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澤穂希 小学生チーム唯一の女子だったが誰も女子扱いせず

 ドイツで開催中のサッカー女子W杯で、グループステージを2位で通過し、日本時間の10日午前3時45分から、地元ドイツと決勝トーナメント1回戦を戦うこととなった“なでしこジャパン”。その絶対的エースで、メキシコ五輪(1968年)得点王の釜本邦茂氏が持っていた男女通じての日本代表最多得点記録を更新するなど、大活躍をみせているのが、澤穂希選手(32)だ。

 澤が初めてサッカーボールを蹴ったのは大阪で暮らしていた6才のとき。兄が所属していたサッカークラブの練習を、母と一緒に毎回のように見学していた。あるときチームのコーチに「妹さんも蹴ってみるか?」と声を掛けられ、蹴ったボールは吸い込まれるようにゴールネットを揺らした。このとき、ゴールの快感を味わってしまった幼い澤は、以後サッカーに魅了されていく。

 8才で東京・府中へと引っ越すと、前述した地元の府ロクサッカークラブで、本格的にサッカーを始める。このクラブは、昨年の南アフリカW杯・日本代表の中村憲剛選手(30)などJリーガーを多数輩出した名門。そんなチームでも澤の実力は飛び抜けていたという。前述の釜本氏は当時を振り返り、こう話す。

「澤と出会ったのは、彼女が小学生のときのサッカー教室。コーチから“うちのエースは女の子なんですよ”っていわれたんだけど、プレーを見る限りじゃ、どの子が女の子かわからないほど男顔負けのプレーでしたね」

 澤はクラブにとって初めての女の子だったが、チームメートは誰も彼女を女の子として扱うことはなかった。

※女性セブン2011年7月21日号

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