芸能

原千晶 自身が受けたがん告知時の状況と治療後の後悔を語る

 川島なお美さんや北斗晶さんなど、「がん」のニュースに接するたびに、本人やご家族の悲しみに思いを寄せて胸が潰れる思いがする。そして、もしかしたら私もいつか…という不安や疑念に襲われる人も多いのではないか。

 実際、がんは決して他人事ではない。誤解を恐れずに言えば、いつ誰がなってもおかしくないほど身近な病気だ。だからこそ、健康なうちに知っておきたい。30才のときにがんの告知を受けた原千晶さん(41才)に、がんの告知や闘病について聞いた。

 * * *
 最初のがんがわかったのは、30才の時でした。オリモノ異常、不正出血、お腹の痛みが何か月か続いたので、かかりつけのレディースクリニックを受診しました。しかし、その段階ではがんかどうかはわからないということで、大学病院で円錐切除手術を受けました。その病理検査の結果、がんだとわかったんです。

 告知を受けた時は本当に青天の霹靂でした。医師には「この間手術で取った部分はがんでした」とストレートに言われました。母と2人で聞いたのですが、「えっ? 何?」「自分のこと?」という感じで本当に頭が真っ白になりました。子宮を全部摘出したほうがいいという話がメインで、そのことが本当にショックでしたね。

 言葉が出るより先にボロボロ泣きました。しばらく泣いた後に「もう子供は産めなくなるんですか?」と質問し、「そういうことになるね」というやり取りをしたと記憶しています。

 両親から「命のほうが大事だ」と手術をすすめられたこともあり、1週間後に「手術します」と医師に告げました。全然納得できていなかったけど、もう決めなきゃダメだと思って。

 手術はその1か月後の予定でした。その間も気持ちの整理なんて全然つかなくて、悩みに悩みました。全摘手術というのは再発転移を防ぐための予防的な見地で、そのことにも納得がいかなかった。まだ結婚もしてなくて、出産にも希望を持っていたので…。結局、手術をキャンセルし、温存手術をお願いしました。それが自分で出した結論だったんです。今振り返っても、あの時はそう決断するしかなかったと思っています。

 その4年後に今度は子宮体がんの告知を受け、手術の後に抗がん剤治療を6クール、実質4か月ほど受けました。副作用は排泄障害、顔のむくみ、肥満、手足の強烈なしびれなどですが、外見的な変化による精神的ダメージは大きかったですね。

 後悔しているのは、温存治療の後、きちんと検診を受けなかったことです。がんから逃げて、でも、逃げきれずに再度またなってしまった。無知で、無用な恐怖心があったからだと思います。

 婦人科系のがんは若年化していて、30代、40代がピークになっています。まだなっていない人には、「なるかもしれない」ということを大前提にして、いい意味で身構えておくことが大事だと言いたいですね。

※女性セブン2015年12月10日号

関連記事

トピックス

財務省の「隠された不祥事リスト」を入手(時事通信フォト)
《スクープ公開》財務省「隠された不祥事リスト」入手 過去1年の間にも警察から遺失物を詐取しようとした大阪税関職員、神戸税関の職員はアワビを“密漁”、500万円貸付け受け「利益供与」で処分
週刊ポスト
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
取締役の辞任を発表したフジ・メディア・ホールディングスとフジテレビ(共同通信社)
《辞任したフジ女性役員に「不適切経費問題」を直撃》社員からは疑問の声が噴出、フジは「ガバナンスの強化を図ってまいります」と回答
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《12月1日がお誕生日》愛子さま、愛に包まれた24年 お宮参り、運動会、木登り、演奏会、運動会…これまでの歩み 
女性セブン
海外セレブの間では「アスレジャー
というファッションジャンルが流行(画像は日本のアスレジャーブランド、RUELLEのInstagramより)
《ぴったりレギンスで街歩き》外国人旅行者の“アスレジャー”ファッションに注意喚起〈多くの国では日常着として定着しているが、日本はそうではない〉
NEWSポストセブン
虐待があった田川市・松原保育園
《保育士10人が幼児を虐待》「麗奈は家で毎日泣いてた。追い詰められて…」逮捕された女性保育士(25)の夫が訴えた“園の職場環境”「ベテランがみんな辞めて頼れる人がおらんくなった」【福岡県田川市】
NEWSポストセブン
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
【複雑極まりない事情】元・貴景勝の湊川親方が常盤山部屋を継承へ 「複数の裏方が別の部屋へ移る」のはなぜ? 力士・スタッフに複数のルーツが混在…出羽海一門による裏方囲い込み説も
NEWSポストセブン
アスレジャースタイルで渋谷を歩く女性に街頭インタビュー(左はGettyImages、右はインタビューに応じた現役女子大生のユウコさん提供)
「同級生に笑われたこともある」現役女子大生(19)が「全身レギンス姿」で大学に通う理由…「海外ではだらしないとされる体型でも隠すことはない」日本に「アスレジャー」は定着するのか【海外で議論も】
NEWSポストセブン
中山美穂さんが亡くなってから1周忌が経とうとしている
《逝去から1年…いまだに叶わない墓参り》中山美穂さんが苦手にしていた意外な仕事「収録後に泣いて落ち込んでいました…」元事務所社長が明かした素顔
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)(Instagramより)
《俺のカラダにサインして!》お騒がせ金髪美女インフルエンサー(26)のバスが若い男性グループから襲撃被害、本人不在でも“警備員追加”の大混乱に
NEWSポストセブン
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏の人気座談会(撮影/山崎力夫)
【江本孟紀・中畑清・達川光男座談会1】阪神・日本シリーズ敗退の原因を分析 「2戦目の先発起用が勝敗を分けた」 中畑氏は絶不調だった大山悠輔に厳しい一言
週刊ポスト