国際情報

尖閣諸島狙う中国 韓国による竹島占拠の手法を現在学習中

 日本の領土でありながら韓国が実効支配する竹島。尖閣諸島を狙う中国がその韓国のやり方を学ぼうとしてる。

 竹島問題研究会座長を務める拓殖大学国際学部・下條正男教授はこういう。

「1953年に韓国人が竹島に上陸し、翌年、韓国の海洋警察が竹島に入って不法占拠したのですが、中国では『尖閣はそれをモデルにしろ』といわれています。韓国のように強く出れば日本は何もできないということを中国とロシアは学んでいる。ここのところのロシア、韓国、中国の領土問題に関わる動きはリンクしているのです」

 竹島問題から目をそらし、事なかれ主義で対処してきたことが、中国やロシアを増長させる原因になったと指摘している。

 さらに元杏林大学教授で軍事・外交問題に詳しい平松茂雄氏はこういう。

「領土問題では、実効支配している側が圧倒的に有利で、正直、竹島を取り返すのはかなり難しい。しかし、何も抗議しなければ終わりです。騒ぎを大きくして、外交的圧力で国際司法裁判所に引きずり出すしかない。その意味では、尖閣問題の騒ぎを大きくして、竹島問題になるべく触れないようにするという現政権の方針は領土に関する外交のセオリーのまったく逆というほかない」

 2005年に島根県は県の条例で「竹島の日」を制定したが、こういう方策は本来国がやるべきことである。国が制定した「北方領土の日」はあっても「竹島の日」はいまだにない。

 島根県では10月23日に隠岐島で1500人規模の集会を計画しているが、こういった活動を続けていかなければ、韓国の領有が既成事実化してしまう。

 歴史を理解しない国民には未来はない。

※週刊ポスト2010年10月29日号

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン