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黒田復帰の広島 地元企業株上昇でクロダノミクスと呼ばれる

 スタートダッシュこそ叶わなかったものの、今年こそ悲願の優勝という思いで盛り上がる広島カープ。もちろんファンはまだまだ「優勝」を信じている。広島の街では大リーグから復帰した黒田博樹の背番号15にちなんだイチゴ味の真っ赤な“黒田ハイボール”が発売され、お好み焼き店には“黒田焼き”が出た。

 広島銀行が広島の成績と観客動員数に応じて金利を上乗せする「カープを応援しよう! 定期預金」を販売募集したところ、開幕前に予定の700億円に達して販売終了。

 黒田が初勝利した翌日の広島銀行の株価は15円高、広島電鉄も10円高、カープグッズを扱うイズミも65円高と経済効果が現われ、早くも「クロダノミクス」と呼ばれ始めている。

 経済効果については、シンクタンク「エネルギア総合研究所」が3月下旬に発表したレポート「広島東洋カープとマツダスタジアムの経済効果」によれば、広島が日本シリーズに出場すれば256億円に上るという。

 球場で黒田のユニフォームを着ていた40代の男性に話を聞くと興味深いコメントが返ってきた。

「広島が初優勝したのは1975年。黒田が生まれたのも1975年。初優勝から40年の時を経て、カープを優勝に導くためにマウンドに帰ってきたと信じています」

 ファンの気持ちは熱い。今年のカープはまだまだこれからだ。

※週刊ポスト2015年4月17日号

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