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スマートフォン、本当は必要ないからすぐ飽きるとの説出る

 日本でも今年300万台を突破するとみられるスマートフォン。仕事にも使えるというが、実際のところどこまで使えるのか、コラムニスト、神足裕司氏が分析する。

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 ある雑誌の私の担当編集者は約1年前に「iPhone」を買ったものの、「何をどう使ったらいいかわかりません」と私に言ってきた。結局、メールや電話など、3つか4つしか機能を使わない人であれば、多機能であることのほうがかえって煩わしくて不便に思えてしまう。

「スマートフォンをビジネスに生かす方法」なんていう本や雑誌の特集がたくさん出回っているから、「これはビジネスに役立つツールだ」と思っているかもしれないが、それは逆。買ってはみたけど特に使い道がないから、じゃあ仕事に生かせないだろうか、という発想なのである。

 今年度、日本では300万台以上のスマートフォンが出荷される見込みだそうだが、“本当は必要ないこと”を無理矢理やっていても、みんなすぐに飽きる。

 電車の中でスマートフォンを使っている人たちを見ると、私はいつも「不憫だなぁ」と思うのだ。なんとかブームに乗ろうとしている人たちは、必ず途中で面倒くさくなる。

 ペーパードライバーがいきなりフェラーリを買っても乗りこなせないのと同じだ。

 しかも、このスマートフォンという代物は、「フェラーリのかたちをしたファミリーカーに過ぎない」と私は言いたい。ジョブズの“魔法”によって、ものすごい革命があったように見せるデザインの変更が加えられているけれど、できることは結局、ノートパソコンと同じじゃないか。

 見栄を張って都心の環状線の渋滞を、高いカネを払って買ったフェラーリでトロトロ走るのは趣味嗜好の範囲かもしれないが、そのフェラーリが「実はファミリーカーと同じ機能しか持っていない」ことがわかれば、見ている方は「不憫だなぁ」と思うしかないでしょう(笑)。
※SAPIO2010年11月10日号

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