芸能

前ジャイアン声優 入院患者のために「俺はジャイアン」歌う

アニメや海外ドラマ・映画の吹き替え、ナレーターなどを仕事にする声優。声はなじみ深いが素顔がわからない人物も多い。声優のなかには自分が演じるキャラクターのイメージを壊さないためにテレビ出演をしない人もいる。

1973年からテレビアニメ化し現在も放送中のアニメ『ドラえもん』(テレビ朝日系)。キャスト総入れ替えが行われた2005年までの26年間、ジャイアンの声を演じ続けた声優・たてかべ和也(77)という大御所声優がいる。テレビ版ではいじめっ子、映画版ではいい奴であるジャイアン。たてかべは映画版のほうに近い性格を持っているらしい。

半年ほど前、たてかべと偶然同じ病院に入院していたという若手芸人はこう話す。「喫煙所で仲良くなり、まさかたてかべさんとは知らなかったので“おっちゃん”と呼び、世間話をいつもしていた。お見舞いの人と話している様子を見てどうやら芸能界の人のような気がして『おっちゃん、普通の会社員じゃないでしょ?』と聞いてみたんです」。

するとたてかべは、声優であることを打ち明けたという。若手芸人は「興味本位で『じゃあ代表作教えてよ』と聞くと、ジャイアンだということが判明しました。すごく気さくな人で、僕一人のために『おれはジャイアンさまだ!』を歌ってくれた上に名刺までいただきました」と語る。

実はたてかべは「声優だと明かしたくなかった」と告白したという。しかし、気さくな大御所声優を目の前にした若手芸人は「イメージが崩れるどころか、大ファンになってしまった」と感動している。

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