芸能

津川雅彦 高視聴率の『スチュワーデス物語』酷評した過去も

 兄・長門裕之(享年77)と弟・津川雅彦(71)は、不思議な兄弟仲を見せ続けた。長門さんが亡くなって3か月、めったにインタビューを受けないことで知られる津川氏が、長門さんのラストインタビューを行なった吉田豪氏を聞き手に、兄弟の秘話を語った。ここでは長門と妻・朝丘雪路、そして長門の妻・南田洋子に関する仰天エピソードを紹介しよう。

 * * *
――長門さんが暴露本(『洋子へ』)を出したときはどう思ったんですか?

津川:あの頃『すばらしき仲間』って番組があって、僕と雪江(朝丘雪路)と南田洋子と兄貴と4人が出てね、当時は『スチュワーデス物語』って番組が視聴率取ってて、「作り方がひどい。人気になってるからって、ああいうチャッチいドラマを作ってはいけない。心ある役者は出演を断わるべきだ。無料のテレビにかじりつく茶の間の文化度は最低になった。一億総白痴化は進んでると認識すべし」とね。

――わざわざテレビで!

津川:テレビだからこそ言いたかった。そしたら、南田洋子が「雅彦さん、役者にとって沢山の人が観てるのは、素敵なことなのよ」「いやいや、中味が大事だよ……」「私! ちょっと出たのよ!! あれに」「えっ? 洋子さんも?」「俺も出た」「えっ! 兄貴も?」。とどめは「私も出てます」と雪江。

「僕は間違ってました。実は、素晴らしい番組かもしれない」(笑)。これがカットされずにオンエアされちゃった。「面白かったです!」って誰もが褒めるほど評判良かった。兄貴にしたら「雅彦は毒を撒いて、アテンションしやがった」。毒は効果なんだと学習したんだね。それまで兄貴は自分の才覚で、「テレビの時代は夫婦仲よくが人気になる」的に先を読んで成功してた。頭が良いから正攻法を好んだわけ。だから毒を撒く度胸が育たなかったし、ケツまくるバカな手も使わなかった。

――おしどり夫婦を意識的に演じたりしてきた、そんな長門さんが初めて毒を使ったのが、あの暴露本だったってことですか?

津川:甘みを出すために西瓜に塩をかけるでしょう、多けりゃもっと甘みが出るってもんじゃない。本来塩は毒。大量に塩喰ったら死んじゃうのがわかってなかった(笑)。

※週刊ポスト2011年9月9日号

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン