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戒名は本来生前につけるもの 自分自身で決めても構わない

 自分が死んだ後でお坊さんに授けてもらうもの――。漫然と受け入れてきた「戒名」の認識は時代遅れになりつつある。いま「自分の戒名は自分で決める」というブームが静かに広まりつつある。

 誤解している向きもいるだろうが、別に僧侶でなくとも戒名は付けられる。

『自分でつける戒名』(エクスナレッジ刊)を監修した出流天狗山幸福寺の松原日治住職がいう。

「そもそも戒名とは、出家する際に戒律を守ろう、一度死んだつもりになって俗人と離れようというときに付ける名前でした。ですから本来は生前に付けるものであり、必ずしも僧侶から授けられるものではありません。自らの立てた誓いにふさわしい名前を自分自身で戒名としても構わないのです。これを『自誓戒名』といい、日蓮など多くの高僧が自分自身で戒名を付けています」

 かつての戒名は、檀家制度の下、寺への貢献度などを基準に僧侶から授けられていた。しかし寺と檀家の関係が薄れてしまった現代は、高額なお布施さえ払えば格式の高い戒名がもらえることが暗黙の了解になっている。

『戒名は自分で付けよう』(文芸社文庫)の著者である吉田俊夫氏がいう。

「結局、立派な戒名も“お布施の対価だろう”ということになってしまう。であるならば、面識のない僧侶に頼むより、本人や家族が、心のこもった戒名を自分たちで付けたいと思うのは当然のことです」

※週刊ポスト2011年10月21日号

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