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清武代表たきつけたアンチナベツネ一派 形勢見て沈黙との証言

11月11日に緊急記者会見を開き、コーチ人事をめぐる内部告発をし、渡辺恒雄・読売巨人軍球団会長(85)を痛烈に批判、そして解任された清武英利・球団代表(61)。

相手は巨人軍の最高権力者にして、“球界の首領”。そんな人物に盾突く行動だっただけに、世の関心は高まるばかりだ。果たして今回の内紛を仕掛けた清武氏を家族はどう感じているのか。自宅周辺を訪ねてみると、意外な話が飛び出した。

「昨年春ごろに離婚されたようですよ。家は奥さんがそのまま住まれ、ご主人は家を出て行かれましたよ」(近所の主婦)

離婚は夫婦納得した上での決断だったという。

「3人の子供が全員独立したこともあって、昨年に離婚を決めたそうです。何年も話し合いをしていたようで、子供たちも理解しているようですよ」(清武家の知人)

それから約1年半後、彼は大権力に立ち向かっていったわけだが、その原動力のひとつが新聞記者時代に培った義侠心だったとして、もうひとつは、この最愛の家族との別離だったのではないだろうか。

子供が自立して、妻とも離婚した清武氏。彼には、球団代表になってから長年抱き続けたある思いがあったという。

「清武さんは新聞記者時代から正義感が強く、自分の信念を貫いてきた人。だが、いままでは家族がいたから、職を失うかもしれないほどの決断はできなかった部分もあったと思うんです。今回の告発は、よほどの覚悟がなければできません。

ナベツネさんのワンマンぶりには、読売本社内にも球団内にも不満がくすぶっている。それを中枢にいて痛いほど感じていた清武さんは、ひとりになった自分だからこそできる大仕事として、今回の行動をとったんだと思うんです」(球界関係者)

また、清武氏の親族のひとりはこんな話をしてくれた。

「あの会見のあった日の夜、実家のお母さんに“ごめん、心配かけて”と電話してきたそうです。自分の一本気な性格ゆえに迷惑をかけてしまうことを詫びたかったんでしょうねえ」

それほど家族のことを大切に考え生きてきた清武氏。会見での涙には、そんな思いも隠れていたのかもしれない。

しかし結果的に現在、清武氏は孤立状態となっている。単独のクーデターのようにいわれているが、サラリーマンの世界では、会社を辞めることなく、上司を公に批判することなど、通常考えられないことだ。ゆえに、こんなことが囁かれている。

「今回、清武氏をたきつけたグループが読売グループ内にいるといわれています。反ナベツネ派といわれる人たちで、この人たちが味方をする予定だったんですが、形勢を見て、まずいと思ったのか、沈黙するのみになってしまったんです」(巨人軍関係者)

もしそうだったとすると、完全にはしごをはずされてしまったことになり、気の毒というしかない。

※女性セブン2011年12月1日号

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