スポーツ

八百長告発・板井に近い元力士 暴力団と相撲賭博の関係暴露

 現在、新聞やテレビで報道されている八百長のプロセスをまとめるとこういうことだ。優勝や昇進がかかった時、または場所で負け越して降格しそうな時に、対戦相手に金を払ったり、次の場所での負けを約束したりすることで、勝たせてもらう。これだけ聞くと、「八百長は仲間内の話」のようにも思える。

 だが、週刊ポスト誌で八百長を告発してきた元小結の板井圭介氏は、著書『中盆』(小学館刊)の中で、今回の角界スキャンダルの「本丸」に迫る重要な指摘をしている。

〈相撲賭博によって、私は日々の八百長情報に精通するようになった(中略)。この相撲賭博は暴力団の介在する完全な博打だったのである〉

 八百長は「仲間内のやり取り」にとどまらず、暴力団の介入を招き、「相撲賭博ネットワーク」として広がっている――板井氏はそう証言したのだ。

 現役時代、板井氏に近かった元力士がいう。

「最初は仲間の中だけで競馬や競輪、野球で賭け事をしていただけだが、賭け金が大きくなると、資金力のある外部の暴力団関係者が胴元として入り込む。そこで借金が膨らんだ力士が、胴元の相撲賭博に協力し、彼らが都合良く勝てるように八百長に加担させられるようになる。つまり、“バクチの借りを星で返せ”と脅されるんです」

 野球賭博で負けが込んでいた元大関・琴光喜の携帯電話のメール記録から、相撲賭博を匂わせる文面が出てきたことはこの証言と符合する。

※週刊ポスト2011年3月4日号

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン