国際情報

中国の嘘や捏造にはしつこいほどの抗議と宣伝が必要と櫻井氏

 外交は単に2国間の交渉だけではない。国際社会、国際世論の支持を集める国際情報戦も重要になってくる。日本はそれをあまりにも怠ってきたのではないかとジャーナリストの櫻井よしこ氏は警告する。

 * * *
 中国が嘘をつくことを恥じない国であることは、尖閣諸島領海侵犯事件でも明らかです。 中国は日本の巡視船が中国の領海に侵入して中国漁船に衝突してきたと主張し、新華社通信はイラストまで使ってこの情報を流しました。衝突ビデオが流出した後も、「たとえビデオを公開しても、真実は曲げられない」と開き直ったのには、もはや、言うべき言葉もありません。
 
 中国の嘘や謀略に対し、日本は正しい情報、真実の情報を訴えることで徹底的に戦っていかなければなりません。

 歴史問題でも同様で、中国は南京大虐殺を国際社会で宣伝し続けてきました。日本は反論もせず、黙って見逃してきましたが、立命館大学教授・北村稔氏をはじめ、幾多の研究などから、大虐殺が中国の捏造であることは明らかです。

 また、中国は日本が教科書に事実を書くとクレームをつけ、圧力をかけますが、日本は逆に中国の歴史的事実にことごとく反する反日教育、歴史の“捏造”にしつこいほど抗議を続けなければなりません。
 
 中国は「世論戦」「法律戦」「心理戦」の3つの戦いを挑んできます。「世論戦」で国際世論、日本の国内世論を操作し、「法律戦」ではすでに1992年に領海法を制定し、尖閣諸島は中国領だと宣言しました。さらに圧倒的な軍事力を背景に、戦う気力を失わせ、屈服させるのが「心理戦」です。

 繰り返しますが、この戦いに敗れれば、その後に待っているのは悪夢の世界です。私たちは「自由」や「人権」「民主主義」などの大切な価値観を旗印として掲げ、中国的手法と彼らの価値観を阻止していかなければならないのです。

※週刊ポスト2011年1月21日号

トピックス

米倉涼子を追い詰めたのはだれか(時事通信フォト)
《米倉涼子マトリガサ入れ報道の深層》ダンサー恋人だけではない「モラハラ疑惑」「覚醒剤で逮捕」「隠し子」…男性のトラブルに巻き込まれるパターンが多いその人生
週刊ポスト
新聞・テレビにとってなぜ「高市政権ができない」ほうが有り難いのか(時事通信フォト)
《自民党総裁選の予測も大外れ》解散風を煽り「自民苦戦」を書き立てる新聞・テレビから透けて見える“高市政権では政権中枢に食い込めない”メディアの事情
週刊ポスト
ソフトバンクの佐藤直樹(時事通信フォト)
【独自】ソフトバンクドラ1佐藤直樹が婚約者への顔面殴打で警察沙汰 女性は「殺されるかと思った」リーグ優勝に貢献した“鷹のスピードスター”が男女トラブル 双方被害届の泥沼
NEWSポストセブン
女性初の自民党総裁に就いた高市早苗氏(時事通信フォト)
《高市早苗氏、自民党総裁選での逆転劇》麻生氏の心変わりの理由は“党員票”と舛添要一氏が指摘「党員の意見を最優先することがもっとも無難で納得できる理由になる」 
女性セブン
出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
《水原一平を待ち続ける》最愛の妻・Aさんが“引っ越し”、夫婦で住んでいた「プール付きマンション」を解約…「一平さんしか家族がいない」明かされていた一途な思い
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反容疑で家宅捜査を受けた米倉涼子
「8月が終わる…」米倉涼子が家宅捜索後に公式SNSで限定公開していたファンへの“ラストメッセージ”《FC会員が証言》
NEWSポストセブン
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
巨人を引退した長野久義、妻でテレビ朝日アナウンサーの下平さやか(左・時事通信フォト)
《結婚10年目に引退》巨人・長野久義、12歳年上妻のテレ朝・下平さやかアナが明かしていた夫への“不満” 「写真を断られて」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 電撃解散なら「高市自民240議席の激勝」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 電撃解散なら「高市自民240議席の激勝」ほか
NEWSポストセブン