国内

「子ども手当1年分で日本は空母を持てる」と櫻井氏指摘

 異形の大国・中国と日本はどう向き合っていくべきなのか。ジャーナリスト・櫻井よしこ氏はこう書いている。

 * * *
 普天間問題をまず解決し、そのうえで日米同盟の深化のためにやるべきことは山ほどあります。

 まず日米同盟を機能させるには、大前提として日本が「集団的自衛権」の行使に踏み切ることが必要です。いま米国では議会でも研究機関でも、日米安保条約が機能しなくなっているとの認識が広がっています。この不信感を払拭しなければなりません。

 また、軍需産業はさまざまな技術を生み出す基盤になり、経済効果も大きいのですから、国家の基本を支える産業としてとらえ直し、武器輸出三原則を見直すことが重要です。

 空母に関しても、米国が空母を減らすのであれば、その分、日本がお金を出して空母を建造し、共同で保有するというほどの積極的な安全保障政策を考えるべき時です。保有だけでなくオペレーションも共同で行なえば、日米のパートナーシップは強まり、何より東シナ海における中国への大きな抑止力となるはずです。

 子ども手当は月額1万3000円の現在でさえ、年間2兆2500億円の予算がかかっています。空母の建造費は約2兆円といわれますから、子ども手当1年分で日本は空母を持つことができるのです。

 日米同盟強化の意味では、米軍艦船の修理・補修・維持作業を引き受けることも有効です。米国が本国から遠い日本で艦船のメンテナンスを自前で行なうのは大きな負担ですから、日本が請け負うことで、信頼関係がより深まります。

※週刊ポスト2011年2月4日号

関連記事

トピックス

《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
大阪桐蔭野球部・西谷浩一監督(時事通信フォト)
【甲子園歴代最多勝】西谷浩一監督率いる大阪桐蔭野球部「退部者」が極度に少ないワケ
NEWSポストセブン
がんの種類やステージなど詳細は明かされていない(時事通信フォト)
キャサリン妃、がん公表までに時間を要した背景に「3人の子供を悲しませたくない」という葛藤 ダイアナ妃早逝の過去も影響か
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
30年来の親友・ヒロミが語る木梨憲武「ノリちゃんはスターっていう自覚がない。そこは昔もいまも変わらない」
女性セブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平の通訳・水原一平氏以外にもメジャーリーグ周りでは過去に賭博関連の騒動も
M・ジョーダン、P・ローズ、琴光喜、バド桃田…アスリートはなぜ賭博にハマるのか 元巨人・笠原将生氏が語る「勝負事でしか得られない快楽を求めた」」
女性セブン
”令和の百恵ちゃん”とも呼ばれている河合優実
『不適切にもほどがある!』河合優実は「偏差値68」「父は医師」のエリート 喫煙シーンが自然すぎた理由
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン