ライフ

高学歴の女性が抱える交際相手男性レベルにまつわるジレンマ

 女性の大学進学率は2012年度には45%を超え、今年の東大入学者に占める女性の割合は約19%と高学歴女性は増加する一方だ。しかし、高学歴女性であるがゆえの苦労も多い。恋愛でも置かれた状況は決して楽なものではない。

「私がいまだに独身なのはこの学歴のせいかもしれない」と言うのは、国立大の大学院を出て研究者になったK子さん(仮名・42才)だ。

「昔から、つきあう男の人に『オレはK子に敵わない』『一緒にいると自分が惨めになる』と言われてフラれ続けてきました。田舎の短大を出た妹には縁談話がきて卒業してすぐに開業医と結婚しましたが、私にはいい縁談話は回ってこない。

 どうやら私の学歴を見てみんな断るみたいです。合コンに行って大学名を言うと『すごい、おれなんかと違う世界の人だね』と言われることもあって、恋愛対象として見られてないのがわかる。まぁ私も三流大卒の男はちょっと嫌かな(笑い)」

 実際に大卒女性の未婚率は年々上昇していて、婚活市場でも厳しい局面に立たされている。

「男性の中には『自分より学歴が高い人はイヤだ』という人は少なくない」と明かすのは結婚相談所フィオーレ代表取締役の吉末育宏さんだ。

「昔に比べて女性の大学進学率が高くなっていることで必然的に高学歴女性の相談者は増えています。また、高学歴女性を避ける男性は少なくないですが、女性側も『自分と同じくらいかそれ以上』という条件を出すかたが多いです。彼女たちは決して不相応な高望みをしているわけではないのですが、元のレベルが高いので同じくらいの人といわれても対象者が少ないのです」

 国立大卒で留学経験もあるT子さん(仮名・31才)は3年前に元彼と別れてから彼氏がいない。それというのも別れた理由がトラウマとなっているからだ。

「つきあっていた彼氏は三流大卒のやさしい人で、私は彼の大学なんて気にしていませんでした。3年間つきあってそろそろ結婚かなと思っていたら、職場で高卒の女と浮気でデキちゃった。別れるときに『あの子はオレが幸せにしないとダメだけど、T子はオレがいなくてもひとりで生きていける女だから』とマンガのようなセリフを吐かれました。

 どうやら、彼が何を言っても『何でも知っていてすごい~』と持ち上げられてうれしかったらしいです。悲しいかな私は彼より物知りです。彼が自慢げに言うことに対して間違いを指摘することさえありましたから…」

 早稲田大学教授で恋愛学を教える森川友義さんが、なぜ高学歴女性が結婚できないのか理由を分析する。

「女性には今の自分が最低ラインと考えて、男性に自分より上を求める『ステップアップ思考』があります。身長は自分より高くて学歴も年収も自分と同じかそれ以上を願う。

 しかし、身長172cm以上、有名大学卒で年収は500万円以上といった超優良物件男はそうそういない。いたとしても男性側の思考としては女性の学歴だけでは魅力を感じません。過酷な大学入試を勝ち抜いてきた高学歴女性の性格は負けず嫌いで強くて、独立心が旺盛。それでは男性側にストレスが溜まってしまいます」

※女性セブン2014年10月9日号

関連記事

トピックス

会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《極秘出産が判明》小室眞子さんが夫・圭さんと“イタリア製チャイルドシート付ベビーカー”で思い描く「家族3人の新しい暮らし」
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《木漏れ日の親子スリーショット》小室眞子さん出産で圭さんが見せた“パパモード”と、“大容量マザーズバッグ”「夫婦で代わりばんこにベビーカーを押していた」
NEWSポストセブン
ホームランを放ち、観客席の一角に笑みを見せた大谷翔平(写真/アフロ)
大谷翔平“母の顔にボカシ”騒動 第一子誕生で新たな局面…「真美子さんの教育方針を尊重して“口出し”はしない」絶妙な嫁姑関係
女性セブン
六代目体制は20年を迎え、七代目への関心も高まる。写真は「山口組新報」最新号に掲載された司忍組長
《司忍組長の「山口組200年構想」》竹内新若頭による「急速な組織の若返り」と神戸山口組では「自宅差し押さえ」の“踏み絵”【終結宣言の余波】
NEWSポストセブン
1985年、初の日本一は思い出深いと石坂浩二さんは振り返る(写真/共同通信社)
《阪神ファン歴70数年》石坂浩二が語る“猛虎愛”生粋の東京人が虎党になったきっかけ「一番の魅力は“粋”を感じさせてくれるところなんです」
週刊ポスト
第1子を出産した真美子さんと大谷(/時事通信フォト)
《母と2人で異国の子育て》真美子さんを支える「幼少期から大好きだったディズニーソング」…セーラームーン並みにテンションがアガる好きな曲「大谷に“布教”したんじゃ?」
NEWSポストセブン
俳優・北村総一朗さん
《今年90歳の『踊る大捜査線』湾岸署署長》俳優・北村総一朗が語った22歳年下夫人への感謝「人生最大の不幸が戦争体験なら、人生最大の幸せは妻と出会ったこと」
NEWSポストセブン
漫才賞レース『THE SECOND』で躍動(c)フジテレビ
「お、お、おさむちゃんでーす!」漫才ブームから40年超で再爆発「ザ・ぼんち」の凄さ ノンスタ石田「名前を言っただけで笑いを取れる芸人なんて他にどれだけいます?」
週刊ポスト
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
「よだれを垂らして普通の状態ではなかった」レーサム創業者“薬物漬け性パーティー”が露呈した「緊迫の瞬間」〈田中剛容疑者、奥本美穂容疑者、小西木菜容疑者が逮捕〉
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で「虫が大量発生」という新たなトラブルが勃発(写真/読者提供)
《万博で「虫」大量発生…正体は》「キャー!」関西万博に響いた若い女性の悲鳴、専門家が解説する「一度羽化したユスリカの早期駆除は現実的でない」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《美女をあてがうスカウトの“恐ろしい手練手管”》有名国立大学に通う小西木菜容疑者(21)が“薬物漬けパーティー”に堕ちるまで〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者と逮捕〉
NEWSポストセブン
前田健太と早穂夫人(共同通信社)
《私は帰国することになりました》前田健太投手が米国残留を決断…別居中の元女子アナ妻がインスタで明かしていた「夫婦関係」
NEWSポストセブン