス席だったが…》九州場所の向正面に「溜席の着物美人」が姿を見せる 四股名入りの「ジェラートピケ浴衣地ワンピース女性」も登場 チケット不足のなか15日間の観戦をどう続けるかが注目
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
「『あまり外に出られない。ごめんね』と…」”普通の主婦”だった安福久美子容疑者の「26年間の隠伏での変化」、知人は「普段どおりの生活が“透明人間”になる手段だったのか…」《名古屋主婦殺人》
NEWSポストセブン
「第44回全国豊かな海づくり大会」に出席された(2025年11月9日、撮影/JMPA)
《海づくり大会ご出席》皇后雅子さま、毎年恒例の“海”コーデ 今年はエメラルドブルーのセットアップをお召しに 白が爽やかさを演出し、装飾のブレードでメリハリをつける
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《中村橋之助が婚約発表》三田寛子が元乃木坂46・能條愛未に伝えた「安心しなさい」の意味…夫・芝翫の不倫報道でも揺るがなかった“家族としての思い”
NEWSポストセブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、筑波大学の学園祭を満喫 ご学友と会場を回り、写真撮影の依頼にも快く応対 深い時間までファミレスでおしゃべりに興じ、自転車で颯爽と帰宅 
女性セブン