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夕食に出たタイやヒラメの年齢を知れる「耳石」採集方法

鯛なら1cm程度。魚の年齢もわかる「耳石」

 夏休み真っ盛り!……というわけで思い出すのが小学校時代の夏休みの自由研究だが、いま「大人の自由研究」が話題になっている。どこにでもあるもので手軽に科学の威力を実感でき、しかも子供に「凄い!」といわれる優れもの。

 その中のひとつとして、『大人のワクワク実験 アウトドア編』(小学館)にも収録されている「鯛や鮃の頭を狙え!『耳石』ハンティング」にチャレンジしよう。耳石を調べることによって、なんと魚の年齢が分かってしまう。夕食や居酒屋で食べる鯛や鮃の残りから、一風変わった夏休みの自由研究が完成してしまう一石二鳥の面白実験を紹介します!

 * * *
【材料】
■鮮魚(鯛でもアジでもキスでもOK)
■包丁
■ピンセット
■箸
■まな板
■カセットコンロ
■鍋

【実験方法】
【1】耳石を取る場合、生魚よりも煮た魚のほうが断然取りやすいので、まずは魚一匹を丸ごと鍋で煮る。
【2】耳石のあるのは頭部。魚をさばき頭を切り落とす。
【3】耳石は頭の下側から取り出す。内耳から箸とピンセットを使って慎重に取り出そう。

 耳石の色は白。左右対称の形をしていて、思いのほか美しい印象だ。『大人のワクワク実験』の著者で東京学芸大学附属高校教諭の岩藤英司先生が解説する。

「耳石は別名『平衡石』とも呼ばれ、体のバランスを保つために存在します。全ての魚の内耳の中にある骨の一種で、魚の種類によってひとつひとつ形や大きさが異なります。耳石には木と同じように『年輪』が存在し、それによって魚自体の年齢が分る仕組みになっています」

 ちなみに耳石については、いまだにすべてが解明されているわけではない。体の大きさに比例しない耳石のサイズなど、まだまだ謎が多い。だからこそなのか、耳石コレクターが増え続けているという。

 ところで耳石には、取り出しやすい魚とそうでない魚がはっきりと分かれる。岩藤先生は「川魚よりは海の魚。タイ類、スズキ、イシモチ(その名の通り)、ヒラメ、キスなどがおススメです」という。ぜひチャレンジしてみたい。

撮影■太田真三

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