芸能

BS・CSのゴールデン帯総視聴率 NHK、フジ、TBS超える日も

 首都圏の場合、元々テレビのチャンネルは、NHK、NHK Eテレ(教育テレビ)、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京の7つに限られていた。しかし、1987年のNHK-BS放送の開始を皮切りに、1989年にはNHK-BS2、1991年には日本初のペイテレビとなるWOWOWの本放送が始まり、チャンネル数が増加。

 その後も、スカパーなどの参入や民放各局のBS放送なども加わり、2000年代に入ると、「多チャンネル時代」といわれるようになった。2011年7月からは地上デジタル放送が開始され、各家庭で気軽にBSを楽しめるようになった。

 BS・CS各番組の視聴率は、公には発表されていない。しかし、最近急激に数字を伸ばしているという。テレビ局関係者が話す。

「ビデオリサーチが算出している視聴率には、全日帯、ゴールデン帯、プライム帯における各局の平均が出ます。NHKや日本テレビなどが並ぶなかに、【その他】という項目があります。これは、地上波以外の総視聴率、つまりBSやCSを見ている人の数字と考えていいでしょう。

 実は最近、この視聴率が大きく上がっています。たとえば、8月はゴールデン帯で、3回も【その他】が10%を超えました。8月5日は10.1%で、日本テレビ12.8%、NHK12.6%、テレビ朝日10.9%に次ぐ4番目につけています。テレビ東京7.7%、TBS6.7%、フジテレビ6.6%を大きく上回る数字です。19日には10.4%を記録。日本テレビの11.1%、テレビ朝日の10.7%に次ぐ3位につけました。9%台は頻繁に出ており、テレ東はもちろん、フジやTBSを抜く日は珍しくありません」

 民放のBS放送は、2000年12月の開局当初は「テレビショッピングばかりでお荷物」とまでいわれていたが、近年はオリジナル番組に力を入れ、ゴールデン帯には大人がゆったり観られると評判の旅番組などが並んでいる。CSに目を向けても、プロ野球中継や懐かしの名番組の再放送などニーズに合ったコンテンツが充実している。

「10年くらい前まで【その他】のゴールデン帯視聴率は4~5%台でした。それが、2010年前後には7%台に上がり、いまや10%を超える日が月に数回も出てくるようになった。地デジ化前は、BSが映らない家もたくさんありました。でも、いまや地上波とBSには何の違いもない。視聴者からすれば、チャンネルのボタン1つで、自分の好きな番組を選択できるわけです。

 とはいえ、【その他】視聴率の上昇は、各局とも大きな悩みです。BSの視聴率が上がることは喜ばしいものの、地上波を食ってしまっては何にもならない。地上波の視聴率が下がれば、それだけ広告収入が減るわけですからね」(同前)

 多チャンネル化の余波を大きく受け始めた地上波放送。BS・CSの視聴者を呼び戻すコンテンツ作りが望まれている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン
水原一平とAさん(球団公式カメラマンのジョン・スーフー氏のInstagramより)
「妻と会えない空白をギャンブルで埋めて…」激太りの水原一平が明かしていた“伴侶への想い” 誘惑の多い刑務所で自らを律する「妻との約束」
NEWSポストセブン
都内の日本料理店から出てきた2人
《交際6年で初2ショット》サッカー日本代表・南野拓実、柳ゆり菜と“もはや夫婦”なカップルコーデ「結婚ブーム」で機運高まる
NEWSポストセブン
福井放送局時代から地元人気が高かった大谷舞風アナ(NHKの公式ホームページより)
《和久田麻由子アナが辿った“エースルート”を進む》NHK入局4年で東京に移動『おはよう日本』キャスターを務める大谷舞風アナにかかる期待
週刊ポスト
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
《豊田市19歳女性刺殺》「家族に紹介するほど自慢の彼女だったのに…」安藤陸人容疑者の祖母が30分間悲しみの激白「バイト先のスーパーで千愛礼さんと一緒だった」
NEWSポストセブン
緊急入院していた木村文乃(時事通信フォト)
《女優・木村文乃(37)が緊急入院していた》フジ初主演ドラマ撮影中にイベント急きょ欠席 所属事務所は「入院は事実です」
NEWSポストセブン
2023年7月から『スシロー』のCMに出演していた笑福亭鶴瓶
《スシローCMから消えた笑福亭鶴瓶》「広告契約は6月末で満了」中居正広氏の「BBQパーティー」余波で受けた“屈辱の広告写真削除”から5カ月、激怒の契約更新拒否
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長》東洋大卒記者が卒業証明書を取ってみると…「ものの30分で受け取れた」「代理人でも申請可能」
NEWSポストセブン
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン