国内

探偵の調査 「不倫尾行」は超高感度カメラで18時間連続撮影

探偵・平松氏

 探偵たちの「不倫現場の押さえ方」が進化している。「絶対に許さない」…妻から探偵会社の分厚い報告書を突きつけられ、夫は下を向くしかない。ジャーナリストの沢野竜一氏が、恐るべき探偵の調査力をレポートする。

************************ 
 まず探偵の調査で思い浮かぶのは尾行だ。探偵業35年のベテラン、東京経営調査(東京)の高橋新治社長が手の内を明かす。

「通常は2人1組で行ないますが、調査対象者の職場が、東京・丸の内のオフィスビルのように複数の出口があるビルだったりすると、5~6人、3チームで張り込むこともあります。徒歩だけでなく、場合によっては車とバイクの2台で追走する。車が気づかれることがあっても、バイクは案外ノーマークで気づかれにくいですね」

 尾行に欠かせないのが変装道具。といっても特殊な道具ではなく、印象を変えるための着替えが中心だ。高橋社長が続ける。

「たとえばゴルフ場まで尾行した時にスーツ姿では怪しまれる。逆にオフィス街でラフな服装では浮いてしまう。風景に溶け込むことが大事なので、様々な着替えを用意します」

 尾行開始から終了まで調査対象者の全行動を、漏らさず秒単位で記録している探偵もいるというから驚きだ。探偵歴20年の平松直哉・平松総合調査事務所代表(大阪)は自信たっぷりに、こう言う。

「うちは尾行中はすべてノンストップで撮影しています。マークする対象者がラブホテルに入ってから出てくるまで、延々18時間ビデオカメラを回し続けたこともありました。ここまで徹底的にやると、相手は絶対言い逃れできませんね」

 カメラは年々小型化し、性能も向上。盗撮事件の報道などでご存じかもしれないが、現在は1ミリメートルの穴さえあれば撮影可能であり、カバンに開けた小さな穴から、あるいはペン型のカメラなどで対象者にまったく気づかれずに撮影することができる。

「小さい」だけではない。プロが使うカメラは素人の想像を絶する恐るべき性能を備えている。平松代表が解説する。

「当事務所の撮影車両には超高感度カメラなどを10台以上搭載、使用するレンズも100本以上用意しています。180万円の赤外線大口径レンズを使えば、闇夜でも500メートル離れた橋の欄干のボルトまで映し出せます。また暗い河原などでのカーセックスは、900メートル程離れた対岸からでも十分監視できます」

 こんな「最新兵器」で不倫を暴かれたら、「この写真は俺じゃない」といった言い逃れはできない。

※SAPIO2010年12月15日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

学歴を偽った疑いがあると指摘されていた静岡県伊東市の田久保真紀市長(右・時事通信フォト)
「言いふらしている方は1人、見当がついています」田久保真紀氏が語った証書問題「チラ見せとは思わない」 再選挙にも意欲《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
13日目に会場を訪れた大村さん
名古屋場所の溜席に93歳、大村崑さんが再び 大の里の苦戦に「気の毒なのは懸賞金の数」と目の前の光景を語る 土俵下まで突き飛ばされた新横綱がすぐ側に迫る一幕も
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、夫の音楽家・塩入俊哉氏(時事通信フォト、YouTubeより)
「結婚前から領収書に同じマンション名が…」「今でいう匂わせ」参政党・さや氏と年上音楽家夫の“蜜月”と “熱烈プロデュース”《地元ライブハウス関係者が証言》
NEWSポストセブン
学歴を偽った疑いがあると指摘されていた静岡県伊東市の田久保真紀市長(共同通信/HPより)
《伊東市・田久保市長が独占告白1時間》「金庫で厳重保管。記録も写メもない」「ただのゴシップネタ」本人が語る“卒業証書”提出拒否の理由
NEWSポストセブン
7月6~13日にモンゴルを訪問された天皇皇后両陛下(時事通信フォト)
《国会議員がそこに立っちゃダメだろ》天皇皇后両陛下「モンゴルご訪問」渦中に河野太郎氏があり得ない行動を連発 雅子さまに向けてフラッシュライトも
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏、経世論研究所の三橋貴明所長(時事通信フォト)
参政党・さや氏が“メガネ”でアピールする経済評論家への“信頼”「さやさんは見目麗しいけど、頭の中が『三橋貴明』だからね!」《三橋氏は抗議デモ女性に体当たりも》
NEWSポストセブン
かりゆしウェアをお召しになる愛子さま(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《那須ご静養で再び》愛子さま、ブルーのかりゆしワンピースで見せた透明感 沖縄でお召しになった時との共通点 
NEWSポストセブン
参院選の東京選挙区で初当選した新人のさや氏(共同通信)
《“保守サーの姫”は既婚者だった》参政党・さや氏、好きな男性のタイプは「便利な人」…結婚相手は自身をプロデュースした大物音楽家
NEWSポストセブン
松嶋菜々子と反町隆史
《“夫婦仲がいい”と周囲にのろける》松嶋菜々子と反町隆史、化粧品が売れに売れてCM再共演「円満の秘訣は距離感」 結婚24年で起きた変化
NEWSポストセブン
注目度が上昇中のTBS・山形純菜アナ(インスタグラムより)
《注目度急上昇中》“ミス実践グランプリ”TBS山形純菜アナ、過度なリアクションや“顔芸”はなし、それでも局内外で抜群の評価受ける理由 和田アキ子も“やまがっちゃん”と信頼
NEWSポストセブン
中居、国分の騒動によりテレビ業界も変わりつつある
《独自》「ハラスメント行為を見たことがありますか」大物タレントAの行為をキー局が水面下でアンケート調査…収録現場で「それは違うだろ」と怒声 若手スタッフは「行きたくない」【国分太一騒動の余波】
NEWSポストセブン
かりゆしウェアのリンクコーデをされる天皇ご一家(2025年7月、栃木県・那須郡。撮影/JMPA) 
《売れ筋ランキングで1位&2位に》天皇ご一家、那須ご静養でかりゆしウェアのリンクコーデ 雅子さまはテッポウユリ柄の9900円シャツで上品な装いに 
NEWSポストセブン