スポーツ

村田諒太 2戦目をクリアすれば2月にマカオで第3戦の計画も

ラスベガスの名門ジムで合宿を行なった村田諒太

 12月6日にプロ2戦目に挑むプロボクサー・村田諒太(27)。その直前に行なわれた部アメリカ合宿に、ボクシングカメラマン・福田直樹氏が密着した。合宿先であるラスベガスの名門ジム(かつてシュガー・レイ・レナードやフロイド・メイウェザーも汗を流した)では、名伯楽イスマエル・サラスの指導を受け、強豪スパーリング・パートナーにも恵まれていた。

 * * *
 恵まれた環境なのは間違いないが、これらはもちろん、村田自身が努力と才能、実績で勝ち取ったものだ。それにしても、ここまでの中量級スター候補が日本からよくぞ出てきたものである。ボクシングを少しでも知っている人なら、五輪の金メダル、しかもミドル級での優勝がいかにとんでもない偉業か分かると思う。

 その栄誉に裏付けられた分厚い攻撃力、強い右ストレートが村田の魅力だが、それだけではない。ルックスが素晴らしく、並外れた探究心がある。サービス精神にも優れている。日本ボクシング史上最大のルーキーであるのは、もとより疑いようがない。だからこそ米国最大手のプロモーション、トップランク社がデビュー前に契約(国外ファイト限定で、帝拳プロモーションと共同プロモート)を結ぶという異例の行動を見せたわけである。

 あえて不安な部分を探すなら、アマチュア時代、そしてデビュー戦で経験していない長丁場の戦いにどう対応するかといったことぐらいだろうか。しかし、そんな心配もハードトレーニングを通して着実に取り除かれている印象だ。

「6ラウンドのスパーリングが短く感じるようになってきました」という頼もしい言葉が、本人からも出ているし、もともと村田の体力はボクサーの中でも群を抜いている。

 ラスベガス郊外で行なっているロードワークにも同行させてもらったが、どこまでも続く大自然の急勾配を、一気に駆け上がっていく持続力とスピードは信じられないほど。ペース配分次第では、世界戦のフルラウンドである12回を、しっかりこなせるようになれるはずだ。いくら見方を変えても、結局は褒め言葉ばかりになってしまうが、本当なのだからしかたがない。

関連キーワード

トピックス

石破茂・首相の退陣を求めているのは誰か(時事通信フォト)
自民党内で広がる“石破おろし”の陰で暗躍する旧安倍派4人衆 大臣手形をバラ撒いて多数派工作、次期政権の“入閣リスト”も流れる事態に
週刊ポスト
1999年、夏の甲子園に出場した芸人・とにかく明るい安村(公式HPより)
【私と甲子園】1999年夏出場のとにかく明るい安村 雪が降りしきる母校のグラウンドで練習に明け暮れた日々「甲子園を目指すためだけに高校に通った」 
女性セブン
クマ外傷の専門書が出版された(画像はgetty image、右は中永氏提供)
《クマは鋭い爪と強い腕力で顔をえぐる》専門家が明かすクマ被害のあまりに壮絶な医療現場「顔面中央部を上唇にかけて剥ぎ取られ、鼻がとれた状態」
NEWSポストセブン
小島瑠璃子(時事通信フォト)
《亡き夫の“遺産”と向き合う》小島瑠璃子、サウナ事業を継ぎながら歩む「女性社長」「母」としての道…芸能界復帰にも“後ろ向きではない”との証言も
NEWSポストセブン
ジャーナリストの西谷格氏が新疆ウイグル自治区の様子をレポート(本人撮影)
《新疆ウイグル自治区潜入ルポ》現地の人が徹底的に避ける「強制収容所」の話題 ある女性は「夫は5年前に『学習するところ』に連れて行かれ亡くなりました」
週刊ポスト
会見で出場辞退を発表した広陵高校・堀正和校長
《海外でも”いじめスキャンダル”と波紋》広陵高校「説明会で質問なし」に見え隠れする「進路問題」 ”監督の思し召し”が進学先まで左右する強豪校の実態「有力大学の推薦枠は完全な椅子取りゲーム」 
NEWSポストセブン
起訴に関する言及を拒否した大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平、ハワイ高級リゾート開発を巡って訴えられる 通訳の次は代理人…サポートするはずの人物による“裏切りの連鎖” 
女性セブン
スキンヘッドで裸芸を得意とした井手らっきょさん
《僕、今は1人です》熊本移住7年の井手らっきょ(65)、長年連れ添った年上妻との離婚を告白「このまま何かあったら…」就寝時に不安になることも
NEWSポストセブン
暴力問題で甲子園出場を辞退した広陵高校の中井哲之監督と会見を開いた堀正和校長
《広陵高校、暴力問題で甲子園出場辞退》高校野球でのトラブル報告は「年間1000件以上」でも高野連は“あくまで受け身” 処分に消極的な体質が招いた最悪の結果 
女性セブン
お仏壇のはせがわ2代目しあわせ少女の
《おててのシワとシワを合わせて、な~む~》当時5歳の少女本人が明かしたCM出演オーディションを受けた意外な理由、思春期には「“仏壇”というあだ名で冷やかされ…」
NEWSポストセブン
広陵野球部・中井哲之監督
【広陵野球部・被害生徒の父親が告発】「その言葉に耐えられず自主退学を決めました」中井監督から投げかけられた“最もショックな言葉” 高校側は「事実であるとは把握しておりません」と回答
週刊ポスト
薬物で何度も刑務所の中に入った田代まさし氏(68)
《志村けんさんのアドバイスも…》覚醒剤で逮捕5回の田代まさし氏、師匠・志村さんの努力によぎった絶望と「薬に近づいた瞬間」
NEWSポストセブン