芸能

NHK有働アナ「浮き足立つ」を誤用して神妙にお詫びした瞬間

 有働由美子アナが司会を務めるNHKの情報番組『あさイチ』で、「日本語の誤用」という公共放送らしからぬ騒動が起きた。
 
 10月23日の放送では、窮屈なヒールを履いたりすることで足の人差し指や中指が靴底から浮いてしまう「浮き指」を特集した。番組では、この言葉にちなんで「浮き足立った話」を視聴者からファックスで募集したのだが、それが蛇足だった。
 
「クライマックスシリーズで中日3連勝、中日ファンの私はまさに浮き足立っていました」とのファックスが届くなど、“ウキウキして落ち着かない”エピソードが次々と紹介されたのだが、視聴者からの1枚のファックスでスタジオの空気が凍りつく。BGMが突如無音になり、有働アナが神妙な面持ちで、こう告げた。
 
「訂正がございまして……こんなご指摘を頂きました。『浮き足立つ、の正しい意味は恐れや不安を感じて逃げ腰になる、落ち着きがなくなるという意味なんですよ』……私のマイ辞書にも、そのように書いております」
 
 ざわつくスタジオ。すかさずゲストの水道橋博士から、
 
「日本語の誤用じゃない? NHKがオープニングから、ずっとそれやってたの?」
 
 と他人事のようなツッコミが入り、有働アナが「私もアナウンサーとして、どうしようかと大変ショック。大変失礼いたしました」と神妙に詫びる事態になった。
 
 有働アナの動揺はなおも収まらず、進行を忘れ「次何だっけ?」と聞くわ、「スゴ技Q」というコーナーのフリップの「Q」の文字を逆さにしてテレビに映すわと、ベテランアナとは思えぬ浮き足立ったミスを連発。彼女が呼びかけるはずのキャスターの名前を忘れ、1人モニターに寄りカンペを確認しに行くと、スタジオは失笑に包まれた。
 
 NHK広報局は、「事前にスタッフが広辞苑で調べ、現代では本来の意味から離れ『期待で気分が集中できなくなる』という意味に転用されていることを確認していました」と弁明するが、番組プロデューサーは「二度と浮き足立たないようにします」と、正しい意味合いでコメントしてくれた。

※週刊ポスト2012年11月9日号

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