モテ車を解説する「週刊ポスト」連載の「死ぬまで カーマニア宣言!」。今回は、快適装備がいかに重要なのかを、これまでにクルマを40台買ってきたフリーライター・清水草一氏(53)が解説する。
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日本にはまだまだ閉鎖的な部分があり、世間体上ガイシャは買えないという人も多い。それがたとえ38万円のド中古であっても、ベンツというだけで「高級外車を乗り回していた」と、悪事でも働いていたように報道されるのだから、まるで攘夷である。
そこで浮上するのがレクサスだ。レクサスはれっきとした国産車ながら、トヨタの高級車ブランドとして、その地位を確立しつつある。国産車でも高級なら美女に効くのか?
それを実地検証するために、今回はモデルの智美ちゃんを、中型SUV(スポーツ多目的車)のNX300h(492万円~)に乗せ、箱根の温泉に繰り出してみた。
まず第一印象はどうだろう。
「クルマに詳しくないのでよくわかんないけど、落ち着いてていいと思います」
レクサスが2年前から導入しているスピンドルグリル(糸巻き型グリル)は?
「え? 特には何も……」
智美ちゃんは、レクサスというブランド名も「聞いたことはあります」程度の認識で、のれんに腕押し。早くもレクサスでモテモテは厳しそうな雲行きだ。
レクサスNXには、2L直噴ターボとハイブリッド(2.5Lエンジン+モーター)の2種類のパワーユニットがあり、今回はより高価なハイブリッドモデルのほうなのだが、それについても智美ちゃんは気乗り薄だった。「ハイブリッドのイメージはいいですよ」とは言うものの、それでモテモテということもまるでゼロな気配だ。