国内

「国民が自衛隊に関心を持ってくれて嬉しい」と自衛官の妻

 今回、本誌SAPIOでは東日本大震災で活躍した自衛隊員や、その関係者たち120人に総力取材を行なった。ここでは陸上自衛官を夫に持つある妻の話を紹介する。

 * * *
“あの日”の朝はいつものように、出勤する夫を見送ったという。午後、大地震が発生し、すぐに“ああ、主人は被災地に行くだろうな”と直感した。以前、家族旅行中に大地震があり、急遽、部隊に戻ったことがあったからだ。

「気をつけて」と携帯メールしたが返信はなく、音信不通のまま、1週間ほどが過ぎた。

「何かあれば、逆に連絡があるだろうと思って、あまり心配しないようにしました。官舎にいる友達から『旦那さんの部隊が岩手で活動しているとテレビで放映していた』と教えてもらいました。1週間ほどで主人から電話があり、メールもたまに来るようになりました。心配になったのは主人が『迷彩服が洗濯できない。2着しかないので替えがない』と言っていたことです」

 震災から1か月ほどして、家族向けの説明会が開かれ、活動内容や手当なども教えてもらった。しかし、それ以前に報道を通じて夫の活動を理解することが多かったという。

「今回は自衛隊を取り上げた報道が多くて、高校時代の友人が『ご主人、大変ね』と、いろいろ情報を教えてくれました。国民の皆さんが自衛隊に関心を持ってくれたことが嬉しかった」

 小学生の子供も「お父さん映るかな」とテレビにかじりついていたそうだ。

※SAPIO2011年8月17日・24日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
身長145cmと小柄ながら圧倒的な存在感を放つ岸みゆ
【身長145cmのグラビアスター】#ババババンビ・岸みゆ「白黒プレゼントページでデビュー」から「ファースト写真集重版」までの成功物語
NEWSポストセブン
『徹子の部屋』に月そ出演した藤井風(右・Xより)
《急接近》黒柳徹子が歌手・藤井風を招待した“行きつけ高級イタリアン”「40年交際したフランス人ピアニストとの共通点」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン
高校時代の青木被告(集合写真)
《長野立てこもり4人殺害事件初公判》「部屋に盗聴器が仕掛けられ、いつでも悪口が聞こえてくる……」被告が語っていた事件前の“妄想”と父親の“悔恨”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン