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戒名 生前に僧侶からつけてもらうのが正しいとみうらじゅん

みうらじゅん氏は、1958年京都生まれ。イラストレーター、エッセイスト、ミュージシャン、ラジオDJなど幅広いジャンルで活躍。1997年「マイブー ム」で流行語大賞受賞。仏教への造詣が深く、『見仏記』『マイ仏教』などの著書もある同氏が、戒名について考察する。

* * *
人が亡くなると僧侶から戒名を授けられるけども、これ本当はおかしい話なんだ。本来は生きているうちに僧侶からつけてもらい、読経してもらうのが正しい姿。ところがイレギュラーの没後戒名が今では主流になってしまったわけだ。

私も40代も半ばに差しかかった頃、己れの人生を振り返って、すでに自分の戒名を考えていた。

『優しくてセックス大好き みうらじゅん』

ひらがなだわカタカナだわ、まったくもって態をなしていないが、私の全てなのだから仕方ない。人に自分はこういう人間だと思われたかった。

「みうらくんって優しいのね」

そういわれたくて生きてきた“優しさコンプレックス”だった。“セックス大好き”――。いろんなことしてきたけど、やっぱりこれには勝てない。他人がしてるやつでもいいんだから。コレで悩んだこともいろいろあったのにねぇ。いまだに好きなんだもの。

戒名とはその人の人生のキャッチコピーであるということだ。例えば、

『白蓮院妙容日苑大姉』。

2000年に亡くなった「美白の女王」鈴木その子さんの戒名だ。

美白の「白」に美容の「容」。その子の「苑(本名は荘能子だが)」が入っている。鈴木その子さんの人生を凝縮したような戒名だ。まさにキャッチコピー!

(取材協力・大聖山遍照院普門寺)

※週刊ポスト2011年12月23日号

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