スポーツ

巨人OB森、金田、広岡氏らが小林誠司の育成方法について語る

 読売巨人軍の原辰徳監督は、キャンプ中に阿部慎之助は一塁へコンバートし捕手復帰は「99%ない」と明言し、阿部も捕手としての練習をまったくしていなかった。ところが、4月3日に早くもスタメンで「4番捕手・阿部慎之助」の名前があった。

 この変節にはプロ野球OBたちからも疑問の声が続出、巨人のV9時代を捕手として支え、のちに西武、横浜の監督を務めた森祇晶氏も捕手の難しさを知るだけに小林誠司の育成法に疑問を呈した。

「キャッチャーは守備の要です。神経を人一倍遣うポジションで、誰にでもできるわけではない。キャッチャーは打撃よりまず守りだと思います。今回、キャッチャーは阿部じゃないとダメだと監督が判断したとすれば、小林はショックですよ。期待されて入団し、将来の正捕手だと思った矢先にたった数試合で交代させられるんじゃ、納得できないだろうね。

 小林を育てるには経験を積ませるしかないのだし、それが1人の控え捕手の故障で白紙に戻ってしまうというのは考えられないですよ」

 金田正一氏も小林を評価している。

「肩もいいし、打撃も非凡なものを持っている。何より男前だ。人気も出るだろう。しかしリードはまだまだ幼稚だな。ちょこまか動きすぎるから、あれではピッチャーが落ち着いて投げられないよ。野村(克也)、森、古田(敦也)という歴代のいいキャッチャーは、どっしり構えて動かなかったものだ」

 巨人OBの広岡達朗氏も同意する。

「小林は肩もいいし、打撃もクセがなくていい。あとはコーチがマンツーマンで育てていけばいい。まだまだ勉強することがあり、今は“たまに試合に出してやればいい”レベル。それを主力で使えると進言したコーチに問題がある。小林に責任はない。

 でも、相川(亮二)はもうダメ。故障から回復しても使う必要はない。FAで来ておいて、ケガをした時点でクビですよ。ふざけている。まァ、それ以前に38歳という阿部より年寄りのキャッチャーを獲ってくる球団が間違っていますがね」

 今年は“新成”をスローガンに阿部のファーストコンバートをアピールしていた原監督。それも振り出しに戻り、スタメンには相変わらず井端弘和(39)や高橋由伸(40)の名が並ぶとすれば、新成も世代交代も早くも看板倒れだ。

※週刊ポスト2015年4月24日号

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン