ビジネス

株で勝つには自分の欲や感情をコントロールすることが重要

 リーマン・ショック後でも株で勝てるチャンスはあったのに、結局手を出せなかったという投資家は多い。適切なタイミングで参戦することのむずかしさを実感した人もいるだろう。

 投資情報サービスを展開するケン・ミレニアムでは、割安株投資を推奨してきた。いわゆる底値の近辺で買いを入れればその後に下落する可能性も低く、上昇率も高いからだ。こうした割安株投資ができるタイミングは、相場の大きな転換点、要するに株式市場全体が大きく下落し、それが上昇に転じる時である。

 こうした相場の大きな転換点に絞って投資する「転換点投資法」は、安く買って高く売る投資の王道スタイルといえる。同社代表の森田謙一氏に「転換点投資法」のポイントとタイミングの見極め方を解説してもらった。

 * * *
 株式投資に勝つためには何が必要だと思いますか。それは「自分の欲や感情をコントロールすること」です。

 株式市場が上昇してくると、儲かりそうな気がして誰しも株を買いたくなるものです。反対に相場が悪くなると、怖くなって損切りをしたり、株を買うのを控えるようになります。

 しかし、こんなふうに欲や感情に従って取引をしていれば、天井圏で買ったり、底値圏で売ってしまい、いつまでたっても利益を上げることはできません。実際、多くの個人投資家は「良い相場で少し儲けて、悪い相場で大損する」という傾向にあります。証券会社に勤める知人は、「個人投資家は1年半しかもたない」と言っていました。要は、個人が株式投資を始めても思うように利益を出せず、1年半後には撤退してしまうということです。

 個人投資家が負けるのは、自らの欲にしたがって投資をしたいタイミングで投資するからです。私に言わせれば、常に戦い続けることを求められる機関投資家と異なり、個人投資家は待つことができるというアドバンテージがあります。勝つ確率の低いタイミングではじっと我慢し、勝つ確率の高いタイミングを選んで投資することで、成功率は飛躍的にアップさせることができるのです。

 勝つ確率の高いタイミングとは、相場の大きな転換点、要するに株式市場全体が大きく下落した底値近辺のことです。たとえば、2009年10月から2010年10月までに、東証一部のすべての銘柄を買った場合、60日以内の上昇率と下落率を見てみましょう。これを見ると、2009年の年末や2010年の2月だと上昇している銘柄が非常に多いことがわかります。

 これが「勝つ確率の高いタイミング」です。逆に2010年の5月や6月あたりに買った銘柄はほとんど下落しており、よほど銘柄選びがうまくない限りは負けてしまう時期だというわけです。

 株で勝つにはこうした成功率の高いタイミングに投資することが必要になります。現状で一番いい銘柄を選んで投資するという相対的判断ではなく、相場の転換点という絶対的な基準を満たしていることが重要です。これが本来の「割安株投資」なのです。

※マネーポスト2011年3月号

関連記事

トピックス

俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
佳子さまの「多幸感メイク」驚きの声(2025年11月9日、写真/JMPA)
《最旬の「多幸感メイク」に驚きの声》佳子さま、“ふわふわ清楚ワンピース”の装いでメイクの印象を一変させていた 美容関係者は「この“すっぴん風”はまさに今季のトレンド」と称賛
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が真剣交際していることがわかった
水上恒司(26)『中学聖日記』から7年…マギー似美女と“庶民派スーパーデート” 取材に「はい、お付き合いしてます」とコメント
NEWSポストセブン
ラオスに滞在中の天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《ラオスの民族衣装も》愛子さま、動きやすいパンツスタイルでご視察 現地に寄り添うお気持ちあふれるコーデ
NEWSポストセブン
AIの技術で遭遇リスクを可視化する「クマ遭遇AI予測マップ」
AIを活用し遭遇リスクを可視化した「クマ遭遇AI予測マップ」から見えてくるもの 遭遇確率が高いのは「山と川に挟まれた住宅周辺」、“過疎化”も重要なキーワードに
週刊ポスト
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン