芸能

楽しんご 上原美優さん亡くなった時留守電に伝言吹き込んだ

壮絶ないじめについて語る楽しんご

 先日発売されたお笑い芸人・楽しんご(32)の半生を描いた書『泥だらけの制服』(ワニブックス・1300円)は、楽しんごが中学時代、約2年間にわたって受けた壮絶ないじめ体験や男子生徒に唇を奪われて目覚めた男性への興味などが赤裸々に綴られている。あまりに厳しいその人生に楽しんごは何度か自殺未遂を繰り返すほど追い詰められていた。そんな彼を救ったのが、担任の教師だった。

 いつ見ても制服は靴底の泥の跡だらけ。殴られ続けたせいで唇に残ってしまった黒い斑点……明らかにいじめの被害に遭っている。教師は口ごもる彼に“先生が絶対になんとかするから信用して話してくれ”と優しく諭した。

 楽しんごが振り返る。

「泣きじゃくりながら先生にこれまであったことを全部、話したんです。気持ちはスッキリしましたが、同時に余計いじめがひどくなるんじゃないかという不安もありました。でも、先生が不良グループに直接会って話をしてくれたおかげでいじめがなくなったんです。2年間、あんなにも地獄だった毎日がたった1日で。やっぱり、SOSを誰かに伝えるということは大事だと思いましたね」

 友人・上原美優さん(享年24)の自殺はそんな思いをさらに痛感させた。

「美優ちゃんとはバラエティー番組で一緒にお仕事をしたことをきっかけに仲良しになったんですけど、何事に対しても真面目で一生懸命すぎるほど頑張っちゃうところがありました。亡くなったときは、本当に信じられなくて。彼女の携帯に電話して留守電にメッセージを吹き込んでしまいました。ぼくはいまこうして生きているけど、たぶん、彼女も本当に死ぬなんて思っていなかったんじゃないかな。無念だったと思います」(楽しんご)

 大切な人を失ったことで、家族や友達はSOSをキャッチできなかった自分を責め、悔やみ続ける。

「ぼくもそうでしたが、家族には心配をかけたくないから元気なそぶりを見せたりするんですよね。親は、子供のちょっとした変化を見逃さないためにも、日ごろからもっとコミュニケーションをとることが大切だと思います。少しでも子供の様子がおかしいと思ったら、子供にわからないように探ることですね」(楽しんご)

撮影■津野貴生

※女性セブン 2011年8月11日号

関連記事

トピックス

八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人》大分県警が八田與一容疑者を「海底ゴミ引き揚げ」 で“徹底捜査”か、漁港関係者が話す”手がかり発見の可能性”「過去に骨が見つかったのは1回」
訃報が報じられた日テレの菅谷大介アナウンサー
「同僚の体調を気にしてシフトを組んでいた…」日テレ・菅谷大介アナが急死、直近で会話した局関係者が語る仲間への優しい”気遣い”
NEWSポストセブン
愛子さま(撮影/JMPA)
愛子さま、母校の学園祭に“秋の休日スタイル”で参加 出店でカリカリチーズ棒を購入、ラップバトルもご観覧 リラックスされたご様子でリフレッシュタイムを満喫 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、筑波大学の学園祭を満喫 ご学友と会場を回り、写真撮影の依頼にも快く応対 深い時間までファミレスでおしゃべりに興じ、自転車で颯爽と帰宅 
女性セブン
クマによる被害が相次いでいる(getty images/「クマダス」より)
「胃の内容物の多くは人肉だった」「(遺体に)餌として喰われた痕跡が確認」十和利山熊襲撃事件、人間の味を覚えた“複数”のツキノワグマが起こした惨劇《本州最悪の被害》
NEWSポストセブン
近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン