ライフ

英語の商談で日本人は主語を「You」にしがちなため失敗する

 英語で誰かに何かをして欲しい時、命令文の冒頭に「Please」を付ければ丁寧になると思っている人は多いのではないか。ところが、そうした学校で習った言い方はネイティブにとっては上から目線で命令された印象になるという。

 新刊『大前研一の今日から使える英語』(小学館)を監修した経営コンサルタント・大前研一氏は「『You』ではなく『I』を主語にして自分の希望を語り、決めるプロセスに相手を参加させればうまくコミュニケーションできる」と指摘する。以下、大前氏がビジネスの現場での英語表現について解説する。

 * * *
 さほど親しくない相手に英語で「それはやめてくれ」と言いたい場合、どんな表現をすればいいか? 学校で習ったように和文英訳して「Stop it」なんて言ったら、たぶん相手は「お前にそんなふうに命令される筋合いはない」と怒って喧嘩になるだろう。「Don’t do it」と言っても相手は傷つく。丁寧な言い方にしようとしてpleaseを付け加えても同じことだ。

 私が考える最も好ましい表現は「I wouldn’t do it」。「私があなたの立場だったら、やらないと思いますけれど……」という婉曲的なニュアンスを含んだ言い方だ。余談になるが、女性が男性の誘いを断わる時も、ストレートに「Don’t do it」と言ったら男性は傷つく。この場合は「Not today」(今日はダメ)とやんわりかわす。それが男性のプライドを慮(おもんぱか)った“正しい断わり方”なのだ。

 また、「このレポートを水曜日までに提出してほしい」と部下に指示する時も和文英訳で「Please turn in this report by Wednesday」という言い方をする人が多いと思う。これもグローバルビジネスの現場では上から目線の命令口調に聞こえてしまう。こんな場合は「If it’s possible, I would like to see this report by Wednesday」と、やはり「I」を主語にして「できれば、私はこのリポートを水曜日までに見たいんだけれど」という遠回しの言い方をすべきである。

関連記事

トピックス

ハワイ別荘の裁判が長期化している(Instagram/時事通信フォト)
《大谷翔平のハワイ高級リゾート裁判が長期化》次回審理は来年2月のキャンプ中…原告側の要求が認められれば「ファミリーや家族との関係を暴露される」可能性も
NEWSポストセブン
今年6月に行われたソウル中心部でのデモの様子(共同通信社)
《韓国・過激なプラカードで反中》「習近平アウト」「中国共産党を拒否せよ!」20〜30代の「愛国青年」が集結する“China Out!デモ”の実態
NEWSポストセブン
裁判所に移されたボニー(時事通信フォト)
《裁判所で不敵な笑みを浮かべて…》性的コンテンツ撮影の疑いで拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26)が“国外追放”寸前の状態に
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《自宅でしっぽりオフシーズン》大谷翔平と真美子さんが愛する“ケータリング寿司” 世界的シェフに見出す理想の夫婦像
NEWSポストセブン
山上徹也被告が法廷で語った“複雑な心境”とは
「迷惑になるので…」山上徹也被告が事件の直前「自民党と維新の議員」に期日前投票していた理由…語られた安倍元首相への“複雑な感情”【銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
アメリカの人気女優ジェナ・オルテガ(23)(時事通信フォト)
「幼い頃の自分が汚された画像が…」「勝手に広告として使われた」 米・人気女優が被害に遭った“ディープフェイク騒動”《「AIやで、きもすぎ」あいみょんも被害に苦言》
NEWSポストセブン
お騒がせインフルエンサーのボニー・ブルー(時事通信フォト)
《潤滑ジェルや避妊具が押収されて…》バリ島で現地警察に拘束された英・金髪美女インフルエンサー(26) 撮影スタジオでは19歳の若者らも一緒だった
NEWSポストセブン
山上徹也被告が語った「安倍首相への思い」とは
「深く考えないようにしていた」山上徹也被告が「安倍元首相を支持」していた理由…法廷で語られた「政治スタンスと本音」【銃撃事件公判】
NEWSポストセブン
不同意性交と住居侵入の疑いでカンボジア国籍の土木作業員、パット・トラ容疑者(24)が逮捕された(写真はサンプルです)
《クローゼットに潜んで面識ない50代女性に…》不同意性交で逮捕されたカンボジア人の同僚が語る「7人で暮らしていたけど彼だけ彼女がいなかった」【東京・あきる野】
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(Instagramより)
「球場では見かけなかった…」山本由伸と“熱愛説”のモデル・Niki、バースデーの席にうつりこんだ“別のスポーツ”の存在【インスタでは圧巻の美脚を披露】
NEWSポストセブン
モンゴル訪問時の写真をご覧になる天皇皇后両陛下(写真/宮内庁提供 ) 
【祝・62才】皇后・雅子さま、幸せあふれる誕生日 ご家族と愛犬が揃った記念写真ほか、気品に満ちたお姿で振り返るバースデー 
女性セブン
村上迦楼羅容疑者(27)のルーツは地元の不良グループだった(読者提供/本人SNS)
《型落ちレクサスと中古ブランドを自慢》トクリュウ指示役・村上迦楼羅(かるら)容疑者の悪事のルーツは「改造バイクに万引き、未成年飲酒…十数人の不良グループ」
NEWSポストセブン