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2011.03.04 07:00  週刊ポスト

大前氏指摘 住基ネットは捕捉率1%なのに年間維持費180億円

 国家の制度設計が問われ、社会保障と税の一体改革が議論されている。大前研一氏がこう指摘する。

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 政府が国民一人ひとりに住民票コードに対応した番号を付け、氏名、住所、生年月日、性別、所得、扶養家族などの情報を管理し、年金手帳や健康保険証などの機能を1枚のICカードにまとめる――これが、税収確保(国民や企業の所得の正確な把握)や行政の効率化を目指して2015年1月に導入する方針を決めた「共通番号制度」だ。

 共通番号制度には「住基ネット(住民基本台帳ネットワークシステム)」を援用するというが、それは無理だ。
 
 なにしろ住基ネットの捕捉率は全人口の1%ほどにすぎないし、所得や控除などをデータベース化したり名寄せをしたりといった共通番号制度に必要な機能もない。そんな貧弱なシステムを700億円かけて作り、年間維持費に180億円も使っているのだから呆れて開いた口がふさがらないが、共通番号制度を導入するならお隣の韓国並みに行政サービスをすべて「電子政府」に移行するぐらいの大局的な視野と覚悟を持って新たな専用システムを構築しなくてはならない。ITをフル活用すれば膨大な行政の無駄、税金の無駄遣いをなくすこともできる。

※週刊ポスト2011年3月11日号

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