ビジネス

中国の「ソーセージの皮」メーカーは大きく伸びる期待大

「中国株はこれから2020年に向けて大きく上昇する」というのがグローバルリンクアドバイザーズ代表・戸松信博氏だ。近著『中国株「黄金の10年」』が話題の戸松氏が、2020年に向けて沸騰期待の中国株の見つけ方を伝授してくれた。

******************************
 中国株投資では、「王道内需株」を下がったところで仕込む方法とは別に、多少のリスクを負ってでも、さらなるリターンを狙う手段がある。まだ注目度の低い銘柄を探す方法である。実際、中国の内需株の中には、高成長が期待できるものの、依然として割安に置かれているものがまだまだあるのが実態だ。

 そこで注目したいのが「PEGレシオ」という指標である。株価の判断基準としてはPER(株価収益率)がよく知られているが、これはPERを利益成長率で割ったもので、今後の成長率から見た株価水準を判断する際に使われる。基本的には「1.0倍以下なら割安」、「1.5倍以上なら割高」といわれるが、ここでは「0.5倍以下」とかなり割安といえる銘柄に絞り込んでみた。

 具体的な「割安成長株」は以下の通り。

 まず、電動自転車用バッテリー最大手の超威動力(香港・00951)。中国では電動自転車が普及しており、1年半ほどでバッテリーの交換が必要なため、今後も買い換え需要が見込める。PEGレシオも0.4倍前後と割安感がある。

 一方、現時点での普及率は低いものの、今後の成長が見込める市場の有力企業も要注目だ。たとえばアミノ酸サプリで最大手の瑞年国際(香港・02010)は健康志向の高まりから需要増が見込めるし、抗生物質に強みがある聯邦制薬(香港・03933)や羅欣薬業(香港・08058)なども医療改革の進展に伴う業績向上が期待できるだろう。

 さらに目を凝らすと、業界10位ながら成長力の高いスイートワイン市場でトップの通天酒業(香港・00389)、市場の急拡大が期待されるコラーゲンベースのソーセージの皮で圧倒的なシェアを誇る神冠(香港・00829)、食品などの輸入を手がけ、冷凍食品の物流で強みを持ち、農業部門にも進出している亨泰(香港・00197)なども挙げておきたい。

 いずれも今はニッチ市場かもしれないが、中国の内需拡大が追い風となることが十分期待できる銘柄といえるだろう。

※マネーポスト2010年11月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン