国内

公立高校教師 君が代斉唱起立拒否でもあまり処分されない理由

 話題の新刊『「規制」を変えれば電気も足りる』(小学館101新書)を上梓し、お役所が差配する「規制」の裏のウラまで知り尽くす元経産省キャリア官僚の原英史氏(現・政策工房社長)が、法律や政令、省令などの“読み方”を指南する。

 * * *
 様々な法律などの条文の文末を、気をつけて見ると、「……しなければならない」と「……できる」というものがある。二つには違いがあって前者は「義務付け」、後者は「してもしなくてもいい」という意味になる。

 例えば。公立学校の先生には、なかなか懲戒処分が下されることがない。だから校長先生の意向に従わず、君が代斉唱で起立しない教師が出てきたり、指導力不足のダメ教師がはびこったりするわけだが、学校教員などの「職務命令に従わない場合の懲戒処分」の規定は以下のようになっている。

「戒告、減給、停職又は免職の処分をすることができる」(地方公務員法29条)

 文末を見ると「……できる規定」になっている。だから、処分するかどうかは処分権者次第。結果、なされない場合が多いわけだ。

 傾向としては、一般市民が主語だと「義務付け規定」、行政庁が主語だと「できる規定」が多い。規制には、一般市民に厳しく、行政庁に自由度を与える仕組みが隠されているのだ。

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
日本テレビの杉野真実アナウンサー(本人のインスタグラムより)
【凄いリップサービス】森喜朗元総理が日テレ人気女子アナの結婚披露宴で大放言「ずいぶん政治家も紹介した」
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン