国内

阪神大震災被災者 ガセネタ、風呂、トイレに注意と指摘

16年前に起こったマグニチュード7.3の阪神・淡路大震災。今回の東北関東大震災の報道を見つめながら、「当時の自分」を思い出している元被災者が、日本国内には数多くいる。あの経験を今回の震災に生かす教訓とは何か、被災体験者たちがこんなアドバイスを送ってくれた。

54才の主婦は、食事よりもお風呂にはいれなかったことが困ったという。

「被災後すぐは、食料をもらえるとありがたかったのですが、翌日くらいから炊き出しが始まりましたし、意外と食事はどうにかなりました。いちばん困ったのはお風呂にはいれなかったこと。ウエットティッシュは顔や体をふくのに重宝しました。

トイレは”大”と”小”を別々にしなければならなくて大変でした。“大”は、まず便器にビニール袋をかぶせ、その上に新聞紙をしいてからして、済んだらくるんで別のビニール袋に入れ、避難所にあてられた小学校のグラウンドのすみに掘られた穴に捨てるんです。恥ずかしかったけれど、みんながルールを守ったおかげで、においに困ることはほとんどありませんでした」

ガセネタに振り回され、情報の必要性を痛感したと語るのは52才の公務員。

「“あそこの銀行が開いているらしい”などと噂が流れて、わざわざ行ってみたら閉まっていたり、ガセネタには振り回されましたね。“必要なのはモノより情報”だと痛感しました。 被災後すぐは食べ物や日用品が必要ですが、1~2週間すると新聞や雑誌が欲しくなるんですよ。

それから、さらに時間がたつとメンタルケアが必要になってきます。ぼくも身内と親友を亡くしてうつ状態になりました。今回の被災者のかたも、つらかったら我慢せずに周囲の人に相談したり、支援に来ているお医者さんに話してほしいと思います」

※女性セブン2011年3月31日・4月7日号

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