芸能

代々木忠監督 『仁義なき戦い・代理戦争』のモデルだった

 AV大国ニッポンを築いた男、「ヨヨチュウ」こと代々木忠監督(72)。数々の伝説的作品を残した彼だが、実はとんでもなく破天荒な人生を歩んできた。北九州の小倉では組に入り、指まで落としたことがある。

――監督は、ブログで「ヤキ入れられてるうちに気持ちよくなった」とか書いてあって(笑)。

代々木:あ、それは身内のヤキのとき(あっさりと)。

――また別のヤキ(笑)。

代々木:うん、結構ありますよ。たとえば広島代理戦争、あのきっかけを作ったのが俺たちなんですよ。

――そうだったんですか! 広島最大の暴力団の跡目を巡る対立が、別の暴力団を巻き込む代理戦争へと発展していったという『仁義なき戦い』の第3作『代理戦争』(1973年公開)の。

代々木:直接じゃないかもしれないが、後押しはしてる。広島でストリップ興行をずっと打ってたんですけど、結局、ストリップは儲かるっていうことがわかってくるわけですよ。いい女の子さえ揃えばね。だから広島の組の若い衆が来て引き抜いていくわけよ、トップクラスの踊り子を。その組を通さないと興行はできないっていうような状況で。でもこれは背に腹は代えられない、とりあえず組長を取るしかねえだろう、と。

――ダハハハハ! とりあえずで済むような話じゃないと思いますけど(笑)。

代々木:親父は簡単に言うわけですよ。それで組長の顔を知ってるのは俺しかいないわけですよね。

――俺がやるしかない。

代々木:うん、とりあえず3人で。採石場に行って発破バンバンかけてるときに銃を撃つ練習して。連射にすると5~6秒で30発ダダダダダーッてなる。基地の町だからそういうのはいくらでも手に入るわけですよ。それを紺色のゴルフバッグに入れて、3人で。

――タマを取りに行って。

代々木:いや、話し合いですよ。「こうこうこうで手を引いてもらいたい」と。そこで2時間かけて話がつかなかったら取れっていう話なんです。そしたらその組長もいろいろ問題を抱えて引退を考えてたのね。そこで「とりあえず私は引退する」と。こっちはホッとして、「いや~っ、よかったー」って感じだよね。

 九州を出るときはみんな「水盃」みたいな真似ごとをして、「立派に死んでこいよ」「無様な死に方するなよな」みたいな(笑)。それが、広島の組長が引退するんだったら引こう、と。それから代理戦争が始まるんですよ。
 
聞き手■吉田豪

※週刊ポスト2011年3月11日号

関連記事

トピックス

“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
一般家庭の洗濯物を勝手に撮影しSNSにアップする事例が散見されている(画像はイメージです)
干してある下着を勝手に撮影するSNSアカウントに批判殺到…弁護士は「プライバシー権侵害となる可能性」と指摘
NEWSポストセブン
亡くなった米ポルノ女優カイリー・ペイジさん(インスタグラムより)
《米ネトフリ出演女優に薬物死報道》部屋にはフェンタニル、麻薬の器具、複数男性との行為写真…相次ぐ悲報に批判高まる〈地球上で最悪の物質〉〈毎日200人超の米国人が命を落とす〉
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン