国内

福島原発補償相談室 派遣オペレーターに時給の大幅ダウン提示

 福島第一原発事故に伴い、避難を余儀なくされた住民や損害を受けた企業への補償は、期間の延長が繰り返され、今なお続いている。6月17日には商工業者への新たな賠償の仕組みが決まり、賠償総額の見通しが6兆5000億円に達したばかりだ。

 そうした補償に関する問い合わせ先になっているのが「福島原子力補償相談室」のフリーダイヤルだ。電話口で対応するのは東電社員ではない。2011年4月28日付で相談室が設置された当初は東電社員が外部スタッフとともに電話対応にあたったが、現在ではコールセンターの運営は外部に業務委託され、派遣社員のオペレーターが電話を受けている。都内にある原発補償コールセンターで働く女性派遣社員Tさんが証言する。

「私たちの業務は精神的にかなりハードです。被災者の方から1~2時間にわたって罵声を浴び続けるのはよくあること。通話時間が5時間にも及び、ずっと謝り続けていた人もいました。しかも、補償内容は東電側の方針で日々変わります。毎日のように申し送り事項が配られ、内容を理解しておかなければなりません。

 それでも被災者の方々と向き合う重要な仕事だと思っていたから、やりがいを持って頑張ってきました。にもかかわらず会社側は今年1月、いきなり時給の大幅ダウンを突きつけてきたのです」

 証言者が働く都内のコールセンターはKDDIエボルバコールアドバンス(以下、KDDIエボルバ)が東電から業務委託を受けている。東電系列のビルの3フロアを使い、オペレーターが400人体制で対応にあたっている。

 KDDIエボルバがスタッフに配布した『時給評価制度導入のお知らせ』と題した1月27日付のペーパーがある。そこでは今年7月以降、時給制度の改定を行なうとしている。

関連キーワード

トピックス

岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン