国内

民主ベテラン「首相の最後のカードは仙谷追放、小沢副総理」

 民主党の代表戦後に挙党態勢を主張した菅グループのベテラン議員は、最近、支持率低下と反比例して菅首相に覇気が戻ってきたと見ている。

「総理はひそかに野党が仙谷氏の問責決議案を可決した後に官房長官を交代させるチャンスをうかがっている。政権は大黒柱を失うが、前原誠司・外相は仙谷氏とはっきり距離を置いているし、岡田幹事長はもともと仙谷氏とソリが合わない。2人の副長官も権力を失った仙谷氏にはついていかない。仙谷氏を交代させれば官邸は総理主導で回り始めるだろう」
 
 その“政権奪回”の成否を握るのが、動き始めた小沢氏だというのだ。代表選では菅首相と小沢氏の議員票は「206対200」で互角だった。小沢支持派が政権批判を強める中、菅首相が党内基盤としてきた反小沢勢力の中心である仙谷氏を切り捨てることは、党内の勢力バランスが一気に逆転することを意味する。

「現実問題として、ここまで支持率が下がっているのに自民党との大連立や公明党との部分連合がうまくいくとは思えない。政権を保つには小沢排除路線を撤回して、例えば副総理に起用するような思い切った提案で協力を仰ぐしかない。代表選で小沢派切り崩しに動いた総理の若手側近たちは報復を恐れて反対するだろうが、この際、切り捨てるべきは保身に走る“側用人”たちの方だ」(ベテラン議員)

 菅首相の最後のカードは、「仙谷追放」と「小沢副総理」という指摘である。

※週刊ポスト2010年12月10日号

関連キーワード

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン